あきののろるにっき

League of Legends(LoL)に関するさまざまなことを記事にしていきます。 twitterは@AkinoAmaki_LoL

思い出に残っている名実況って、ありますか?

実況というお仕事って、単に「起こったこと・これから起こることを説明するもの」というだけでなく、言葉のチョイスや説明の仕方によって「選手たちが繰り広げたドラマに更なる彩り(いろどり)を添えるもの」だと思います。

 

そして、LJLの実況者は各人でその「彩り方」が少しずつ違っていて、とても良い個性になっていますよね。

 

さて、私が2016年の夏にLJLを視聴し始めて、ちょうど地球が太陽の周りをぐるぐる3回り。
数えきれないほどの喜びと悲しみのドラマをモニター越しに、そして現地で直接見てきました。

今日は、そんな中でも特に私の心に残っている「各実況者の色が出た」名実況を紹介させてください。

なお、カッコ内には該当の実況がなされた試合を記載しています。これを機にぜひ一度ご覧いただけるととても嬉しいです。

 

 

 

1.eyesさん(LJL 2016 Summer Sprit Round3 Match3 Game3 DFM vs 7h)

eyesさんの実況の特徴の一つといえば、通常時の冷静な語り口調と重要な場面での情熱的な語り口調のギャップ。
そのギャップが遺憾なく発揮された名実況がこちらです。

 

【ゲームの状況】
2016年のSpring Splitを全勝で終え、名実ともに最強の称号を手にしていたDetonatioN FocusMe。Summer Splitの最初の注目点は「どのチームが強いか?」ではなく、もはや「どのチームが最初にDFMに土をつけるか?」になっていました。

そんな空気の中始まったDetonatioN FocusMe vs 7th heaven戦。戦いは3ゲーム目までもつれ込み、36分の段階でグローバルゴールドはDFMが3.5kのリード。

ゲームは終始、DFMのADCが11/0/2とスノーボールを続けるのを「有利を付けられると耐えるのが苦手」とrevolさんに評された7hがひたすら耐え忍ぶという、7hにとって非常に辛いゲームでした。

そんな最中、味方の代わりにダメージをタンクし続けたTopタム・ケンチがついにデッド。4 vs 5の人数有利を作ったDFMはバロンの攻略を開始。

バロンスティール警戒も万全の態勢で、7hのJGレク=サイにバロンピット内へ入られないよう、マオカイのCCで時間稼ぎをし、更にはダメ押しでアリスターのW(頭突き)を食らわせはるか遠くへと追いやります。

レク=サイがバロンピットから引き離され、万事休すと思われた7hでしたが、バロンが倒しきられる直前にMidのツイステッド・フェイトがDFMのJGリー・シンをキル!

更にはJGレク=サイがEのブリンクとフラッシュで無理やりバロンピット内へ侵入し、奇跡のバロンスティール!

そんな状況でeyesさんが叫んだ実況です。

  

 

DayDream(DFM JG)が落ちた!

更にはCorn(7h JG)、フラッシュインでバロンを取った!

7th heaven逆転だ!逆転の目があるぞ!

(中略)

逆転の、逆転の目がここにあった!

我慢した!粘り強さ!

Revolさんがおっしゃった粘り強さがここにはありましたよ!

 

2.katsudionさん(LJL CS 2018 Spring Split Round9 V3N vs CGA)

katsudionさんの実況の面白さの一つといえば、その豊富なバックストーリーの知識を下地にした、表現のバリエーション。

その特徴がとてもカッコよく出た名実況がこちらです。

 

【ゲームの状況】

 ゲーム時間は17分。互いに主導権を握りきれない状況が続く中、V3 New GenerationsのMidベイガーはCrest Gaming ActのMidスウェインをスタンさせ、大ダメージを与えることに成功します。

これぞ好機とばかりにブッシュから飛び出したV3NのJGオラフでしたが、全てはCGAの計画通り。CGAのスウェインがUltによる回復でギリギリまで耐えている間に、Supタム・ケンチがADCのジンを連れて集団戦に駆けつけます。

人数不利を見て取り逃げ出したV3NのJGオラフの背中にジンが愛銃「囁き」を突きつけたとき、銃弾と同時にkatsudionさんからも名実況が飛び出しました。

 

 

 

さぁここで体力が減ったLavie(CGA Mid)に対してKaren(V3N JG)が飛び込んでいく!

アルティメットは展開している、回復していく!回復していく!

そしてRecap(V3N Mid)はフラッシュがないので手が出せない!

まただ、そしてフィナーレ展開!

「命は死をもって芸術へと昇華する」!

 

3.Jaegerさん(MSI2019 Knockout Stage Semifinal iG vs TL Game2)

 緊張した面持ちで言葉少なだった時代も今は昔、わずか半年前にLJL実況デビューしたとは思えない様な、カ=ジックス並の進化を続けるJaegerさん。
そんなJaegerさんの特徴の一つは、非常に込み入った集団戦の中でも正確に・重要な情報を、使われたスキル名まで含めて余すことなく伝えるその正確性。
その特性は世界戦の大舞台で大きく花開きました。

(あと、個人的にJaegerさんの集団戦実況時の声質がとてもたまらなく大変非常にカッコよくて、もうなんというか大好きです……!)

 

【ゲームの状況】

・invictus Gaming vs Team Liquid。

・中国 vs 北米。

・昨年の世界大会覇者 vs グループステージ落ち。

 

「iG勝利の未来が見えてるよ」なんて言われていたこの組み合わせで、Team Liquidは神懸かったパフォーマンスを見せつけました。

ゲーム内(Game2)の状況では、Game1を先取したTLがグローバルゴールド差を4k付けられる中でも局所的な有利を作り出しバロンを獲得。その後のタワーシージの中で2キルを獲得するも、集団戦・オブジェクト獲得の両方の要であるADCを落とされてしまいます。

ADCがおらずとも、人数差の有利を盾にネクサスまで迫ろうとするTL。それをなんとか防ごうとするiG。そんな中でなされたJaegerさんの実況です。

 

 

CoreJJ行った!

氷河の裂溝!

JackeyLove!

拉致ィ!届いた!

ただ、JackeyLove!?

ヴォイドラッシュ、Xmithie!

守るBaolanもそのまま持って行った、Team Liquid 2キル獲得!

 

 

4.象先輩(2019 LCK Summer PROMOTION BRACKET Day1 kt vs VSG)

 象先輩の実況の楽しみといえばその独特な台詞回しとらいじんさんへの定期的なイジリ

皆さんもご存知かと思いますが、おそらくその独自性がもっとも際立った実況はこのシーンを置いて他にないでしょう。

 

【ゲームの状況】

韓国リーグの超名門、kt Rolsterは苦境に立たされていました。

2018年の国内リーグ優勝から一転、2019 Spring Splitは2部リーグとの入れ替え戦BO5に臨むことに。

その大事な初戦、ktはグローバルゴールド差7.5kを付け、更にバロンまで取っている非常に有利な状況でTopインヒビタータワーのシージを開始。

しかし、1部リーグへの昇格を望むVSGのMidリサンドラによって集団戦の要の一人であるBotブラッドミアが何もできず落とされてしまいます。

完璧にエンゲージされ、戦うしかないkt。その時チームを救ったのはチームの中心、Bdd選手のMidアジールでした。

 

www.openrec.tv

 

入っていったRuby(VSG Mid)、フローズングレイブで固める動きからなんとかZenitを落とすことは成功しました!

Score(kt JG)が中に入ってきたタイミングでRubyはストップウォッチを使うことに……しかしここでBdd(kt Mid)の皇帝の分砂嶺!

完全にこれは皇帝だBdd!

そのままダメージを出し切ってキルを回収しているのはSmeb(kt Top)とBddだ!

皇帝が流してSmebが回収する、流しそうめんの出来上がり!皇帝流しそうめん

そのままkt Rolsterがネクサスに走るー!

  

5.おまけ:Revolさん(Worlds 2018 Play-In Groups Day3 Game7 DFM vs KBM)

revolさんは実況者ではないですが、私がとても好きなシーンなのでおまけで掲載。

普段は常に冷静で、情熱的に解説するときであっても常に理性的な語り口調を忘れず話し続けるRevolさんが、珍しく感情だけを前面に押し出して叫んだシーンです。

 

 

エンドが行ける!

エンドが行ける!エンド行ける!

エンドだ!エンドだー!!!

 

6.更なるおまけ:Day1さん(LJL CS 2018 Spring Split Round9 SGL vs AE)

 Day1ファンボとしてはこの言葉を紹介せずにはいられない。

 

 

凱旋……ッ!!!