あきののろるにっき

League of Legends(LoL)に関するさまざまなことを記事にしていきます。 twitterは@AkinoAmaki_LoL

【あきののろるにっき #2】「地域の色」と「CC」の関係。青いフレヨルドはCCが強いのかな?

こんにちは、あきのあまきです。

 今季のLJLは各チームの実力差が過去のシーズンよりも遥かに小さく、ルーキー選手もアグレッシブな方々揃いで非常に見ごたえのあるゲームが続きますね。(個人的な今季イチオシ選手は、SHGのSup Pooh選手です)

 さて、本日はLoLというゲームのメインのお話から離れて、「CC」と「色」の関係性について考えてみたいと思います。

 

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公式によるフレヨルドの地域紹介ムービーより抜粋(https://universe.leagueoflegends.com/ja_JP/region/freljord/

 

 

1.色が表すイメージって?

みなさんは中学校の美術の授業で、次のような話を聞いたことがあるでしょうか?

 

赤色はエネルギッシュさを表す
黄色は陽気さを表す
青色は鎮静、抑制を表す

 

などなど……
つまり何が言いたいかというと、「色」というものは人の心理に影響を与えうるということです。

例えば、こんな実験があります。
①被験者に茶色い箱を持ち上げさせる。
②同じ箱を黒く塗り、再度持たせたると、黒く塗った箱の方が重く感じる。(統計的には1.28倍重く感じるそうです)*1

2.ルーンテラに存在している地域のイメージカラーは?

そして、ルーンテラに存在する各地域にはそれぞれにイメージカラーが設定されています(最近オープンベータが始まったカードゲーム、レジェンド・オブ・ルーンテラでも各地域のカラーが採用されていますね)。

例えば……

マーシア       = 白
ノクサス        =
イオニア       = ピンク
フレヨルド       =
シャドウアイル     =
ピルトーヴァー&ゾウン =

 
さて、最初にお話しした通り、青色は鎮静、抑制を表すと言われています。

LoLで鎮静、抑制と言えば?そう、CCですね。

じゃあ、がイメージカラーのフレヨルドのチャンプはCCが強いんでしょうか?

今回はこの疑問を解いてみたいと思います。

 

3.じゃあ、CCスコアを計算してみよう!

本当にフレヨルドはCCが強いのか?

これを計算するため、今回はLoL内で算定されている「行動妨害スコア」を参考に、チャンピオン毎の「CCスコア」、そして各地域毎の「地域CCスコア」なるものを考えてみました。

(1)行動妨害スコアの計算式

LoLのゲーム内で採用されている行動妨害スコアは以下の計算式となっています。

行動妨害スコア = ハードCCの秒数 + (ソフトCCの秒数 ÷ 2) + (スロウの秒数 ÷ 6)

(2)CCスコアの計算式

上記の行動妨害スコアの計算式を元に、各チャンプのスキルセットにおけるCCの強さ(CCスコア)を以下の通り定義しました。

CCスコア = パッシブを含む全てのスキルを1度ずつ発動させた場合の行動妨害スコアの合計値

例1:アッシュの場合、パッシブによって発動するスロウが2秒、Wが当たった際のスロウが2秒、Ultの最大スタン時間が3.5秒であることから、(2秒 / 6) + (2秒 / 6) + (3.5秒)でCCスコアは4.16となります。
例2:全くCCを持たないシヴィアではCCスコアは0となります。

(3)地域CCスコアの計算式

さて、(2)で定義したCCスコアを参考にして、各地域ごとのCCの強さ(地域CCスコア)の算定式を以下の通り定義しました。

地域CCスコア =  地域の所属するチャンプのCCスコア合計 ÷ 地域に所属するチャンプの数

平たく言うと、地域の所属するチャンプのCCスコアの平均値が地域CCスコアになります。

 

なお、CCスコアの算定にあたっては以下の通りルールを設けています。
かなり細かいので、面倒な方は次の章まで読み飛ばしてもらっても全然問題ありません。

(4)CCスコアの算定ルール(読み飛ばしてもOK)

①CCの区分

CCをハードCC、ソフトCC、スロウに分ける。(相手の動きを止めたり疎外しないCC(サイレンスや視界縮小)については便宜上スロウに入れる。(内部処理不明のため))
(a)ハードCC
 スタン
 チャーム
 眠り
 フィアー
 逃走
 ノックアップ
 ノックバック
 ノックアサイ
 固有時停止
 サプレッション
 サスペンション
 タウント

(b)ソフトCC
 スネア
 エンタングル

(c)スロウ
 スロウ
 ブラインド
 視界縮小
 ポリモーフ
 サイレンス

②チャンプの所属地域の判定

ユニバース記載の所属地域を元に各チャンプを以下の13地域に分類する。(各地域の色には一部筆者の仮定や想像が含まれています)

但し、所属地域の無いチャンプに記載されている「ルーンテラ」は除外する。

(a)アイオニア桃色
(b)イシュタル(緑色
(c)シャドウアイル(深緑色
(d)シュリーマ(黄色
(e)ゾウン(薄緑色
(f)ターゴン(空色
(g)デマーシア(白色)
(h)ノクサス(赤色
(i)バンドルシティ(薄桃色
(j)ビルジウォーター(焦茶色
(k)ピルトーヴァー(茶色
(l)フレヨルド(青色
(m)ヴォイド(紫色

③その他細かい規定

(a)スキルLvによって効果時間が異なる場合、Lv5のものとする。
(b)条件によってCCの効果や時間が変わるスキル(バードのUltやアッシュのUlt等)は最も強い効果・長い時間とする。
(c)スキルの中で複数回のCCを与えるもの(オーンのUlt等)は最も強いもののみを採用する。(オーンのUltの場合、スロウとノックアップがあるが後者のみ採用)
(d)複数人にかかるAoE CCであっても、1人に当たったものとする。*2
(e)継続的なCCを与えるスキル(ランブルのUltやリサンドラのパッシブ等)は、そのスキルの発動時間をCC時間とする。但し、無限に持続するアニビアのUltは例外的に発動時間を5秒とおく。
(f)効果時間が非常にわずかなもの(ビクターのUltに付与されている一瞬のサイレンス等)は0秒とする。
(g)自身にかけるCCは対象外とする(オーンのWによる自身へのスロウ等)。
(h)スロウの効果パーセントは無視し、一律に同じスロウとして取り扱う。
(i)ステータスで上昇する効果時間は、ステータスが0として計算(パイクのEによるスタン等) 

 

4.結果発表!

上記のルールで地域CCスコアを算定したところ、以下の結果となりました。(カッコ内が地域CCスコア)

(1)地域CCスコアランキング

1位:フレヨルド   (2.12)青色

2位:シュリーマ   (1.73)黄色

3位:ゾウン     (1.63)薄緑色

4位:イシュタル   (1.52)緑色

5位:デマーシア   (1.47)白色

6位:ターゴン    (1.40)空色

7位:アイオニア   (1.39)桃色

8位:シャドウアイル (1.36)深緑色

9位:ビルジウォーター(1.32)焦茶色

10位:ノクサス    (1.27)赤色

11位:バンドルシティ (1.22)薄桃色

12位:ピルトーヴァー (1.18)茶色

13位:ヴォイド    (1.08)紫色

 

(2)考察

やっぱフレヨルドが1位でした。青色は伊達じゃなかった!
2位はシュリーマ。所属チャンプ数がやや少ない(9名)中で、ラムスがとても頑張ってくれました(チャンピオンの平均CCスコア:1.56のところ、スコア:4.33)。

逆に最下位は紫色を基調とするヴォイド。攻撃的な地域だけにスコアが低くなるのは予想がつくところでしたが、まさかフレヨルドのほぼ半分になるとは思っていませんでした。

また、赤色のノクサスが下位に沈んでいるもの中々面白いところ。

 

5.その他、地域スコアの計算過程で見えてきたトリビア

(1)CCスコアが一番高かったチャンピオン

チャンプ別の1位はバード(スコア4.46)。Ultの固有時停止(2.5秒)とQのスタン(1.8秒)が強すぎました。

ちなみに次点はサイオンです(こっちはちょっと想像がつくかな?)。

なお、よく「CCのカタマリ」と言われるノーチラスはCCスコアが3.5、リサンドラは3.16です。やっぱりかなり高めですね。

(2)CCの効果があるスキルをたくさん持っているチャンピオン

パッシブを含めた全スキルにCCを持っているチャンプは残念ながらいません。

パッシブを除けば、セジュアニ(3.04)、ポッピー(3.25)、マオカイ(2.58)等がいますが、意外なところではシン・ジャオ(1.83)なんかもそうだったり。

 

6.おわりに

「色とCCの関係」という、ふとしたきっかけで気になった事柄を調べてみると、いろんな事実や関係性が見えてきました。

「やっぱりな」というものもあれば「え?そうだったの?」って思うものも。

この記事で、一つでも心に響いたり、面白いなと思ってもらえる事柄があれば嬉しいなと思います。

 

(文責:あきのあまき)

*1:このような実験を行っている学問を色彩心理学と言いますが、あまり体系化されておらず、今だ未発達であることに留意。

*2:単体CCとAoE CCを同列に扱うことは自分自身でも抵抗感がありますが、AoE CCに与えるべき適切な係数を算定しようとするとそれだけで記事が書けてしまいそうなので、今回は割り切ることにしました。