【あきののろるにっき#25】Cloud9が繰り出した最先端メタ、ソナラックスに対するTeam Liquidの顔面カウンターパンチ
こんにちは、あきのです。
先日、LCSのCloud9 vs Team Liquid戦において、C9がソナとラックスのBot Duoという最先端メタを繰り出しましたが、TLが見事なカウンターパンチを叩き込み勝利を収めました。
この記事では、何故TLが見事なカウンターを決めることができたのか、その要因について考察したいと思います。
1.ソナラックスとは
ソナラックスとは、サポートアイテム(スペルシーフエッジ)を持ったソナとラックスのDuoでBotレーンを担当し、ゲーム内において他のレーンに置いたキャリーへソナとラックスのWによるヒールとシールド、更にアテネの血杯やアーデントセンサーのバフを付与することでゲーム全体をキャリーさせる構成のことです。
今EUWのGM~チャレ上位の間で流行っているソナラックスduo botのご紹介
— えりあ (@eria02) 2020年7月26日
どちらもsupアイテムを持ちダブルガーディアンでソナにはAPアイテムを持たせラックスには血杯アデセンを積みます
ソナを使ってる人が元々ソナタリックやラックスタリックbotで有名な変態です
プレイ動画:https://t.co/tFEzqKm9nM pic.twitter.com/ehHWnsub78
2.ソナラックスの強み・弱み
(1)長所
①シールド・サステインが豊富で、レーン戦でデスしにくい
マナの問題はあるものの、ソナのW、ラックスのWによるAoEシールド・サステインに加え、今回のC9はソナがバリア+エアリー、ラックスがヒール+ガーディアンとガチガチの防御振りであることから、ジャングラーの介入なしにこのBot Duoを潰すのは至難の業です。
②視界が取りやすい
二人がサポートアイテムを持つことで、終盤のワードの個数が4つ増えるため、オブジェクト周りの視界が取りやすくなります(単純に視界の量が増えるだけでなく、相手にコントロールワードやオラクルレンズを多く消費させる側面もあります)。
加えて、ラックスのEの射程距離・視界範囲・効果時間が長いことから、安全なブッシュチェックを行うことも可能です。
③中盤以降に他のチャンピオンにCSを渡しやすい
アテネの血杯やアーデントセンサーなどのバフ系アイテムはコストパフォーマンスが良いこと、自身はゴールド効率の良いサポートアイテムを持っていることから、比較的安価な装備で強くなることができます。
即ち、中盤以降のミニオンを、味方の育てたい対象(バフしたい対象)に譲ることができ、中盤以降のパワースパイクを(多少ではありますが)伸長することが可能です。
④集団戦でのAoEバフ・AoECCが強力
ソナのWとラックスのWという2つのAoEシールドに加え、ソナのUltの存在によってエンゲージ・ディスエンゲージがしやすい構成を構築することができます。
(2)短所
①レーン戦でのキルプレッシャー
レーン戦でのキルプレッシャーが薄く、またBotを押し込まれやすいことから、現在のメタで重要であるドレイクが取得しづらい状況に陥りがちです。
②レーン戦でのゴールドロス
サポートアイテムであるスペルシーフエッジには、以下の通りCS取得に関する制限の仕様があります。
- そのゲームで初めてCSを取った瞬間、5分の「CSカウントタイマー」が始まる。
- このタイマー中に合計で20CSを取得すると、ゴールド取得額が制限される。(-50%からスタート。1CSごとに1%ずつ減少値が加算され、50CS時点で最大の-80%に到達)
- タイマー内のCS取得数に関係なく5分経過でタイマーが解除され、以降、最初に取ったCSから再び5分のCSカウントタイマーが始まる。
以上の仕様から、CSの取り方を工夫したとしてもレーン戦終了時点で得られるBot Duoのゴールドはおおよそ相手のSupportと同程度になってしまい、単純な相手Bot2人でのゴールド差が1k~2kほどついてしまうことになります。(ただ、ソナラックスの場合はラックスが安価なバフ系アイテムを持つことと、サポートアイテム自体の金銭効率の良さによってある程度この不利を補っています)
③中盤以降の失速が目立つ
ドラゴンとヘラルドが重要な現在のメタの中で(ただでさえレーン戦では押し込まれる)ソナラックス以外のチャンプのパワースパイクを終盤に寄せた構成は非常に取りにくいことから、中盤までにパワースパイクを寄せた構成になりやすいと思われます。
加えて中盤以降は、それまでバフ系アイテム・サポートアイテムの金銭効率の良さによって補ってきたゴールド差が徐々にアイテム自体の価値の高さによってひっくり返されていく(進化しきったサポートアイテムのゴールド価値は約1,500g程度である一方で、相手チャンプが積むインフィニティエッジには約3800gの価値があります)ことで、徐々に有利を手放していく形になります。
3.昔流行したソナタリックとの違い
大きな違いとしては、以下の3つが挙げられるでしょう。
- ラックスのEのおかげで視界が取りやすい
- ラックスのE、Ultのおかげでウェーブクリア能力がそこそこある
- 代わりに集団戦の強さは控えめ
4.ソナラックスの目指す構成
(1)ソナラックスが目指す構成とゲームの流れ
前述の通り、Bot以外の他のレーンにキャリーを置き、ソナとラックスのW、アテネの血杯やアーデントセンサーのバフを付与することでキャリーさせる構成です。
一方で、中盤以降の失速が懸念されるため、おおよそ15分まででグローバルゴールド差を3kほど付け、以降はゲーム時間25分程度でゲームをたたむ必要があります。
さて、実戦においてC9は以下の通りシェン・ヘカリム・セト・ソナ・ラックスをピック。
セトにUltでエンゲージさせたところへ、ソナとラックスのW+各種バフ系アイテムの恩恵、そしてシェンのUltのトリプルシールドを付けたうえにソナのEのMSアップで攻撃力の上がったヘカリムを突っ込ませるという構成。
5.ソナラックスに対するTeam Liquidの見事な解答
(1)バンピックにおいて仕込んだ3つの対策
ブルーサイドの2nd 3rdピックでC9がソナラックスをピック。
これを見て察知したTLは、3つの対策を用意しました。
①ブリッツクランク
ブリッツクランクのピックには、単純なレーン戦でのピックアップ狙いのほか、実はもう一つの隠れた狙いがありました。
それは、UltでのAoEシールド破壊。ブリッツクランクのUltには相手のシールドを破壊したうえでダメージを与える効果があるため、ソナ・ラックス・シェン・そしてセトが自身で持つシールドを「瞬時に」「広範囲で」破壊することが可能なのです。
②シンドラ
(まだ相手のMidチャンプが確定しない中で)比較的先出ししやすいピックという意図に加え、Lv6以降のキルポテンシャルによる中盤の安定、更にソナラックスのバフを受けて突っ込んでくるチャンピオンをEのノックバックで弾きつつUltでダメージを入れることを狙っています。
③モルデカイザー
Eのノックバック(またはプル)によって前衛(セト、ヘカリム、シェン)と後衛(ソナ・ラックス)を引き離し前衛にバフを掛けにくくするとともに、キャリー(エズリアル・シンドラ)から相手のヘカリム・セトを引きはがすことでダメージを出しやすくすることを狙っています。
加えて、エズリアル・シンドラを狙ってきた相手をUltでキャッチすることでもキャリーの安全を確保可能です。
以上の3つの対策を踏まえ、TLは、中盤以降にダメージ源となるエズリアル・シンドラの安全を確保し、C9に仕掛けさせた後のカウンターを狙う構成を取りました。
(2)集団戦フェーズ(チームの方針、モルデカイザーとブリッツクランクの活躍)
レーン戦こそ無理に仕掛けてしまい、C9に有利を渡してしまいましたが、以降はドレイクを渡してでも交戦を避け、20分で迎えるエズリアルのパワースパイク(ムラマナ&トリニティフォースの完成)まで我慢しました。
更に、特にモルデカイザーの的確なEにより、前述通り集団戦でキャリーがダメージを出せる環境を作り出すことに成功。
更にブリッツクランクがソナラックスと前衛を引きはがし、バフの付与も妨害。
そして最後の集団戦では、「シンドラの次はエズリアル」とばかりに迫るヘカリム・セトをモルデカイザーが再びEでプルし、エズリアルの安全を確保し勝利に貢献しました。
6.おまけ
最後の集団戦ではブリッツクランクも大活躍していました。
セトの極厚シールド(シールド量約1,500)を貫いてキルを取っていたり。
ブリッツクランクは初心者帯だけでなく、プロシーンでもOPであることが証明されましたね!
(文:あきのあまき)
【あきののろるにっき#24】意外と知られてない!ルーンテラ世界のトリビア【歴史編】
こんにちは、最近ちょこちょこと趣味で動画編集を始めたあきのです。
めちゃ久しぶり(10年くらいぶり?)の編集なので、地道な作業も楽しい楽しい。
さて今回は、ルーンテラ世界のトリビア(歴史編)ということで、意外と知られていないルーンテラの歴史のお話をしたいと思います。たとえば、
- ヴァスタヤシャイ=レイはかつて人間だった
- はるか昔、まだ地図に描かれていないくらいの東から人々がシュリーマ等へ移住してきた
- ノクサス民の先祖はノクシーと名乗っていた
ってことを知らない人は、この記事を見ればとても幸せになれるかもです。
なお、この記事ではノクサスの誕生を0年として年代表記しています。
何故かって?公式が本当にそうしてるからだよー!
- -9000年 始まりの地
- -8000年 三姉妹の戦争
- -6000年 西方大移住
- -5000年 超越者の出現
- -2500年 イカシアの抵抗
- -2000年 アジールの超越失敗
- -550年 ダーキン大戦勃発
- -400年 鋼の魂奪者の君臨
- -25年 ブレスドアイルの崩壊
- -13年 ルーン戦争
- 0年 ノクサスの勃興
- 292年 デマーシアの勃興
- 349年 ノクサスの帝国化
- 772年 ピルト川の悲劇
- 787年 ビルジウォーターの誕生
- 984年 ノクサスによるアイオニア侵攻
- 989年 スウェインによるノクサス掌握
- そして現在……
- おわりに
-9000年 始まりの地
現在はアイオニアと呼ばれる始まりの地で、空の巨人と始まりの地の民の間で大戦争が勃発します。
この民、定命の者の中でも特に賢明であった者たちは、先祖の知恵を求めて霊的領域の力を自ら(=物質世界)に取り入れ、ヴァスタヤシャイ=レイとなりました。
姿を変えることができるうえに不死身で、自然界そのものを操ることができた彼らヴァスタヤシャイ=レイの力により、定命の者たちは空の巨人たちに勝利しました。
なお、このヴァスタヤシャイ=レイはその名からもわかる通り現在のヴァスタヤの祖先ですが、興味深いことに、ヴァスタヤの部族名の一部はかつて巨人を倒したヴァスタヤシャイ=レイの名前(キーラ、チール、ロトルなど)からとられています。
-8000年 三姉妹の戦争
多大な犠牲を払い、原初の神の一柱であるボリベアを打ち負かしたリサンドラ。そんな彼女がヴォイドからルーンテラ世界への侵攻を目論む「ウォッチャー」へ迎合しようとしたことを巡り、三姉妹であるアヴァローサ、セリルダ、そしてリサンドラの間に確執が生まれ、すぐに決定的な対立となりました。
対ウォッチャーの最終戦争はリサンドラの城の城門前(ハウリングアビス)で行われ、彼女はアヴァローサとセリルダ、そして彼女たちの信者の中でも強力な能力を持った人間「アイスボーン」を含む多くの盟友を犠牲にし、ウォッチャーを「真なる氷」の奥深くへと閉じ込めたのでした。
-6000年 西方大移住
遥か東に位置する「忘れられた地」からの移民が、祖先の知識・知恵を携えてシュリーマとヴァロラン大陸に到達します。
その後、移民の子孫がルーンテラ世界において大きな文明を支配し始めることに。
-5000年 超越者の出現
未来の戦争に備えた(ターゴンに存在する)神髄達の導きにより、古代シュリーマ人は都市ネリマゼスにおいて太陽の円盤を使用し、オレリオン・ソルの力を引き寄せて最初の超越者たち(神将)を作り出しました。
強大な身体と魔力を持ち非人間化した彼ら神将を、人々は生ける神として崇拝し、そして彼らが作り上げた帝国は長期に渡って栄えることとなります。
-2500年 イカシアの抵抗
古代シュリーマ帝国による支配から脱却するため、イカシアは戦争の中でヴォイドを解放するという破滅的な策をとってしまいます。
結果、イカシアの首都は即座に崩壊し、何物も見分けがつかなくなるほど穢れてしまいました。
地中から這い出してきたヴォイドは非常に凶悪、そして恐怖の塊のような存在で、強大な力を誇示する古代シュリーマ帝国の神将でさえ、ヴォイドとの戦いに出来ることは多くありませんでした。
結果として、最終的にシュリーマはイカシアの地を永久に放棄することとなりました。
-2000年 アジールの超越失敗
自らが最も信を置いていた奴隷、ゼラスの裏切りにより、古代シュリーマ帝国最後の皇帝であったアジールが太陽の円盤と共に消滅。帝国も完全に崩壊してしまいます。
一方の裏切ったゼラスはアジールの代わりに超越者となり、元々彼が持っていた闇の魔力と混ざり合って、強大な魔力の塊へと進化しました。(その後、ナサスとレネクトンの活躍により、なんとか封印はしたものの……)
そして、皇帝亡き後に残された神将達は、恐怖と悲しみに暮れる帝国民たちを保護しつつ、目的も分からぬままその長大な寿命を生きてゆくことになります。
その事が、彼らに悲しい結末をもたらします。
-550年 ダーキン大戦勃発
アジールの消滅により目的を見失い、またヴォイドとの対面により心に傷を負った神将たちの多くは心と体が歪んでしまいます。
そしてついには自身をダーキンと呼びならわし、世界征服のための軍団を作り出してしまいました。
最終的には、ターゴンに存在する神髄たちの介在によりダーキンたちは自身の武器に封じ込められましたが、これはあくまで「封印」であって、そのすさまじい力を隔離することはできても消し去ることはできませんでした。
最終的に、現代においてはヴァルスの弓矢やケインの鎌、エイトロックスの剣などが人間を乗っ取って顕現しているのは周知のとおりです。
-400年 鋼の魂奪者の君臨
自らを甦らせようとするメイジたちを騙し、武将サン・ウザルはモルデカイザーとして生まれ変わりました。
そして、騙したメイジたちの魂から、強力で凶悪な槌鉾「ナイトフォール」を作り出し、自ら築城したイモータル・バスティオンから物質世界を支配。
しかしながら3世紀ほど後。同盟関係にあった部族、ノクシーが彼をうち滅ぼし、新たに帝国を受け継ぎました。
-25年 ブレスドアイルの崩壊
ブレスドアイルの首都ヘリアに存在する秘密の地下宝物庫で起こった出来事(とある国の王が、王妃を蘇らせるために生命の泉へ王妃の遺体を浸した事件)により、ブレスドアイルにおける霊的領域と物質世界の間に存在した障壁が崩壊してしまいます。
この事件による壊滅的な暗黒エネルギーの爆風がヘリアの街全体を飲み込むと、瞬く間にブレスドアイル全土に広がり、これまで群島を守ってきた白き霧は黒き霧へと変貌し、更に死者の魂は「黒い霧」の中で永遠の苦痛にとらわれることに。
ついに、ブレスドアイルはシャドウアイルと呼ばれるようになり、打ち捨てられました。
-13年 ルーン戦争
ヘリアの崩壊と共に、ヘリアの地下宝物庫に隠されていた危険な魔法の遺物も流出します。世界を破滅させるほどの力を持った「ワールドルーン」もその一つでした。
「ワールドルーン」はたった一度起動しただけで大地を崩落させ、岩盤そのものや空に悲鳴を上げさせ、建物も人も全て消し去り、それまで東へ一日歩かねば到達できなかった海が猛烈な勢いでやってくるほどのものでした。
その後はルーンテラ全土で戦争が激化。世界の一片までもが破滅に向かうような戦争が続きました。
0年 ノクサスの勃興
世界の終末のようなルーン戦争が始まって約10年。ノクシーの中で生き残った者たちは、身の危険からイモータル・バスティオンの中から撤退を余儀なくされました。
しかし、崩壊の中にあってもたくましく生き残った彼らは自らをノクサスと名乗り、「彼らの時代」を、この年この日から始めることとなりました。
292年 デマーシアの勃興
一方のデマーシアの誕生は、ノクサス勃興から約300年後。ノクサスから遥か西で、オーロンによって興されます。(ちなみにこのオーロンの武器はハンマー。現在、それはポッピーに手に預けられています)
ルーン戦争への忌避感から作られたこの国は、未来永劫に魔法から逃れる聖域となることを宣言したのでした。
349年 ノクサスの帝国化
近隣諸国を幾度も強制併合し、最後にヴァロラン大陸の極東にあるドラッケンゲートを陥落させたことで、ノクサスはその力を強大にしました。
この力に自信を深めたノクサスの貴族たちは、「たとえ何千年かかろうとも、ルーンテラ世界をノクサスの旗のもとに統一する!」と息巻き、彼らの中から皇帝を擁立しました。
772年 ピルト川の悲劇
ヴァロラン大陸とシュリーマを結ぶ交易路を支配する商人ギルドが、巨大な運河と海門「太陽の門」を作り上げます。
しかしこの運河の掘削には大きな危険がはらんでいました。度重なる掘削によって、その下に存在した古代の港「ゾウン」の地盤の安定性を損なっていたのです。
ついにはピルト川沿いの地区全体が崩落し、西の海に沈んでしまいました。
(この時人々を救い出したのは、いにしえの女神として崇められていたジャンナだったり)
787年 ビルジウォーターの誕生
一山当てようとする薄汚い野郎どもが、ブルーフレイム・アイルと呼ばれる群島内にある南の島に集いました。
(先住民であるブールの伝道師たちはこれらをペイランギと呼び、蔑みますが……)
文化的な諍いや混乱は何年にもわたって続きましたが、最終的には騒がしい港町へとみな定住し、ここがビルジウォーターとなったのでした。
984年 ノクサスによるアイオニア侵攻
何年にもわたる偵察と準備の末、ボラム・ダークウィル皇帝は大規模なアイオニア侵攻を命じました。
当初こそ抵抗は小規模であったものの、次第にアイオニア中の民兵が反旗を翻し始めます。
ついには、将軍スウェインがイレリアに完全敗北するという、ノクサスにとっては不名誉な「プラシディウムの戦い」を迎え、以降のアイオニアの抵抗運動は組織だったものとなりました。
989年 スウェインによるノクサス掌握
アイオニア侵攻に失敗したスウェインでしたが、5年の月日をかけて準備し、ついに皇帝ボラム・ダークウィルを弑することに成功します。
その後スウェインは1年にも満たない間にアイオニアから完全に撤退、貴族の影響力を低減し、そして三頭政治体制「トリファリックス」を築き上げる等、現在のノクサスの体制を迅速に構築していきました。
そして現在……
そして現在。つまり、現在は、始まりの地が生まれて約1万年、そしてノクサスが勃興してから約1000年くらいの時期にあたります。
おわりに
いかがだったでしょうか。
実はLoLの世界は1万年よりもーーーーっと昔から存在していて、その中でも様々なストーリーが語られているのですが、今回はここまで。
興味が湧いた方は、ぜひオレリオン・ソルやマオカイのストーリーを読んでみてください……!
(文:あきのあまき)
【あきののろるにっき#23】「好きなものを「推す」だけ。」を読んだ話。
こんにちは、LJLがスーパーウィークで少し寂しいあきのです。
最近は、LCKでDRXの試合を見ては妻に「やっぱDeftなんだよなあ」とひたすら言って呆れられています。
え?「世界で一番LoLが上手いアルパカ」のネタを知らない?是非こちらからどうぞ。
それにしても、長年にわたって世界指折りのADCとして名を馳せ続けているDeft選手が、実は最初のトライアウトではSupportとして受けていたというのはちょっと意外な事実。
さて、今回はちょっとLoLと関係無いお話。
最近読んだ本で、久しぶりにビビッと来たものがありました。
その名も「好きなものを「推す」だけ。」
LJL Finalsの合間にJiniさんの本が届きました。観戦後に読むぞー! pic.twitter.com/DAY8TGnpNc
— あきのあまき (@AkinoAmaki_LoL) 2020年5月4日
著者はJiniさん。
ゲーマー日日新聞の発行人で、文字通り古今東西の様々な(ありとあらゆる、といった方が近しいかもしれないくらい!)たくさんのゲームに関するレビュー記事を書いていらっしゃる方です。
ちなみに、Jiniさんの最近のおススメの記事(無料で読めるもの限定)はこれ。
さて、今回は、この「好きなものを「推す」だけ。」を是非皆さんにも読んでほしくて、紹介する記事を書くことにしました。
1.「好きなものを「推す」だけ。」の概要
著者のJiniさんは、「好きなものを「推す」だけ。」(以下「本書」といいます)の中で、「何かを、誰かを本気で好きになれるのは、才能だ」と言っています。
「好き」を表現するのに、「尊い」という表現を使うのもアリでしょう。短い言葉にこそ宿る魂もあります。
でも、その「好き」をもっと具体的に表現できて、そしてそれを他人と「共感」できるなら、それに勝る喜びは無いでしょう。
本書はそんな「共感」を呼び込むための手段として「推し」を勧め、「推す」にあたっての心構えや具体的な文章のテクニックを紹介してくれています。
2.何故この本に関する記事を書こうと思ったのか
LoLを推す文を書くのにとても役立ったからです。
今年の2月から本格的にこのブログを始動して、この記事で23個目なわけですが……
普段の仕事で事務文書を書くことが多い影響か、硬めの文章になりがちというのを自覚していました。
解説記事なんかはそっちの方が内容が整理しやすく読みやすいのでOKなのですが、本当に「好きっ!」って感じの文章を書くには物足りなかった。
そこで、この本に書いてあることを試してみました。
実は、それが前回の記事です。
意識して普段と文体を変え、私自身の感情も表現したことで結構反応があり、少し手ごたえも掴めました。
3.布教のための概要説明
(1)時代は「一方通行」ではなく「共有」
本書ではまず、「ネットの普及」「スマホの普及」そして「SNSの普及」により、これまで大企業による一方通行のコミュニケーションであったマーケティング活動等が、双方向で「推し」の魅力を知ってもらう「共有」の時代が来ている事について、任天堂やワークマンの事例を引き合いに紹介されています。
(2)推すための工夫
そのうえで、個人が何か・誰かを推すにあたっては、「アツく、冷静に」「複雑に、わかりやすく」「好きだからこそ、忖度なく」推しの魅力を伝えることが大切だと説きます。
特に私に刺さったのは、「感動の表現とは、理性的な行動というよりもむしろ本能的な行動だ」という点。どこかの兄貴風に言うとすれば、「推したいと心の中で思ったならッ!その時スデに行動は終わっているんだッ!」というくらい、スピード感を持って感情を表現することが大切なのだと感じました。
(3)他にもこんな事が書いてある
是非本書を直接読んでいただきたいのでこれ以上の詳述は控えますが、他にも
- 推すということを4つのプロセスに分ける
- それぞれのプロセスにおいて留意すべきことの列挙。
- 推すにあたっての心構え:3つ
- 推し文を書くにあたって、「アツく、冷静に」「複雑に、わかりやすく」「好きだからこそ、忖度なく」を実現できるテクニック:18種類
が書かれている等、何かを表現したい人(特に、私の様にどうしても硬めの文章になりがちな人や、言葉選びがいつも同じものになりがちな人)には本当におススメしたい一冊です。
興味が少しでも出た方は、是非Jiniさんのnoteからamazonのページへ飛び、購入してみてください……!
(文:あきのあまき)
【あきののろるにっき#22】僕がプロシーンの観戦にドハマりしたのは、5頭の狼のせいだった。
2016年5月。
初夏にしては汗ばむ日で、夕方近くになっても未だ続く炎天下の中、僕は庭の草刈りをしていた。
肌を焼く西日。
そして、大型バイクもかくやといった音量でうなりを上げる、使い古した草刈り機のエンジン音がうるさかった。
音を遮れればなんでもよかった僕は、ズボンのポケットに入れていたスマホでTwitchをポンと押し、イヤホンを付け、適当な配信を音声だけ聴くことにした。
日本サーバーが来る直前、2015年の冬からLoLを始めた僕。
ロールプレイングゲームのレベル上げですらすぐに音を上げる性分にとって当時のLoLのシステムはあまりに残酷で、ゲームの起動は月に一度くらいだった。
当然プロシーンなんて視聴したこともなく、日本のチーム名も全く知らない。唯一知っていたのは、心臓に毛が生えた、つぶらな瞳のロゴのチームがあるという事だけだった。何故知っていたのか、今となっては全く覚えていないけれど。
噂で、韓国のSKTelecom T1というチームが鬼の様に強く、Fakerなる選手が「不死の魔王」と呼ばれている事だけは聞きかじっていた。
そのラスボスが出ているというので、「ちょうどいいや」と視聴決定。
所詮は1時間の暇つぶし……と聴いていたら、英語実況のテンションが大暴走のフルスロットルで面白かったので、草刈り機を置いた後もPCで視聴することにした。
そこで目に飛び込んできたのは、台湾が誇る狼集団 Flash Wolvesの姿だった。
昨年度に世界一をかっさらった最強チーム、SKTとの対戦。
「調子は悪いながらもSKT持ち」の声が解説陣から上がる。
どうやら、韓国と台湾では、所属地域の時点で圧倒的な地力の差があるみたいだった。
が、ユニフォームを見た瞬間、僕の心はカシオペアに睨まれたみたいに固まってしまった。
黒いユニフォームに躍るは「我狼」。
白いユニフォームに輝くは「宅米」。
狼の方がなんだかかっこよさそうだ。
そして、事前の世評では狼の方が分が悪いというではないか。
ならば、勝て、Flash Wolves!
ーーーーしかして彼らは、見事なジャイアントキリングを巻き起こした。
その時、胸に光った誇り高き「我狼」の文字。
その光景に、僕は夢中になった。
1.弱い方を応援しちゃう性分
先程も少し漏らしてしまったが、僕はとにかく昔から「弱者が強者に勝つ」という構図が好きな人間だった。
大乱闘スマッシュブラザーズDXならピチューを使ったし、Civilization4ならアラビアを使ったし、野球なら阪神を応援していた(ほとんど伝わらないし、なんなら一部から怒られそうな例えだ)。
そんな僕が、当時世界最強と言われていたSKTとFlash Wolvesの試合を見て、Flash Wolvesを応援したのは必然だったかもしれない。
とにもかくにも、この試合を見てFlash Wolvesに興味を持った僕は、このチームと、所属地域であるLMS(台湾・香港・マカオ地域)を調べてみることにした。すると、
- Flash Wolvesは2015年以降常に地域内では上位争いに絡み続け、大抵は優勝をかっさらうという、LJLで言うところのDFMみたいな立ち位置。
- LMSは韓国(LCK)や中国(LPL)よりも強さで一段劣る。(現在の韓国と日本の中間くらいの位置)。なので、中国や北米には当然の様に負け越す。
- そのくせ、世界最強地域の韓国相手だけはやたらめったら強い。
なんだこれ。対韓国用最終兵器か?
俄然興味がわいた僕はSKTを放り投げ、MSI期間中は全力を挙げてFlash Wolvesを追うことにした。
2.対韓国最終兵器 Flash Wolves
すると、面白いくらいに北米と中国に負ける。そしてSKTに勝つ。
他のリージョン相手だと普通にやって普通に負けるくせに、SKTが相手となった途端に集団戦の精度が格段に良くなるのだ。
また、あるゲームなど、タワーとヘラルドを1つずつ渡しただけで、
・タワー11本
・インヒビター3つ
・バロン2つ
・ドラゴン6つ
を取ったりもした。
今では僕も「LoLは有利を築いているチームが更に有利を拡大していくゲームだから、ゲーム時間が延びるにしたがって有利やオブジェクト差が開いていくのは自然な事」なんてさかしらぶった事も言えるようになったが、
当時は「エコーはタンクでTopレーナー」「ガレンはアサシンJGでタリックを狩るところからジャングリングが始まる」と本気で信じていた魔境民だ。
そんな僕が「対韓国」と「対韓国以外」の変貌ぶりを見たときの興奮は、金メダルを取ったオリンピック選手もかくやといった具合であった。ほんの少し前に知ったチームに、何故か自分の思いを託してさえいた。
そして知った。「あぁ、多分、これがプロシーンを観戦するってことなんだ」
3.夢の終わり
韓国・ヨーロッパ・トルコから2勝ずつで合計6勝、中国と北米から2敗ずつで合計4敗という、とても分かりやすい6勝4敗で、Flash Wolvesはグループステージを抜けた。
(余談:Flash WolvesはG2相手に2勝している。MSI2019優勝、WCS2019準優勝を飾った今では信じられないかもしれないが、当時のG2は国際戦に極端に弱かったのだ)
Flash Wolvesは、しかして準決勝で北米代表のCounter Logic Gamingと当たってしまった。
結果は1-3で敗退。
一矢報いただけ良かったかもしれない、そんな力の差があったように感じた。
なお、この大会の優勝は、ギリギリの成績でグループステージを勝ち上がったにもかかわらず、準決勝から神がかった復調を見せて他を圧倒したSKT。
彼らの準決勝の相手がFlash Wolvesであったなら、MSI2016の世界線は変わっていた……かもしれない。
4.その後のFlash Wolves
MSI2016での輝かしい「SKTキラー」ぶりを見せつけた後、Flash Wolvesは2016年のSummerから2019年のSpringまで、LMSにおいて実に6つのSplitを連続して優勝を飾った。
しかし、度重なる名選手・名コーチの引き抜きによる人材払底、そしてLMSとLST(東南アジア)の統合が決定打となり、2019年のシーズン終了後に解散を発表した。
だが、当時のFlash Wolvesの魂は息絶えていない。
MSI2016で光を放ったプレイヤー達のうち、MidのMapleはLPLのLNG Esportsで、SupのSwordArtは同じくLPLのSuningで、JGのKarsaもLPLのTop Esportsで、いずれも超一流の選手として活躍を続けている。
LPLは試合数が多く、全試合はとても観戦出来ていないが、それでもたまに彼らの名前を見つけたとき。
僕の心のユニフォームに、あの頃の「我狼」の文字が浮かび上がってくる気がするのだ。
(文:あきのあまき)
【あきののろるにっき#21】DFMの作戦遂行力に打ち勝ったV3、チームとしての団結力【DFM vs V3解説】
こんにちは、10年ぶりくらいにFPSを触るか……と、VALORANTをやってみたらボコスカにやられたあきのです。(sry team...)
ペーパー〇ンみたいなお手軽さは全く無い、大変硬派なゲームでした(血涙)
さて今回は、先週日曜日に行われたLJL2020 Summer Split Week3の天王山、DFM vs V3のゲームを見ていきたいと思います。
序中盤に重心を寄せた構成のDFMが狙い通り序盤から大きな有利を築いた一方で、V3がどの様にしてDFMの猛攻に耐え、勝利への道筋を手繰り寄せたのかを解説します。
1.ドラフト
(1)DFMの構成
パンテオン、ツイステッド・フェイト、アッシュ、タム・ケンチという4つのグローバルUltを揃え、レベル6から中盤までにかけてのgank能力とサイドレーンへの圧力がすさまじい構成です。
一方でダメージは物足りず、集団戦でDPSを出しづらいツイステッド・フェイトとアッシュがダメージディーラーの中心。
加えて、終盤はウーコンがUltで相手のバックラインをかき乱しても強力なダメージを合わせるディーラーがいないことから、中盤までにゲームを決めきる必要があります。
(2)V3の構成
非常にバランスの良い構成で、序盤はリー・シン、ルブランのjg-midラインでのキルプレッシャー(ルブランにキルが入ればブリンクを持たないツイステッド・フェイトとアッシュの脅威になります)、中盤以降はマオカイとスレッシュを盾に、2コアアイテムを持ったアフェリオスが暴れます。
よって、序盤からルブランを活躍させればよし、失敗したとしても中盤頃まで互角~やや負け程度であれば、ダメージディーラーのキャリー力の差で非常に有利になるという、隙を生じぬ二段構え。
2.序盤:~15分 DFMが見せた作戦遂行力
序盤15分まではDFM側が狙い通りのゲームプランを実行し、着実にスノーボールの準備を整えます。
(1)5:20 Evi選手のベイト成功
ウーコンは、味方のパンテオンがすぐ近くにいる事を確認。低レベル時であれば、ウーコン&パンテオンとマオカイ&リー・シンの2v2なら勝てると判断。
敢えて不用意なスキル回しでブリンクし、ベイトを成功させます。
(2)7:30 グローバルUltのプレッシャー+TP差を活かすDFM
パンテオンとツイステッド・フェイトのグローバルUlt2つ+Topのテレポート差を活かし、DFMがドレイクを獲得します。
その間、V3は逆サイドのカウンタージャングル等、不利を取り返す行動をとれませんでした。
(3)8:50 Topの主導権を活かすDFM
ウーコンvsマオカイというTopのマッチアップにおいて、プッシュの主導権を持っているDFM。先にミニオンをタワーに押し付けたウーコンが先に寄り、人数差を作ったDFMがそのままヘラルドを獲得します。
(4)10:45 グローバルUltの活用によるタワーダイブを成功させるDFM
パンテオンとツイステッド・フェイトのグローバルUlt2つを使い、構成の狙い通りTopのタワーダイブに成功。
このgankには事前に下ごしらえがありまして、gankを成功させる約15秒前、アッシュがEをV3のBot側ジャングルに放ち視界を確保していました。
この視界に映らなかったことで、リー・シンの位置はTop側ジャングルが濃厚。
なので、ツイステッド・フェイトのUltでリー・シンの位置を捕捉し、gankのカバーがされない位置にいることを瞬時に判断したうえでダイブを決行したのでした。
(5)13:15 V3の好判断、しかしそれをひっくり返したDFMのテレポート速度
ドラゴン前での小競り合いの後、スクライヤーブルームを起動したDFM。映った視界を元にV3の面々がMidへ行ったと判断します。
その情報を受け、アッシュはBotで前のめりにファームしていましたが、V3のメンバーのうちリー・シンとアフェリオスだけはスクライヤーブルームの視界が切れた瞬間にBotへ反転、アッシュにgankを刺します。
しかし、キルを持っていないリー・シンとコアアイテムを持たないアフェリオスではやや力不足。ギリギリでアッシュを逃がした末、DFMの高速テレポートによりカウンターを決められます、V3側のテレポートが到着したのはその1.5秒後。もはや形勢は決まりきった後でした。
結果、DFMはこの集団戦の勝利により4キルと(本来取られるはずだった)ドレイクを獲得。非の打ち所がないほど、序盤のスノーボールに成功します。
(ちなみにアッシュは威嚇でEを使っていたり。リー・シンがWでブリンクしたのはEに反応した……のか?)
(6)まとめ:15分まで
序盤はDFMが狙い通りグローバルUltのプレッシャーを駆使した戦術を遂行し、一方のV3はリー・シン、ルブランのラインでのキル獲得がうまくいかないという、対照的な状況となりました。
結果、DFMは(タワーこそ取れていないものの)ドレイク2つ、グローバルゴールド差を3.5kへ拡大。きちんとやるべきことをやれたことで、以後のスノーボールに期待がかかります。
一方のV3はルブランのプレッシャーが思うように機能せず、「第二の矢」である「終盤のアフェリオスのパワースパイク」までひたすら我慢する必要が生じたことに。
3.中盤:15分~25分 長い忍耐の末、僅かなほころびを突いたV3がDFMのスノーボールを止める
(1)22:20 アフェリオスがインフィニティエッジ、ルナーンハリケーンを完成させる
Midタワーを折られようとひたすら我慢したV3。ついに労が報われ、アフェリオスに2コアアイテムが完成します。
これでようやくキャリーとしてダメージが出る状態になり、グローバルゴールドがマイナス約5.5k差という状況下であっても、当たり方によってはV3に勝機が生まれ始めました。
そのことに当然すぐ気づいたDFM。
焦りによってか、序盤では考えられなかったチームとしてのコミュニケーションエラーを何度も見せてしまいます。
(2)22:40 DFMのコミュニケーションエラーその1
Evi選手が操るウーコンが、相手が2人しか見えていない状況下にもかかわらずgank回避に必要不可欠なWのブリンクを使用してしまい、結果としてフラッシュを使用させられることに。
そしてこの隙を当然見逃さないV3。再三のエンゲージの末、ついにタム・ケンチを捕らえ、そこから4キル&バロンをもぎ取ります。
さて、ゲームの趨勢を決めたともいえるこの集団戦で最も輝いていた選手。それはV3のRaina選手でしょう。
スレッシュを使い、相手キャリーの妨害と味方のアフェリオスの防衛というバランスの難しい仕事を任された彼は、しかし期待されていた以上のパフォーマンスを発揮しました。
即ち、
①非常に見えにくい位置からアッシュにフックを当てる。
②エンゲージしてきたウーコンに対しすかさずUltを起動し、相手をゾーニング。
③前線でアッシュのダメージを受け切ったマオカイをWで救出。
④アフェリオスの近くにUltでブリンクしてきたツイステッド・フェイトをEでピール。
⑤ツイステッド・フェイトのCC付きの通常攻撃を読んで、アフェリオスが食らった瞬間にミカエル発動。(たまたま赤カードだったので不発に終わりましたが)
⑥敗走しようとするツイステッド・フェイトにフックを当てる。
という6つの活躍を、僅か1つの集団戦の中でこなしていたのです。
(3)24:45 DFMのコミュニケーションエラーその2
序盤の有利を帳消しにされたDFMは、しかしチームの構成上、自分から仕掛けるのであれば「ウーコンとパンテオンが敵のバックラインを荒らし、その間にアッシュがダメージを出しきる」しか集団戦の戦い方がありません。
そんな中、有利を取り戻そうとするDFMに二度目のコミュニケーションエラーが生まれます。
直前の戦闘でフラッシュを落としたウーコンが、Raina選手が操るスレッシュのフックを避けるためにWのブリンクを使用。Eのブリンクしか残されていない状況にもかかわらず、パンテオンがV3のバックラインに突っ込んでしまいます。
これに無理やり合わせに行こうとしたウーコンは、リー・シンのダメージとアフェリオスが事前に設置していたセントリーによって即デッド。
これで集団戦の形が崩れたDFM。なんとかダメージを出しに行こうとするアッシュとツイステッド・フェイトも、Paz選手のマオカイが即座に展開したUltのゾーニングによって全く前に出られず、パンテオンが孤立死してしまいます。
スレッシュのフック(またRaina選手!)に捕まったツイステッド・フェイト、リー・シンにinSecされたタム・ケンチも加えて計4キルを獲得したV3は、一気にタワー3本、インヒビター1つ、更にはDFMにドラゴンソウルのリーチをかけられていたドレイクまでも獲得し、盤面を一気に優勢に持っていきました。
(4)まとめ:25分まで
タワーを取られようと我慢に我慢を重ねアフェリオスの2コア完成まで待ったV3が集団戦2つでひっくり返しました。
ここからはついにV3の時間。アフェリオスのダメージは止まらなくなり、マオカイのUltによるゾーニング、スレッシュのピールとミカエル、自前のクレンズを盾に、思いっきり暴れ回ることが可能に。
4.終盤:25分~ゲームエンド
(1)27:00 DFMのコミュニケーションエラーその3
Midレーンでやや浮き気味にファームをしていたアフェリオスを見て取ったDFMは、一縷の望みを賭け、グローバルUlt4つ+TPを使った全力エンゲージを敢行します。
しかし、ここで致命的であったのがパンテオンのUltの位置でした。
ウーコンのTP、タム・ケンチのUlt、アッシュのUlt、ツイステッド・フェイトのUltは全てTop側リバーに集中していましたが、パンテオンのUltだけは完全にそっぽを向いてしまい、Midタワー付近へ着弾してしまったのです。
ブリンクを持たず、フラッシュも上がっていないアフェリオスが耐えられるCCは、ミカエルとクレンズで解除できる2つまで。事実、アフェリオスはアッシュのUltとツイステッド・フェイトのスタンカードの2つをそれらで解除しました。
パンテオンのWの対象指定スタンさえあれば……
結果として1キルも取れなかったこのエンゲージは、DFMにとって非常に悔やまれる結果となりました。
(2)37:50 パワースパイク終了後も工夫で粘り粘ったDFM、ついに力尽きる
深刻なダメージ不足の中、それでも勝ちの目を見出そうとするFMは、集団戦の戦い方に変化を加えます。
それまでは積極的にウーコン・パンテオンがエンゲージし、バックラインを荒らす方針であったのが、そのままの戦い方ではアフェリオスを溶かしきれないと判断。
ツイステッド・フェイトのスタンカードとパンテオンのWという対象指定スタン2つに加え、ウーコンのUltという合計3つのCCを「見せ球」として使い、ギリギリまで温存することでアフェリオスが前に出てダメージを出しにくい環境を作り出しました。
しかし、チームの全精力をアフェリオスに注いだ結果、最後の最後はBugi選手操るリー・シンの前からの圧力に耐えられませんでした。
inSecによりツイステッド・フェイトが、Qによってアッシュが落ち、ついにGG。
5.V3の勝因は何だったのか
このゲームにおけるV3の勝因とは一体何だったのでしょうか。
私は
「明確な目標(アフェリオスの2コアを完成させる)を決め、そこまで我慢し続けるチームとしてのメンタル力」
「相手のほんの少しのゆるみ・ミスを的確に咎める対応力」
「チャンスと認識すれば、『行くときは行く』というチーム全体の勇気」
の3つであったと考えています。
5シーズンぶりにDFMから「優勝」の2文字を奪い去るチームが、現れたかもしれません。
(文:あきのあまき)
【あきののろるにっき#20】意外と知られてない!ルーンテラ世界のトリビア【ノクサス編】
こんにちは、あきのです。
ルーンテラ世界のトリビアについて、前回の記事で「ネタが溜まったら他の地域の記事も書くかも」とか言っといて、早速書きたいネタが出てきちゃいました。
というわけでノクサス編、早速いってみましょう!
1.ノクサスのバシリスク
ノクサス軍では、様々な用途に巨大爬虫類のバシリスクを使っています。
主な調達元は、年々版図を伸ばしつつある東シュリーマのジャングル(イシュタルのあたり)。
バシリスクは年を取るごとにどんどん巨大化していくので、その年齢によって役割が異なってきます。
例えば青年期の大きさは乗用獣として丁度良く、騎乗して突撃に。画像はちょうどこのお年頃ですね。
それ以上の年齢になると、今度は巨大すぎてコントロールが効きにくくなってくるため、荷役獣として多くの軍需物資を運んだり、城を破るための破城槌としてその巨体を活かしています。
2.モルデカイザーが作った巨大城 イモータル・バスティオン
ノクサスの中心にそびえるイモータル・バスティオンは、ノクサス帝国が勃興する遥か昔にモルデカイザーが作らせた巨大城です。
ただでさえ大きな城でしたが、モルデカイザーの消滅後(後に復活するのですが……)に何百年にもわたってノクサスが改築したため、現在は当初よりも更に複雑で幾重もの層から構成されています。
ちなみに、市民は一切の立ち入りを禁じられており、破ると死罪。怖すぎる。
なお、イモータル・バスティオンの城下町も、その城と同じく非常に入り組んで複雑。
これは、権力者が暗殺や陰謀等によってころころ変わり、そのたびにどんどん新しい構造物が外周に出来ていったことが原因です。
加えて、町の建物には銃眼があったり普通の家屋も非常に堅固であったりと、(本当にそんなものが今後出てくるかは分かりませんが)ノクサス中心部を侵略する国家にとっては難攻不落のつくりと言えるでしょう。
3.ノクサスの尖兵、ウォーメーソン
ウォーメーソンというのは、道路や橋等の設計・建築ができる二人一組の斥候兼工兵で、スパイのような役割をこなす者もいます。
中には、ピルトーヴァー侵攻のために見習い工のフリをし、夜な夜な街中を歩きまわってあらゆる場所の地図を記憶して帰還した女性ウォーメーソンなんかもいたり。
こういった具合でかなりの特殊技能を求められる役割であるため、中には芸術家肌の人たちも。
例えば、ウォーメーソンに任される重要な役割の一つに「出征した土地へ、ノクサスの征服地であることを示すノクストラ(黒い門)を建てる」ことがあるのですが、芸術家肌のウォーメーソンたちは常に技術のある部下たちを使役し、また熟練の技術者を探し求めています。
また、彼らが調査し集める情報は地図や軍事情報に限らず、その地方の特産品等までもがあてはまります。そういった情報は占領後の執政に活用され、引き続きその特産品を作らせることもありますが、ノクサスの他地域との兼ね合い・効率化の中で、無理やり他の作物等を作らせることもあるのだとか。
4.ノクサスの戦争を支える鉄の産地、アイアンスパイク山脈
ノクサスの北、フレヨルドとの国境付近には、山岳要塞とも呼ばれるアイアンスパイク山脈があります。
元はデルバーホールドという王国が城を築き隆盛を誇っていましたが、ノクサスへ降伏して以降は帝国への主要な鉱物供給地として活躍。豊富な金、そして何よりも良質な鉄がノクサス軍の武器や防具の素材として活用されています。
その質の良さには思わずダリウスもニッコリ。彼が率いるノクサスの最精鋭部隊「トリファリアン・レギオン」の装備は全てここアイアンスパイク山脈の鉄が用いられているとか。
ちなみに、この山脈はアニーが生まれ育った地でもあり、彼女のともだちであるティバーズのモチーフとなった熊で、今や保護動物となっているシャドウベアの棲み処でもありました。
(文:あきのあまき)
【あきののろるにっき#19】意外と知られてない!ルーンテラ世界のトリビア【アイオニア編】
こんにちは、LJL2020 Summer Splitが始まってニッコニコのあきのです。
現状の世界最強リージョンであるLPLも神業プレイが多くて面白い(この記事を書きながら見ていたら、セトが5マンフェイスブレイカーとかいう意味わからん事してました)ですし、明日からついに始まるLCKも楽しみなんですが、やっぱり自国のリージョンは意味合いが違ってきますね。
さて、前回はプロシーンに焦点を当てた記事でしたので、今回はユニバース関連の記事を書いていこうと思います。
名付けて「意外と知られてない!ルーンテラ世界のトリビア」。
ユニバースが好きな方でも、単にユニバースだけを眺めていたらここまで知らないのでは?という公式設定をいくつかお披露目していきたいと思います。
今回はアイオニア編ですが、ネタが溜まったら(紹介したい情報が出てきたら?)他の地域の記事も書くかも。
それではいってみましょう!
1.古代アイオニアには巨人が降りてきた
神話の時代、古代アイオニアには巨人がおりました。
古代アイオニア人と空から降りてきた巨人種族。不幸にも両者の間では戦争が勃発してしまいます。
その際、巨人種族への対抗手段として古代アイオニア人は祖先に祈りを捧げ、中でも最も賢明であった者たちは霊的領域の力を手に入れました。
それが全てのヴァスタヤの祖先、ヴァスタヤ=シャイ=レイです。
結果、古代アイオニア人は巨人種族は勝利し、ヴァスタヤ=シャイ=レイは英雄として称えられました。
しかしヴァスタヤ=シャイ=レイは人々の上に立とうとはせず、調和の世界の中で、平等の立場で生きていきました。
当時の名残として、遠い山地の高地には、今も古代の戦争に使用された武器が残されています。
2.アイオニア人と樹木の関係
アイオニア人にとって樹木は敬うべき存在です。
ゆえに、樹木の魂を極力気付付けないよう、その日常生活の中でもなるべく木は伐らないことが良しとされています。
とはいえ、家を建てたりするとき、樹木そのままでは難しいですよね?
そこでアイオニア独自の職業、Woodweaverの出番。
彼らは樹木と対話し、壁なら壁のような、屋根なら屋根のような形に成長してくれるようお願いします。
さぁこれで万事解決……とはいきません。樹木もWoodweaverのお願いを聞いてはくれるのですが、一方で生きていて成長するので、建築内容に思わぬ変更が余儀なくされることもあったり。
そういった知識をもってアイオニアの建物をよーく見てみてください。屋根が有機的なカーブの描いていたりするのが見えてくるはずです。
3.ヤスオの故郷のお茶
ヤスオが生まれ育った地方には、アイオニアの世間一般ではあまり知られていないローカル特産品のお茶があります。
その名もWhite teaと言いまして、主にXaolanと呼ばれる繊細な花をつける植物を茶葉として淹れるお茶とのこと。
ヤスオ使いの方々は、Tiltする前に是非飲まれることをおススメします。
彼はアイオニアを流浪していた際、自身の師匠(ソウマ老師)の親友で、兄のヨネのことも知っていた茶屋の女主人(Jingさん。ジンじゃないよ!)から懐かしいWhite teaを振舞ってもらったこともあったりします。
ちなみにJingさんの息子の名前はBao Lanさん。(WCS優勝も達成したinvivtus GamingのSupport、Baolan選手じゃないよ!)
4.ノクサスの侵攻と、それに従ったヴァスタヤの存在
ノクサスにより侵攻された際、アイオニアは一致団結して抵抗……というわけではありませんでした。
実は、一部のヴァスタヤは、古くからの魔力の満ちた森を破壊と征服から守るため、スウェインに協力し忠誠を誓っていたのです。
彼らとの協力関係により、スウェインはアイオニアでも最も神聖な場所のひとつに数えられるプラシディウムを守るガーディアンを捕虜にしました。
後にイレリアが立ち上がり、プラシディウムの戦いにおいてスウェインの左腕を斬り落としてノクサスを撃退した後、協力していたヴァスタヤ達はアイオニアの人々によって滅亡させられたとか。
(文:あきのあまき)