あきののろるにっき

League of Legends(LoL)に関するさまざまなことを記事にしていきます。 twitterは@AkinoAmaki_LoL

【あきののろるにっき #6】世界最強Topレーナーの一角、TheShy選手が見せたTopカリスタという選択肢

こんにちは、ARAMでニーコをピックしておきながら、誰もいないところで5回もUltを発動させたあきのです。いまは反省しています。

さて今回は、世界最強のTopレーナーの一角、invictus Gaming所属のTheShy選手がVici Gamingとの対戦で2回見せ、いずれも勝利したTopカリスタについて色々と考えを巡らせたので、記事にしたいと思います。

 

 

1.Topカリスタ?Botレーンじゃないの?

Topカリスタです。TheShy選手は3月の頭頃から練習を開始し、1週間で行った約50試合のソロQのうち8割程でカリスタをピック、ひたすらスパムしていました。(Midを引こうがBotを引こうがひたすらカリスタカリスタカリスタ……)

 

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lolvvv(https://www.lolvvv.com/pro/TheShy/builds)より抜粋



また、TheShy選手のピックの影響を受け、各リージョンのTopレーナーも続々とその強さをチェックし始めています。

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Pro Builds(https://www.probuilds.net/champions/details/Kalista)より抜粋

 

2.Topカリスタってどんなイメージ?どんな運用をするの?

ブリンクを多用してスキルを避け、積極的にタワーシージをしていくことから、イメージ的にはフィオラが近いでしょう。(但し、後述するようにパワースパイクのタイミングは大きく異なります。)

序盤からダメージ交換で有利に立ちやすくなるヘイルブレードをルーンに採用するのは通常のBotレーン運用における場合と同じですが、ファーストアイテムにサングインブレードを購入し、ひたすらスプリットプッシュを行うことが特徴です。

なお、パッシブによって繋ぐ魂盟の同志(Ultで投げつける味方チャンプ)はJGを選択します。

 

3.ルーンとスキルパス、アイテムのビルドパスは?

(1)ルーン

前述の通り、序盤からダメージ交換で有利に立ちやすいヘイルブレードを採用。

このルーンがパッチ10.4で戦闘時でもクールダウンが解消される(実質的な)バフを受けたこともTopカリスタの追い風になっているでしょう。

(2)スキルパス

ソロレーンではダメージ増加に一切寄与しないWスキルを取らず、QとEを交互にレベルアップさせていきます。

面白いのがLv6のタイミング。仮にUltを取得したとしても、(魂盟の同志を繋いでいる)JGが近くにいなければ意味が無いため、このタイミングでUltを取得しない選択肢を取ることが可能です。(そしてTheShy選手は実際のVG戦でもLv6時点でUltを取得していません)

(3)アイテムのビルドパス

Botレーン運用の場合は一般的にファーストコアとしてルインドキングブレードを購入することが多いですが、Topレーン運用の場合は代わりにサングインブレードを購入し、中盤以降のスプリットプッシュ性能に全力を注ぎます。

このアイテムは普段あまり積む機会が無い方もいらっしゃると思いますので、簡単にその効果を説明しますと、

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  • +50 攻撃力
  • +15% ライフスティー
  • パッシブ:+10 脅威
  • パッシブ:可視化されている敵チャンプが1体未満の場合、+8 脅威と20% - 80%(レベル依存)の増加攻撃速度を得る。この効果は敵チャンプが距離1350以内に2体以上存在する場合、3秒かけて元に戻る。

という感じ。

このアイテムは「相手チャンプが1体未満のとき」と「相手チャンプが複数いるとき」の性能差がかなり極端で、これは両者のゴールド換算率を見れば明らかです。

  • 相手チャンプが1体未満のとき:93.6% - 142.0%(レベル依存)
  • 相手チャンプが複数いるとき  :76.2%

Topカリスタはこのサングインブレードを積み、(特に中盤での)スプリットプッシュ性能に特化したパワースパイクを得ることで、序中盤でチームに有利をもたらすことを狙いとしています。

 

4.フィオラとの違いは?Topカリスタの強みと弱みは?

共にスプリットプッシャーとして活躍することは共通していますが、特にパワースパイクの点が異なっており、前述の通りTopカリスタはパワースパイクを序中盤へ寄せています。

その点を踏まえたうえで、ここでは、フィオラと比較した場合のTopカリスタの強み・弱みをざっと列挙していきましょう。

(1)強み

  • Rangedチャンピオンであること、及びQとEでハラスがしやすいことにより、序盤からレーンで有利を築くことができる。特に、TopレーンのOPチャンプとして現在幅を利かせているオーンを相手にしても非常に有利が取りやすい。
  • 前述の通り味方のJGの行動に合わせてUltスキルを取得すればよいため、QとEのスキルレベルアップが早期に行いやすく、中盤でのダメージが出しやすい。
  • Rangedチャンピオンであることからタワーシージが容易で、プレートを獲得しやすい。
  • サングインブレードを無理なく積めることから、中盤に圧倒的な1v1性能を得られる。
  • QとEのスキルにより、ウェーブクリアが比較的早い。
  • Eのバーストダメージによりヘラルド獲得に寄与しやすい。

(2)弱み

  • 序盤の防御ステータスが貧弱(初期HPステータスが全チャンプ中106位、初期ARステータスが全チャンプ中117位)で体が弱く、またCCへの対抗手段も持たないため、Gankに非常に弱い。
  • 魂盟の同志(パッシブ)をJGと繋ぐため、Ultが腐りやすい。
  • (防御アイテムを積まないため)テレポートでのエンゲージが困難であること、及びサングインブレードの性能が極端に低下することから、集団戦での立ち回りがフィオラ以上に困難。
  • 終盤になるとパワースパイクを過ぎ相対的に弱体化するため、早期にゲームをたたむ必要がある。
  • タンクラインが1枚減ってしまうことから、チームとして集団戦に工夫が必要となる。

 以上の長所・短所から見ると、Topカリスタは「うまく育てれば中盤でタワーをバキバキ折りまくる無双の活躍を見せるけど、一度コケるとそのまま存在感がなくなる、フィオラ以上にハイリスク・ハイリターンなチャンプ」と言えるでしょう。

 

5.おわりに ~ねぇ、これってソロQでやれる?~

とにかくGankに弱く、一度刺されて有利を手放せばその時点で一気に苦しくなることから、運用にはJGとの連携が必須です。

味方のJGがiGのNing選手だったり、Team LiquidのBroxah選手だったり、Gen.GのClid選手だったりなら何とかなると思います。まずは選手と仲良くなるところから始めましょう。

 

(文:あきのあまき)