【あきののろるにっき #9】LJLの試合が無くて退屈?じゃあLCK観ようぜ!
こんにちは、新年度を新たな気持ちで迎えたあきのです。
世間は新型コロナウイルスの話題ばかりで気が滅入ってしまいますが、esportsのオンライン観戦が、自宅待機という「薬」の一つになるといいなと思っています。
ところで、LJLはプレイオフがいったん落ち着き、次回は5月3日(日)までと約1ヶ月の期間が空くことになり、今週末は暇してませんか?
そんな方は是非この記事を見て、お隣の国、韓国のLCKを観戦しましょうー。
1.LCKってどんな特徴がある地域?
一言で言うと、ローリスクミドルリターンを志向する地域です。
ワード等による視界からの情報を重視し、とにかくリスクを減らしたうえでの行動を取ることで、シーズン3からシーズン7までWCSを5連覇(しかも、優勝・準優勝の合計10チームのうち8チームがLCK所属)と猛威を振るいました。
他地域の実力が向上したこと、及びシーズン8の途中でトラッカーナイフ(通称:緑スマイト。ワードを置くことができるジャングルアイテム)が削除されワード数が減少しゲームの不確定要素が増加したこと等から、ここ2シーズンは世界大会優勝から遠ざかっていますが、未だ人気・実力ともにトップクラスの地域として君臨しています。
2.何故LCK?最近はLPL(中国)やLEC(EU)の方が強くない?
確かにMSIやWCSといった世界大会での成績こそ近年LPLやLECの後塵を拝していますが、未だ世界での地位はトップクラスで、決して弱い地域ではありません。
加えて、以下の理由から、特に海外の地域を初めて観る場合はLCKをおすすめしています。
(1)日本語配信がある
これが一番大きな理由。
LPLやLECは基本的に他言語での視聴となる一方、LCKだけは唯一公式で日本語の配信が行われています。(今シーズンはシーズン途中の3月4日(水)より日本語配信が開始)
日本語配信はTwitchのLCK_Japanで観戦することができます。
(2)実況解説陣の顔ぶれがとても多彩
LJLの実況解説は
- eyes&revolペア
- Jaeger&rikurutoペア
- katsudion&大天使Lillebeltペア
の3組ですが、LCKの解説も負けず劣らず多彩なメンバーが揃っています。
今シーズンの実績だけでも
- eyes&iSeNNペア
- abara&revolペア
- abara&iSeNNペア
- Kazuha&revolペア
- Kazuha&Raizinペア
- Kazuha&syaruruペア
- Zousenpai&Raizinペア
- Zousenpai&iSeNNペア
の8組で行われており、全てのペアで色が違ってとても楽しい実況解説となっていますよ!
(3)LJLと親和性があり、観戦しやすい
viviD選手、Tussle選手をはじめとする古参の韓国人選手が多く所属していることからもわかる通り、LJLは当初からLCKを参考にして成長してきました。
その意味でLCKはLJLの延長線上にある地域であり、他地域に比べて親和性があることから、比較的観戦しやすい地域と言えるでしょう。
3.スケジュールは?
月曜日・火曜日を除く週5日開催です。ほとんど毎日観戦できるよ!
新型コロナウイルスの影響で一時中断したこともあり、日程はぎゅっと詰まっていますね。
4.注目選手は?
全チームから挙げるといっぱいになってしまうので、今回は半分の4チームから1人ずつおすすめ選手を。
(1)Afreeca Freecs:Mystic選手(Bot)
2015年~2019年まで長らくLPL(中国)の名門、Team WEで活躍していたBotレーナー。同地域で通算1500キル以上を獲得しているベテラン選手。
ケイトリンが好きで、今シーズンに入ってのピック4回は全地域トップ。
妻と子がおり、LCK初の「お父さんプレイヤー」として今シーズンも頑張っています。
(新型コロナウイルスによる中断からの再開以降、チーム全体とうまく合わず勝ちきれないことが続いており、4月3日(金)からはサブのSS選手と交代してしまったのが残念……)
【参考動画:シュリーマシャッフルに対して神速のサッシュフラッシュを決めるケイトリンに注目】
(2)DragonX:Keria選手(Support)
今シーズンからLCKデビューした新人Support。
DRXに長らく訓練生として所属してきた、同チームの秘蔵っ子。
僅か17歳にして、若々しいミクロと老獪なマクロを併せ持つ。
【参考動画:IQ200のボリベア。是非リプレイまで見てほしい。】
(3)Gen.G:Rascal選手(Top)
LCKデビュー当時こそ地域特有の重量級Topレーナー達に洗礼を受けていたものの、現在ではLCK最強Topレーナーの一角を担っている選手。
2017年にLJLのRascal Jesterに所属し、当時は(映画「君の名は」の主人公の名前から)Takiと名乗っていたが、2018年のLCKデビューからは、同チームの名を借り選手名をRascalとした。
【参考動画:画面右上。クレッドの壁を乗り越え、ミスフォーチュンを狩るアカリ】
(4)Hanwha Life:CuVee選手(Top)
WCSの優勝経験もあるベテラン選手。SSGナーは彼のWCS優勝記念スキン。
DFMのEvi選手の憧れで、同選手曰く「雰囲気も性格もチャンピオンプールも顔も好き」。
【参考動画:1レベル上のカミール相手+カーサスのUlt込みでも1v1を制するガングプランク】
5.おわりに
いかがだったでしょうか。
この記事を機に、LCK_Japanを観ていただき、LJLとまた違った面白さが少しでも伝わればこの記事を書いた甲斐があるってものです。
本日は15時からDWG vs T1戦です。是非観戦をお願いしますー!
(文:あきのあまき)
【あきののろるにっき #8】6,000ゴールド差をひっくり返した3分22秒の攻防。LJLの歴史を塗り替えたSGの力。
実に946日ぶり。
DFMがBo5で苦戦し、5戦目開始の合図であるSilver Scrapesを響かせたのは、LJL 2017 Summer Split Final(2017年8月26日)が最後”でした”。
そう、昨日ついにこの記録が更新されたのです。
LJLの歴史を塗り替えた侍の名はSengoku Gaming。
この革命をもたらすうえで、最も重要だったゲームはGame4でしょう。
1-2で負け越して崖っぷちだったこのゲーム、勝利につながった一番の要素は、32:08にSGがエルダーをシージし始めたことによる、3分22秒にもわたる長い長い攻防戦でした。
グローバルゴールドで6k差の不利を背負いながら、ギリギリまで勝利を希求した侍たちの攻防戦に、今回は焦点を当てたいと思います。
1.ドラフト概要(チーム構成の狙い)
以下、青文字はDFMのチャンピオン、赤文字はSGのチャンピオンを指しています。
(1)DFMのドラフトの狙い
序盤はマッチアップの有利を握っているTopのナー、Midのシンドラを中心にゲームを進める意図が見えます。特に、Midを押し込んだシンドラがエリスと共に動いてサイドレーンにプレッシャーを作る形です。
中盤以降はタム・ケンチのUltによるサイドレーンのキャッチを狙ったり、タム・ケンチのWによる救出を前提としたエズリアルの積極的なポークでオブジェクト前のにらみ合いを行います。
一方で、強力なエンゲージスキルががナーのUltしかないことが難点。つかず離れずの距離からのポークで戦いつつ、機を見てSGのダメージディーラーであるビクターやヴァルスを一気に落としたいところ。
(2)SGのドラフトの狙い
DFMとは逆にBotからゲームを作っていく構成です。
序盤のBotの有利を活かしてドレイクを獲得しつつ、中盤以降はヴァルスのUlt、スレッシュのフックやエイトロックスがテレポートで裏を取る等の行動からエンゲージを狙います。
集団戦では、エイトロックスとオラフが前線を構築しつつ、ビクターのWとUltによるゾーンコントロールやスレッシュのピールでビクターとヴァルスがダメージを出しやすい環境を作ることが可能。
加えて、ビクターのEとヴァルスのQによるポークもあり、にらみ合いも強い形です。
2.攻防戦開始前の状況
(1)グローバルゴールド差
SGはDFMに6kの不利を付けられています。
この差は主にTop(3k差)とBot(1.5k差)でついており、ナーのスプリットプッシュ性能及びエズリアルのダメージ量として影響が表れています。
(2)ナーのスプリットプッシュ
上述の通り、ナーはコアアイテム1つ分の有利をエイトロックスにつけた状態でスプリットプッシュをしています。
このままSGが手を打たず放置してしまうと、ナーにゲームを壊されてしまいます。
(3)テレポート(TP)の有無
更に悪いことに、DFMのナーはTPのCDが上がっている一方で、SGのエイトロックスはまだ上がっていません。
このため、エイトロックスはどうしても先に徒歩でオブジェクトの近くに寄らざるを得ず、ナーがスプリットプッシュしやすい環境となっています。
(4)ナーの「ぷんすこ」ゲージ
この点だけがSGにとって好材料で、攻防戦開始直前がナーがメガナーからミニナーに戻ったタイミングであることをSGは知っています。
ナーのスキルをご存じない方に簡単に説明しますと、ナーのパッシブスキル「ぷんすこ」は、ダメージを与える・受ける等をすると「ぷんすこ」ゲージが増加し、ゲージがMAXになるとメガナーに変身することができるスキルです。
メガナー状態は永続するわけではなく、15秒後にミニナーへと戻りますが、このとき、15秒間「ぷんすこ」ゲージが溜まらず、メガナーになることができません。
そして、ナーのUltはメガナーでなければ発動できません。
つまり、これから最低でも15秒間、DFMからエンゲージされることは無いことをSGは知っているということです。
3.攻防戦の内容
(1)TPの駆け引き、そしてにらみ合い
上述の状況から、SGはエルダードラゴンが出現した瞬間に狩り始めることで、ナー(ミニナー)のTP使用を強制させました。
この動きだけで、SGは
- DFMが持っていたTPの有利を浪費させ
- そのまま進められると不利が拡大していたナーのスプリットプッシュを強制的に中断させ
- 「ぷんすこ」ゲージをためてエンゲージしようにもミニオンがいないため、ナーが集団戦で活躍しにくい状況を作り上げる
という一石三鳥の効果を生み出しました。
ある程度の成果を得たこと、また集団戦になるとグローバルゴールド差から敗北の可能性もあるということで、SGは一旦撤退。にらみ合いに持ち込みます。
DFMにはポークが得意なエズリアルがいますが、SGにも3コアを持って育っているヴァルスとビクターがポーク出来ること、加えて、ビクターであればダメージを食らってもTPで戻ってくることができるという「保険」がある等からの判断でしょう。
そしてここから2分間にわたって続いた、エルダードラゴンを挟んだ長い長い攻防戦。
Midレーンの押し引き等の駆け引きをしつつも互いに決定打を打てないまま続いたこの攻防戦に終止符を打ったのは、ピルトーヴァーから来た”機械文明の先触れ”でした。
(2)Pirean選手のワードプット&バースト
攻防戦が始まってちょうど2分。34:08にビクターがBotリバー付近のブッシュにワードを挿します。
DFMはゾンビワードで見えていたはずですが、常にBotサイドからプレッシャーを受け続けていたため気づけず、結果として、チームの陣形、特にキャリーであるエズリアルの位置がSGに筒抜けになってしまいました。
更に、タム・ケンチのWが使われ、エズリアルの救出手段がなくなったのを見てとったビクターが奇襲。
バーストダメージによりエズリアルを瀕死にし、ほとんどダメージを出せない環境を作り出しました。
ここから一気にSGがDFMへとなだれ込んで行きます。
(3)DFMのカウンター、それを躱したPirean選手とBlank選手
しかしDFMも負けてはいません。唯一のエンゲージ手段である、ナー(メガナー)のUltをきっちり準備していたEvi選手は、集団戦の主要なダメージ源であるビクターに加えてオラフ・エイトロックスの3体を巻き込んだカウンターエンゲージを行います。
が、Blank選手(オラフ)とPirean選手(ビクター)はCCを食らった瞬間にストップウォッチを発動。
これで、DFMが隙ありと叩き込んだエズリアルのUlt、シンドラのWとGLP-800、ナー(メガナー)のWを全て回避します。
一瞬でもストップウォッチの発動が遅ければ二人ともデッド。
仮に3v5になっていれば、DFM側のミニオンが大量にMidに溜まっていたことから、インヒビターの破壊は確実。全く異なったゲーム展開になっていたでしょう。
(4)日本人Bot Duoコンビのスキル精度
そしてこの40秒に及ぶ集団戦で見逃せないのが、実況でも触れられていたYutoriMoyashi選手とEnty選手のDuo Bot。
YutoriMoyashi選手はヴァルスのQを5発撃ち、キャリーに3発当て、残る2発でエリスのストップウォッチとフラッシュを使用させました。
一方のEnty選手はスレッシュのフックを2発当て、タム・ケンチにWを使わせ、更にナーのキルとHP有利をもぎ取りました。
(5)エルダードラゴンの獲得
DFM側はナーがデッド、エリスはHPが少なく、シンドラはマナがカラでダメージを出すことができない状態。
頼みの綱のエズリアルはフロントラインが無いこと、スレッシュのフックによりタム・ケンチのWを無駄遣いさせられていることから積極的に前に出ていけず、最終的に撤退を判断します。
一縷の望みをかけてスティールを狙ったエリスもビクターがポークして追い出すことに成功。長い長い攻防戦の末、遂にSGはエルダードラゴンを獲得。
このバフによって盤面の有利を得たSGは続いてバロンを獲得、次々とタワーを破壊。エルダードラゴンを狩り始める前に6kあったグローバルゴールド差をほぼイーブンに戻し、最終的に勝ちにまで繋げました。
4.おわりに
このBo5、SGがDFMよりも明確に上回っていたもの、それはドラフト力でもチーム力でもなく、どんな状況になっても慌てない「冷静さ」でした。
マップを見る。戦況を読む。オブジェクトを触って相手を誘い込む。
全てをDFM以上の精度で実施したからこその勝利と言えると思います。
類まれな「冷静さ」をもってFinalの切符を一番乗りで手にしたSGは、5月の最終戦に次は何を見せてくれるのでしょうか?今からとても楽しみです!
(文:あきのあまき)
【あきののろるにっき #7】解禁直前、ワンフォーオール!LJLとの意外な関係性、そしてOPチャンピオン一覧
こんにちは、TFTモバイルのおかげでスマホの充電がカラッポになったあきのです。(めっちゃ電池食いません?)
TFTは久しぶりの復帰で、(継続して情報はキャッチしていたものの)いざやってみるとかなりプレイ感が変わっていました。
しばらくは楽しみながら下位に沈んでおきたいと思います。私と当たった方、おめでとうございます。
さて先週、期間限定ゲームモードのワンフォーオールが3月26日(太平洋標準時)に解禁の報が入りました。
One for All is coming soon! It'll go live with the start of the Galaxies event next week, 3/26. Can't wait to see you all there! ✨✨✨✨✨ pic.twitter.com/0sy3D1OyQK
— Geoff Marsi (@glmarsi) 2020年3月18日
実際に触ってみるととても面白いゲームモードということもあり、解禁直前のこのタイミングで記事をしたためました。
LJLとワンフォーオールが過去に持った意外な関係性と、ワンフォーオールにおけるOPチャンピオンの解説を記載しましたので、楽しんでいただければ幸いです。
1.ワンフォーオールってどんなモード?
ワンフォーオールとは、チームメンバー全員が同じチャンピオンを使って5vs5のサモナーズリフトでの戦いを繰り広げるもの。
一風変わったモードで、普段の常識が殆ど通用しません。例えば、
ブリッツクランクを使って順番に引っ張ったり、
リー・シンを使って相手をサッカーボールにしたり
アニビアを使って壁で相手を完全に取り囲んだり、
ティーモを使って本当のキノコ地獄を作り上げたりできてしまいます。
2.LJLとワンフォーオールの意外な関係性
ところでこのモード、実はLJLと意外な関係性を持っています。
時は4年ほど遡り、2016年。IWCA(ブラジル、東南アジア、オセアニア、トルコ、CIS、北ラテンアメリカ、南ラテンアメリカ、日本のリージョンにおいて、投票で選ばれた代表達が繰り広げるお祭り的な国際戦)でこのモードが競技の一つとして採用されました。
そして、このゲームモードでの対CIS(ロシアを含む独立国家共同体)戦が、LJLが国際戦で初めてノックアウトステージへ上がれるか否かを決める試合だったんです。
対戦相手はヤスオ(CIS)。対する日本はジャーヴァンⅣをピック。
メレーAD、ノックアップ持ち、相手に突っ込むブリンクスキル持ちという共通点の多い対戦となりました。
そして、結果はこの通り。
もうなんというか、全体的に笑いが絶えない内容なので、是非一度ゲーム開始から見ていただければと思います。
なお、こぼれ話ですが、もともと日本代表は試合開始の1時間前までジャーヴァンⅣではなくエコーをピックする予定だったそうです。
しかし、Evi選手がツイッターでワンフォーオールの勝率統計を教えてもらい、直前で変更したのだとか。まさにツイッターキャリー。
3.ワンフォーオールのOPチャンピオン
調べてみると、2018年にワンフォーオールが解禁された際の高勝率チャンピオンリストがありました。
シーズン8は現在と環境が大きく違うため単純な参考にはできませんが、おおよそ以下のような特徴があるようです。
- ファイター又はタンクで、比較的硬い
- AoEダメージや継続的なダメージを持っている
ワンフォーオールは同一チャンピオンを使用する性質上ダメージがAD又はAPに偏りがちで、防具を積めば簡単に硬くなれること、硬くなった結果長期化する戦闘時間中にDPSを出せることから、このような傾向になるのでしょう。
あとは、意外に強力なCC持ちが少ないですが、これはスロウや短時間のスタンであっても、一度当ててしまえば味方が味方がなだれ込んでCCを連鎖させられるため、そこまで強力なCCは求められないということでしょうかね。
4.おわりに
ここまで読んでいただきありがとうございます。
この記事を書くにあたり、久しぶりにジャーヴァンⅣ vs ヤスオのワンフォーオールを見直したので、今はニッコニコの笑顔でこの節を執筆しています。
あと4日で解禁されるワンフォーオール。どのチャンプで遊んでも楽しいですが、特にリワーク直後のウーコンは完全なOPチャンプと化しているでしょう。これを機に使ってみてはいかがでしょうか。
あ、ユーミだけはだめですよ!
(文:あきのあまき)
【あきののろるにっき #6】世界最強Topレーナーの一角、TheShy選手が見せたTopカリスタという選択肢
こんにちは、ARAMでニーコをピックしておきながら、誰もいないところで5回もUltを発動させたあきのです。いまは反省しています。
さて今回は、世界最強のTopレーナーの一角、invictus Gaming所属のTheShy選手がVici Gamingとの対戦で2回見せ、いずれも勝利したTopカリスタについて色々と考えを巡らせたので、記事にしたいと思います。
- 1.Topカリスタ?Botレーンじゃないの?
- 2.Topカリスタってどんなイメージ?どんな運用をするの?
- 3.ルーンとスキルパス、アイテムのビルドパスは?
- 4.フィオラとの違いは?Topカリスタの強みと弱みは?
- 5.おわりに ~ねぇ、これってソロQでやれる?~
1.Topカリスタ?Botレーンじゃないの?
Topカリスタです。TheShy選手は3月の頭頃から練習を開始し、1週間で行った約50試合のソロQのうち8割程でカリスタをピック、ひたすらスパムしていました。(Midを引こうがBotを引こうがひたすらカリスタカリスタカリスタ……)
また、TheShy選手のピックの影響を受け、各リージョンのTopレーナーも続々とその強さをチェックし始めています。
2.Topカリスタってどんなイメージ?どんな運用をするの?
ブリンクを多用してスキルを避け、積極的にタワーシージをしていくことから、イメージ的にはフィオラが近いでしょう。(但し、後述するようにパワースパイクのタイミングは大きく異なります。)
序盤からダメージ交換で有利に立ちやすくなるヘイルブレードをルーンに採用するのは通常のBotレーン運用における場合と同じですが、ファーストアイテムにサングインブレードを購入し、ひたすらスプリットプッシュを行うことが特徴です。
なお、パッシブによって繋ぐ魂盟の同志(Ultで投げつける味方チャンプ)はJGを選択します。
3.ルーンとスキルパス、アイテムのビルドパスは?
(1)ルーン
前述の通り、序盤からダメージ交換で有利に立ちやすいヘイルブレードを採用。
このルーンがパッチ10.4で戦闘時でもクールダウンが解消される(実質的な)バフを受けたこともTopカリスタの追い風になっているでしょう。
(2)スキルパス
ソロレーンではダメージ増加に一切寄与しないWスキルを取らず、QとEを交互にレベルアップさせていきます。
面白いのがLv6のタイミング。仮にUltを取得したとしても、(魂盟の同志を繋いでいる)JGが近くにいなければ意味が無いため、このタイミングでUltを取得しない選択肢を取ることが可能です。(そしてTheShy選手は実際のVG戦でもLv6時点でUltを取得していません)
(3)アイテムのビルドパス
Botレーン運用の場合は一般的にファーストコアとしてルインドキングブレードを購入することが多いですが、Topレーン運用の場合は代わりにサングインブレードを購入し、中盤以降のスプリットプッシュ性能に全力を注ぎます。
このアイテムは普段あまり積む機会が無い方もいらっしゃると思いますので、簡単にその効果を説明しますと、
- +50 攻撃力
- +15% ライフスティール
- パッシブ:+10 脅威
- パッシブ:可視化されている敵チャンプが1体未満の場合、+8 脅威と20% - 80%(レベル依存)の増加攻撃速度を得る。この効果は敵チャンプが距離1350以内に2体以上存在する場合、3秒かけて元に戻る。
という感じ。
このアイテムは「相手チャンプが1体未満のとき」と「相手チャンプが複数いるとき」の性能差がかなり極端で、これは両者のゴールド換算率を見れば明らかです。
- 相手チャンプが1体未満のとき:93.6% - 142.0%(レベル依存)
- 相手チャンプが複数いるとき :76.2%
Topカリスタはこのサングインブレードを積み、(特に中盤での)スプリットプッシュ性能に特化したパワースパイクを得ることで、序中盤でチームに有利をもたらすことを狙いとしています。
4.フィオラとの違いは?Topカリスタの強みと弱みは?
共にスプリットプッシャーとして活躍することは共通していますが、特にパワースパイクの点が異なっており、前述の通りTopカリスタはパワースパイクを序中盤へ寄せています。
その点を踏まえたうえで、ここでは、フィオラと比較した場合のTopカリスタの強み・弱みをざっと列挙していきましょう。
(1)強み
- Rangedチャンピオンであること、及びQとEでハラスがしやすいことにより、序盤からレーンで有利を築くことができる。特に、TopレーンのOPチャンプとして現在幅を利かせているオーンを相手にしても非常に有利が取りやすい。
- 前述の通り味方のJGの行動に合わせてUltスキルを取得すればよいため、QとEのスキルレベルアップが早期に行いやすく、中盤でのダメージが出しやすい。
- Rangedチャンピオンであることからタワーシージが容易で、プレートを獲得しやすい。
- サングインブレードを無理なく積めることから、中盤に圧倒的な1v1性能を得られる。
- QとEのスキルにより、ウェーブクリアが比較的早い。
- Eのバーストダメージによりヘラルド獲得に寄与しやすい。
(2)弱み
- 序盤の防御ステータスが貧弱(初期HPステータスが全チャンプ中106位、初期ARステータスが全チャンプ中117位)で体が弱く、またCCへの対抗手段も持たないため、Gankに非常に弱い。
- 魂盟の同志(パッシブ)をJGと繋ぐため、Ultが腐りやすい。
- (防御アイテムを積まないため)テレポートでのエンゲージが困難であること、及びサングインブレードの性能が極端に低下することから、集団戦での立ち回りがフィオラ以上に困難。
- 終盤になるとパワースパイクを過ぎ相対的に弱体化するため、早期にゲームをたたむ必要がある。
- タンクラインが1枚減ってしまうことから、チームとして集団戦に工夫が必要となる。
以上の長所・短所から見ると、Topカリスタは「うまく育てれば中盤でタワーをバキバキ折りまくる無双の活躍を見せるけど、一度コケるとそのまま存在感がなくなる、フィオラ以上にハイリスク・ハイリターンなチャンプ」と言えるでしょう。
5.おわりに ~ねぇ、これってソロQでやれる?~
とにかくGankに弱く、一度刺されて有利を手放せばその時点で一気に苦しくなることから、運用にはJGとの連携が必須です。
味方のJGがiGのNing選手だったり、Team LiquidのBroxah選手だったり、Gen.GのClid選手だったりなら何とかなると思います。まずは選手と仲良くなるところから始めましょう。
(文:あきのあまき)
【あきののろるにっき #5】パーフェクトゲーム! KT Rolsterが見せたスノーボールのお手本
こんにちは、妻に適当なジャンナの絵文字を送ったら、秀逸なナミの絵文字で返されたあきのです。
さて、先日行われたLJL2020 Spring Split Week6 V3vsBC戦において、V3が見事なパーフェクトゲーム(1度もデッドせず、かつタワーやドラゴン、バロン等のオブジェクトも一切取らせないで勝つこと)をやってのけました。*1
ところで、実は今週、LCKでもGRF vs KT戦でもKTによるパーフェクトゲームがあったんです。
そして、その内容が「たった1回のmid gankを起点にパーフェクトゲームまでもっていく」という、スノーボールのお手本のような内容だったので、簡単に解説したいと思います。
1.ドラフト
(1)GRF側のねらい
GRF側は断食セナ、エズリアルのポーク構成を採用。
全体的にパワースパイクは中盤~終盤に寄っているため、序盤はアジールがレーンを押し込んだうえでエリスを中心にマップのコントロールを取り、リスクを減らす想定でしょう。
中盤以降からはエズリアル・セナを中心にポークと回復で相手とのHP差を作りつつ、マオカイのエンゲージ、アジールのシュリーマシャッフルでブリンクを持たないヴァルスを捕らえたいという意図が見えます。
30分頃までグローバルゴールド差2k~3k程度の不利で経過できれば、要塞と化したマオカイをキャリーに張り付かせて集団戦に勝利することができるでしょう。
(2)KT側のねらい
GRFが採用した断食セナ・エズリアルのポーク構成に対し、まずタム・ケンチを取りました。これはセナ、タム・ケンチのOPデュオを回避する狙い。
加えて、近頃断食セナのカウンターとして出てきた脅威ヴァルスをピックし、レーン戦におけるBotの有利を確定させました。
更に、midはGRFのアジールに対しヴェル=コズを取ったことで、全レーンがレーン戦で有利~互角となった代わりに、後半はマオカイを溶かす火力を出すのが難しくなるため、序盤からオブジェクト差を付けていく必要があります。
2.ゲーム内容
以下、青文字のチャンプはGRF(ブルーサイド)、赤文字のチャンプはKT(レッドサイド)を指しています。
(1)スノーボールの起点となったGank
KTは序盤から有利を取っていく必要があるため、JGのリー・シンを積極的に動かしていく必要があるところ、00:43時点でGRFのエリスによって赤バフにワードを置かれてしまいました。これでリー・シンが赤バフスタートである情報がGRF側に流れます。
さて、レーン戦開始直後から主導権を取るため、GRFのアジールはヴェル=コズに対しLv1から積極的にプッシュ。
勿論赤バフスタートであることは織り込み済みで、アジールもBot側に体を寄せはしていましたが、ヴェル=コズがQのスロウを当てたことでリー・シンが追いつき、アジールのヒールとフラッシュを落とします。
ヒールとフラッシュのCDはそれぞれ240秒、300秒ですから、このGankで、KTはCDが上がる7:13までアジールにレーンをプッシュできなくさせました。
アジールがミニオン吸収装置までもってきて取りたかった「Midレーンの先プッシュ権」を、たった一度のポジションミスによって喪失させたのです。
ゲーム時間にして僅か02:13。極端に言えば、このゲームはここで勝敗が決まりました。
(2)何故わずか2分でゲームが決まったのか?
現在のプロシーンは、「Midの先プッシュ権」が特にゲーム全体に影響を及ぼしやすい環境となっているからです。特に、ドラゴンの取得競争に影響するという事実が大きいでしょう。
前シーズンまではドラゴンを捨てる判断もままありましたが、今シーズンから導入されたドラゴンソウルは(クラウドソウルを除き)勝利の獲得とほぼ同義語である程強力であることから、ドラゴンを4つ獲得することが勝利の方程式の一つとなっています。
では、ドラゴンを取るために必要な事前準備とは何でしょうか?例えば以下のようなものが挙げられます。
- Midレーンの有利
- Botレーンの有利
- 視界の取得(スカトルの取得)
これらを重視したGRFのアジールは、KTのヴェル=コズに対しレーンを押し込むために(前述の通り)ミニオン吸収装置まで持っていったのですが、1ミスを突いたKTがそれを完全に無効化させました。
すると、KTは
- 先にMidを押し込んでヴェル=コズが先に寄れるため、スカトルを取れる
- 先にMidを押し込んでヴェル=コズが先に寄れるため、サイドレーンへのエリスの圧力を減らせる
- 先にMidを押し込んでヴェル=コズが先に寄れるため、ドラゴンを取れる
と、好影響を全レーンに波及させることができました。
事態打開のため、GRFはエリスがどこかのレーンにGankを刺そうにも、
①TopはGankして1キルをとってもカウンターでドラゴンを取られるうえ、マオカイvsケネンのマッチアップでは1回Gankを刺した程度では有利を取り切れないですし、
②Midはヴェル=コズが一瞬でウェーブクリアをしてしまうためGankのチャンスがありません。(無理に取ろうとフラッシュもヒールも無いアジールがEのブリンクスキルで前に出ると、リー・シンにカウンターを取られる可能性があります)
③加えてBotはレーン戦の相性が悪く、押し込んできたところにGankを刺そうにも、前述の通りヴェル=コズがMidから先に寄れる環境。
結果として、GRFは全レーンで不利を背負う形となりました。
(3)その後の流れ
以降、KTがゲーム開始後5分までで大きく手繰り寄せた有利をどのようにスノーボールさせていったかを見ていきたいと思います。
①8:10時点 Midの有利をヘラルドに変換
サモナースペルの有利からMidを先に押し込み続けたヴェル=コズは、ケネンとリー・シンを交えてヘラルドに手を付け、取得します。
②8:47時点 ヘラルド取得時に獲得したマオカイのキルをドラゴンの有利に変換
ヘラルド攻防戦でデッドしたマオカイがTopにテレポートしファームを行ったため、その後に発生するBot側でのドラゴンファイトに参加できなくなり、KTがドラゴンを取れることに。
③11:34時点 ハイパーinSec
bonO選手のリー・シンによる見事なinSecにより、Botアウタータレットとインナータレット、ドラゴンを取得。
④14:45時点 ハイパーinSecその2
再びbonO選手のリー・シンによるinSec。Midのアウタータレットを獲得します。
⑤18:47時点 スノーボールにより稼いだゴールド差をドラゴンに変換
ドラゴンを挟んでのにらみ合い。KTはGRF側にエンゲージの要となるマオカイのUltもアジールのUltもない状況を把握していることから、構成通りヴェル=コズとヴァルスでポークを行います。
通常であればGRF側は引く一手ですが、このドラゴンを渡してしまうとKTは3つ目のドラゴン獲得となり、次のドラゴンが湧いた際に4つめのドラゴン(すなわちドラゴンソウル)とバロンのどちらかを取られてしまう事態に陥ることから、素直に渡すこともできません。
その状況を分かっているKTは、自分たちでドラゴンを一切触ることなく、ヴェル=コズとヴァルスが40秒以上にわたりひたすらポークを継続。結果として2キルとドラゴンを獲得します。
⑥20:00時点 スノーボールにより稼いだゴールド差をバロンに変換
20分直後から即バロンを敢行。ポーク構成の為決して早くはありませんが、Topサイドのジャングルの視界を取り切っているため問題なく取得します。
⑦22:42時点 インヒビター攻防戦
インヒビター攻防戦。マオカイが良い形でヴァルスにスネアをかけましたが、サモナースペルの有利を起点としてこれまでに作り上げてきたグローバルゴールド差10kの有利を火力に換算したヴァルスが事前にポークでHPを削っていたため、GRFはほかの4人が続くことができません。結果として、KTがTopとMidのインヒビターを獲得します。
⑧28:40時点 ラストファイト
一縷の望みをかけ、GRFがマオカイのバックTPからエンゲージを仕掛けます。
この試合で唯一GRFが連動して動いた集団戦で、マオカイとアジールの息が合った仕掛けでしたが、もはや13k差はどうしようもありませんでした。
⑨ゲームエンド
そして最後はちょっと締まらない感じでゲームエンド。(せっかくなので最後は韓国語放送から)
3.最後に
パーフェクトゲームというのはなかなか見ることができない珍しいものですから、まさかKT、そしてV3と2日連続で見られるとは思っていませんでした。
なお、このゲームはTwitchのLCK_Japanチャンネルにおいて実況 abaraさん、解説iSeNNさんで日本語実況もされていますので、是非一度そちらでゲーム全体を通してみていただき、KTの美しい試合運びを見ていただけるとうれしいです!
(文:あきのあまき)
【あきののろるにっき #4】雀の先生
「経験は最高の教師」。
私はこの言葉を先生から学んだわ。
そしてそれ以来、ずっと心の一番真ん中にこの言葉を置いている。
荒ぶる私の魔力を制御する術を教えてくれた先生。
共に過ごした日々はそう長くはなかったけれど、それでもたくさんの事を教えてくれた、一陣の風のような人だった。
この間、久しぶりにあの人と出会ったわ。
私が旅路に出て以来の顔合わせだったのだし、勧めに従ってフレヨルドに行った際の体験談とかシュリーマで巻き込まれた大騒動とか沢山話したいことはあったけど、あいにく彼は少し離れた場所で、ピルトーヴァーから来た全身機械ずくめの人間(人間って呼んでいいのかしら……?)と斬り結んでいたからチャンスは全く無かった。
せっかくのことなんだから、向こうから話しかけに来てくれても良かったのに……
そういえば、先生に確認しなきゃいけない事があったのを思い出した。
ちょうど機械人間と戦っていたとき、先生は不意に近くの森の中に入っていったのよね。
そしたら、さっきまでいたはずの鳥たちが無残に狩られていて。
まるで最初から知っていたかのような目でそれを確認したあの人は、迷うことなく更に奥深くまで進んで行って、遂には不審な修行僧を発見しちゃった。(これって、部族に伝わる諺で言うところの「藪から石」ってやつよね?)
石壁の先に瞬間移動して逃げていく敵を、本当に風になった様なスピードで追いかけて行って、瞬く間に斬り倒したの。
何故気付いたのかって訊いたら「不穏な風を感じた」とか言っていたけど、風の魔力を感じ取れない私にはさっぱりよ。
なんとか大地の力で盗人の気配を感じ取る方法はないかしら?部族に戻った後、羊を盗もうとする輩にも対処できるかもしれないもの。
本当はそのあたりを戦いが終わった後にじっくり訊きたかったのだけど、結局この一件の後は先生と話すタイミングも無いまま撤退戦になってしまったのよね。次に教えを乞えるのは果たしていつになるのやら。
でもまあ、全然大丈夫よ。
私はちょっとやそっとじゃめげない主義だし、それに、まずは自分で挑まなければ何も学べないもの。
眼差しはいつも地平線に、そして両足は大地に置いて。たとえ躓いても、大地が受け止めてくれるわ。
この世界は誰か一人が紡ぐ糸ではなくて、私たち一人一人が織りなすタペストリー。そして、どんな大きなタペストリーも、始まりは一針からなのよ。
一歩一歩、一針一針。少しずつでも、自分の足と手で進んでいく事がきっと何よりも大切な事なのよ。
つまり、「経験は最高の教師」ってこと。もしかしたら私の先生よりも最高な、ね。
(LJL 2020 Spring Split Week4 Game5 BC vs CGAの1シーンより)
【あきののろるにっき #3】最近のユニバースの更新に思うこと。ヴォイドによる再侵攻の日は近い?
こんにちは。昨週からの極端な冷え込みの影響で、フレヨルドのチャンプばかり使っているあきのです。
ピックするのはもっぱらセジュアニなのですが、奥さんがポロライダーセジュアニのスキンをいたく気に入っていて、プロシーンでこれ以外のスキンを見ると「この選手はポロの可愛さが分かってない……!」と説教し始めます。こわい。
さて、今週のあきののろるにっきは、「最近のユニバースの更新に思うこと」と銘打ってみました。
この記事で私が主張したいことはただひとつ。
「そろそろ次のヴォイド侵攻、来るんじゃない?」
1.最近のユニバースの更新、ヴォイドにちょっと寄せてきてるよね?
時系列でここ3ヶ月のチャンピオンバイオ*1の更新を簡単に説明すると、おおよそ以下の通りになっています。
(1)アーゴット
ノクサスでの失脚後、ゾウンの監獄鉱山で復活するも、ケイトリンとヴァイに再び捕まり強化独房に幽閉される。
(2)レオナ
ダイアナを追ってターゴンの山を登頂し、共に神髄を身に宿す。その後、ソラリの寺院を破壊したダイアナを追う。
(3)ダイアナ
ソラリの教えに不足を感じ、ターゴン登頂。レオナと共に神髄を身に宿す。ソラリとルナリの間に争いは無用であることを示すため寺院を脱出。
(4)ドレイヴン
落ちぶれて無一文となるも、スウェインに見い出され再度スターダムにのし上がる。
(5)アリスター
スウェイン率いるノクサス帝国に騙されて捕縛され、闘技場で戦わされるも、アエリアという少女に救い出され共に脱獄。脱出途中にはぐれたアエリアを探す旅に出る。
(6)ジャックス
エレメントの炎が宿った杖を拾い、それを“イカシアの最後の光”と見て、共にヴォイドと戦う仲間を探す旅に出発。お眼鏡に適う者はいなかったが、遂にイカシアへ戻る決意を固める。
(7)マルファイト
イシュタルがヴォイド殲滅のために築造した「生きた岩石要塞」の一部が自我を持った。ヴォイドが目覚め、再びルーンテラ全土を脅かそうとしている中、ヴォイドに立ち向かうことを使命だと感じている。
2.更新内容の分類
おおよそ以下の通り分類できます。
(1)他チャンピオンとの関係性を強化したもの
①アーゴット→ケイトリン・ヴァイとの関係
②レオナ →ダイアナとの関係
③ダイアナ →レオナとの関係
④ドレイヴン→スウェインとの関係
⑤アリスター→スウェインとの関係(但し、ちょっと弱い)
(2)ヴォイドとの関係性の要素を追加したもの
⑥ジャックス →元から故郷のイカシアをヴォイドに荒廃させられたという点で以前から「過去の」関係性はあったけれど、今回の更新で「未来の」関係性が追加されました。
⑦マルファイト→かつては全く関係無いストーリーだった(異世界から呼び出された)ところ、半年ほど前にショートストーリーの更新によってヴォイドを駆逐している描写が追加されました。今回のバイオ更新はその方向性を強化したものになっています。
3.更新内容の考察
(1)他チャンピオンと関係性を強化したことについて
こちらはとても分かりやすいですね。
あえて独立させることがアイデンティティとなるチャンプ(例えばバードやキンドレッド)を除けば、他のチャンピオンと絡ませた方がストーリーに深みが出ますし、今後の広がりを持たせやすくもなります。
このようなチャンピオンのストーリー・バイオの変更はこれまでにも見られるものでした。
(2)ヴォイドとの関係性の要素を追加するメリット
今回のメインテーマはこちらです。
LoLの世界観の中の大きなテーマとして「ルーンテラvsヴォイド」というものがあるのは周知の事実ですが、「敢えて」「今のタイミングで」ストーリーに入れる意味は何でしょうか?
4.つまり……どういうことだってばよ?
もしかして、ヴォイド関係で何かしら大きく全体のストーリーを動かす下準備をしているのでは?
……そろそろ次のヴォイド侵攻、来ちゃう?
個人的には、150体目のチャンピオン実装時に何かしらのイベントがあれば丁度良いタイミングだなーと思っています。(現在の総チャンピオン数は148体)
(文責:あきのあまき)
*1:チャンピオンの背景を簡単に説明したストーリー