【あきののろるにっき #2】「地域の色」と「CC」の関係。青いフレヨルドはCCが強いのかな?
こんにちは、あきのあまきです。
今季のLJLは各チームの実力差が過去のシーズンよりも遥かに小さく、ルーキー選手もアグレッシブな方々揃いで非常に見ごたえのあるゲームが続きますね。(個人的な今季イチオシ選手は、SHGのSup Pooh選手です)
さて、本日はLoLというゲームのメインのお話から離れて、「CC」と「色」の関係性について考えてみたいと思います。
- 1.色が表すイメージって?
- 2.ルーンテラに存在している地域のイメージカラーは?
- 3.じゃあ、CCスコアを計算してみよう!
- 4.結果発表!
- 5.その他、地域スコアの計算過程で見えてきたトリビア
- 6.おわりに
1.色が表すイメージって?
みなさんは中学校の美術の授業で、次のような話を聞いたことがあるでしょうか?
赤色はエネルギッシュさを表す
黄色は陽気さを表す
青色は鎮静、抑制を表す
などなど……
つまり何が言いたいかというと、「色」というものは人の心理に影響を与えうるということです。
例えば、こんな実験があります。
①被験者に茶色い箱を持ち上げさせる。
②同じ箱を黒く塗り、再度持たせたると、黒く塗った箱の方が重く感じる。(統計的には1.28倍重く感じるそうです)*1
2.ルーンテラに存在している地域のイメージカラーは?
そして、ルーンテラに存在する各地域にはそれぞれにイメージカラーが設定されています(最近オープンベータが始まったカードゲーム、レジェンド・オブ・ルーンテラでも各地域のカラーが採用されていますね)。
例えば……
デマーシア = 白
ノクサス = 赤
アイオニア = ピンク
フレヨルド = 青
シャドウアイル = 緑
ピルトーヴァー&ゾウン = 茶
さて、最初にお話しした通り、青色は鎮静、抑制を表すと言われています。
LoLで鎮静、抑制と言えば?そう、CCですね。
じゃあ、青がイメージカラーのフレヨルドのチャンプはCCが強いんでしょうか?
今回はこの疑問を解いてみたいと思います。
3.じゃあ、CCスコアを計算してみよう!
本当にフレヨルドはCCが強いのか?
これを計算するため、今回はLoL内で算定されている「行動妨害スコア」を参考に、チャンピオン毎の「CCスコア」、そして各地域毎の「地域CCスコア」なるものを考えてみました。
(1)行動妨害スコアの計算式
LoLのゲーム内で採用されている行動妨害スコアは以下の計算式となっています。
行動妨害スコア = ハードCCの秒数 + (ソフトCCの秒数 ÷ 2) + (スロウの秒数 ÷ 6)
(2)CCスコアの計算式
上記の行動妨害スコアの計算式を元に、各チャンプのスキルセットにおけるCCの強さ(CCスコア)を以下の通り定義しました。
CCスコア = パッシブを含む全てのスキルを1度ずつ発動させた場合の行動妨害スコアの合計値
例1:アッシュの場合、パッシブによって発動するスロウが2秒、Wが当たった際のスロウが2秒、Ultの最大スタン時間が3.5秒であることから、(2秒 / 6) + (2秒 / 6) + (3.5秒)でCCスコアは4.16となります。
例2:全くCCを持たないシヴィアではCCスコアは0となります。
(3)地域CCスコアの計算式
さて、(2)で定義したCCスコアを参考にして、各地域ごとのCCの強さ(地域CCスコア)の算定式を以下の通り定義しました。
地域CCスコア = 地域の所属するチャンプのCCスコア合計 ÷ 地域に所属するチャンプの数
平たく言うと、地域の所属するチャンプのCCスコアの平均値が地域CCスコアになります。
なお、CCスコアの算定にあたっては以下の通りルールを設けています。
かなり細かいので、面倒な方は次の章まで読み飛ばしてもらっても全然問題ありません。
(4)CCスコアの算定ルール(読み飛ばしてもOK)
①CCの区分
CCをハードCC、ソフトCC、スロウに分ける。(相手の動きを止めたり疎外しないCC(サイレンスや視界縮小)については便宜上スロウに入れる。(内部処理不明のため))
(a)ハードCC
スタン
チャーム
眠り
フィアー
逃走
ノックアップ
ノックバック
ノックアサイド
固有時停止
サプレッション
サスペンション
タウント
(b)ソフトCC
スネア
エンタングル
(c)スロウ
スロウ
ブラインド
視界縮小
ポリモーフ
サイレンス
②チャンプの所属地域の判定
ユニバース記載の所属地域を元に各チャンプを以下の13地域に分類する。(各地域の色には一部筆者の仮定や想像が含まれています)
但し、所属地域の無いチャンプに記載されている「ルーンテラ」は除外する。
(a)アイオニア(桃色)
(b)イシュタル(緑色)
(c)シャドウアイル(深緑色)
(d)シュリーマ(黄色)
(e)ゾウン(薄緑色)
(f)ターゴン(空色)
(g)デマーシア(白色)
(h)ノクサス(赤色)
(i)バンドルシティ(薄桃色)
(j)ビルジウォーター(焦茶色)
(k)ピルトーヴァー(茶色)
(l)フレヨルド(青色)
(m)ヴォイド(紫色)
③その他細かい規定
(a)スキルLvによって効果時間が異なる場合、Lv5のものとする。
(b)条件によってCCの効果や時間が変わるスキル(バードのUltやアッシュのUlt等)は最も強い効果・長い時間とする。
(c)スキルの中で複数回のCCを与えるもの(オーンのUlt等)は最も強いもののみを採用する。(オーンのUltの場合、スロウとノックアップがあるが後者のみ採用)
(d)複数人にかかるAoE CCであっても、1人に当たったものとする。*2
(e)継続的なCCを与えるスキル(ランブルのUltやリサンドラのパッシブ等)は、そのスキルの発動時間をCC時間とする。但し、無限に持続するアニビアのUltは例外的に発動時間を5秒とおく。
(f)効果時間が非常にわずかなもの(ビクターのUltに付与されている一瞬のサイレンス等)は0秒とする。
(g)自身にかけるCCは対象外とする(オーンのWによる自身へのスロウ等)。
(h)スロウの効果パーセントは無視し、一律に同じスロウとして取り扱う。
(i)ステータスで上昇する効果時間は、ステータスが0として計算(パイクのEによるスタン等)
4.結果発表!
上記のルールで地域CCスコアを算定したところ、以下の結果となりました。(カッコ内が地域CCスコア)
(1)地域CCスコアランキング
1位:フレヨルド (2.12)青色
2位:シュリーマ (1.73)黄色
3位:ゾウン (1.63)薄緑色
4位:イシュタル (1.52)緑色
5位:デマーシア (1.47)白色
6位:ターゴン (1.40)空色
7位:アイオニア (1.39)桃色
8位:シャドウアイル (1.36)深緑色
9位:ビルジウォーター(1.32)焦茶色
10位:ノクサス (1.27)赤色
11位:バンドルシティ (1.22)薄桃色
12位:ピルトーヴァー (1.18)茶色
13位:ヴォイド (1.08)紫色
(2)考察
やっぱフレヨルドが1位でした。青色は伊達じゃなかった!
2位はシュリーマ。所属チャンプ数がやや少ない(9名)中で、ラムスがとても頑張ってくれました(チャンピオンの平均CCスコア:1.56のところ、スコア:4.33)。
逆に最下位は紫色を基調とするヴォイド。攻撃的な地域だけにスコアが低くなるのは予想がつくところでしたが、まさかフレヨルドのほぼ半分になるとは思っていませんでした。
また、赤色のノクサスが下位に沈んでいるもの中々面白いところ。
5.その他、地域スコアの計算過程で見えてきたトリビア
(1)CCスコアが一番高かったチャンピオン
チャンプ別の1位はバード(スコア4.46)。Ultの固有時停止(2.5秒)とQのスタン(1.8秒)が強すぎました。
ちなみに次点はサイオンです(こっちはちょっと想像がつくかな?)。
なお、よく「CCのカタマリ」と言われるノーチラスはCCスコアが3.5、リサンドラは3.16です。やっぱりかなり高めですね。
(2)CCの効果があるスキルをたくさん持っているチャンピオン
パッシブを含めた全スキルにCCを持っているチャンプは残念ながらいません。
パッシブを除けば、セジュアニ(3.04)、ポッピー(3.25)、マオカイ(2.58)等がいますが、意外なところではシン・ジャオ(1.83)なんかもそうだったり。
6.おわりに
「色とCCの関係」という、ふとしたきっかけで気になった事柄を調べてみると、いろんな事実や関係性が見えてきました。
「やっぱりな」というものもあれば「え?そうだったの?」って思うものも。
この記事で、一つでも心に響いたり、面白いなと思ってもらえる事柄があれば嬉しいなと思います。
(文責:あきのあまき)
【あきののろるにっき #1】今からでも間に合うLJL観戦。全チーム・全スターター選手紹介!
2月8日(土)午後1時から始まるLJL 2020 Spring Split。
日本代表(DetonatioN FocusMe)がプレイインステージで涙を飲むも、史上初めてメジャーリージョン*1の一つであるヨーロッパのチームに勝利し、歓喜に湧いたWorldsから早くも3ヶ月が経過しました。
LJL2020開幕寸前のこのタイミングでようやく全チームのスターター選手の情報が集まった*2という事で、スターター登録されている全選手40人について、
- これまで歩んできた経歴の紹介
- 知っておくと試合がもっと楽しめる豆知識
- これだけは見ておきたい名プレイ
をまとめました!
それでは、早速始めていきましょう!
- 1.DetonatioN FocusMe(昨季優勝 17勝4敗 Twitter:@teamDFM)
- 2.V3 Esports(昨季2位 14勝7敗 Twitter:@V3EsportsJP )
- 3.Crest Gaming Act(昨季3位 17勝4敗 Twitter:@crest_gaming )
- 4.Burning Core(昨季4位 11勝10敗 Twitter:@burning_core)
- 5.Sengoku Gaming(昨季6位 7勝14敗 Twitter:@Sengoku_Gaming )
- 6.Rascal Jester(昨季7位 4勝17敗 Twitter:@RascalJester)
- 7.AXIZ(昨季8位 3勝18敗 Twitter:@AXIZ_gg)
- 8.FUKUOKA SoftBank HAWKS gaming(今季初出場 Twitter:@esports_hawks)
- 9.おわりに
1.DetonatioN FocusMe(昨季優勝 17勝4敗 Twitter:@teamDFM)
Top:Evi
紹介
元々はタンクチャンピオンが得意だったが、カミールやランブルといったファイターを使い始めた2017年に才能が爆発。現時点でのKRサーバ*3における日本人最高到達順位記録保持者(筆者が確認できたタイミングで35位)。満場一致でLJL史上最強のTopレーナー。
豆知識
ポケットピック*4としてタム・ケンチを持っている(エビ・ケンチと呼ばれる)。
また、えびンモTVというYoutubeチャンネルでTopレーンの解説動画をアップロードしたり、毎年オフシーズンにチャレンジャー・マスター以上限定カスタム(通称:チャレカス)を主催する等、LoLコミュニティへの貢献も欠かさないナイスガイ。
名プレイ
メジャーリージョンから1勝をもぎ取る原動力となった、Evi選手のナーによるソロキル!
JG:Steal
紹介
韓国人選手。LCK(韓国リーグ)の超名門、KT Rolsterに練習生として所属したり、LEC(ヨーロッパリーグ)の2部で経験を積んだ後、2017年 Summer SplitにLJLデビュー。
オールマイティな技術を持つが、特に視界を取って大局的な戦略を組み立てることが得意。
豆知識
特に得意としているのは、ノクターンやシン・ジャオ等、相手に飛び込んでいくスタイルのチャンプ。
日本語が非常に流暢。Evi選手をよくいじる。殴られていないにも関わらず「Eviくんなぐらないで」と発言することで一部の界隈では有名。
名プレイ
多分世界で唯一、三角飛びができるノクターン。
Mid:Ceros
紹介
LJL創立時代からプレイしている最古参プレイヤーの一人。通称Midの皇帝。チャンピオンプール(使用できるチャンピオンの数)が異様に広く、Midレーンでノクターン、イラオイ、エイトロックス、モルガナなど多くのチャンピオンを使いこなす。
豆知識
得意チャンプはジグスとハイマーディンガー。
2019年度まででジグスを29ゲーム、ハイマーディンガーを28ゲームプレイしており、国際戦を含めても勝率は共に70%オーバーで、「Ceros専用機」と化している。
プレイ環境を整えるために、モニター位置等を定規で測ることで有名。
あと、「缶コーヒーは丁寧なキスをしてから飲む男」として有名。
名プレイ
国際大会において、あらゆるスキルを避けて4人相手に2キルを取りタワーまで守るプレイ!
ADC:Yutapon
紹介
Cerosと同じくLJL最古参の一人。通称「若き天才」。ADCにもかかわらずメイジやファイター(特にモルデカイザーやブラッドミア)の扱いも得意で、チャンピオンプールが非常に広い。2018年までは大学のある愛知から通っていたが、卒業と同時にゲーミングハウス*5へ入った。
豆知識
元々は大学卒業後、就職して兼業選手としてやっていくつもりだったが、Worlds2018で中国の強豪EDward Gamingになすすべなく敗北したことで奮起、内定を辞退して専業となった経緯がある。(詳細はWELLPLAYED JOURNAL様の記事を参照)
ちなみに、昔Topレーナーを務めていたことがある。その際も国内大会の決勝戦まで上りつめており、複数のレーンでトップクラスの実力を誇る稀有な選手。
名プレイ
エズリアルを縦横無尽にブリンクさせてのペンタキル!
Sup:Gaeng
紹介
韓国人選手。LCK(韓国リーグ)の1部リーグに籍を置くAfreeca Freecsの練習生や国内の他チームを経て、DetonatioN FocusMeへ所属。
ラカンのような「仕掛ける」チャンピオンからブラウムのような「味方を守る」チャンピオンまで幅広くこなす、昨季のLJLにおいて最強を誇ったSup。
豆知識
目立つチャンピオンが好き。Supportをやっていて楽しいのは、レーンで自ら仕掛けてADCが相手を仕留めたとき。
あと、弟がそっくりでめっちゃかわいい。
名プレイ
ノーチラスにQを当て、発動したUltにEで放り込む。
その後、突進してくるヘカリムとノーチラスのUltから味方のアッシュを守るためにWを発動し、直後にUltの大ダメージを狙うケネンのフラッシュイン先を予想してEで弾き、逃げ帰ろうとするところをQでキャッチ!
2.V3 Esports(昨季2位 14勝7敗 Twitter:@V3EsportsJP )
Top:Paz
紹介
LJL最古参の一人。複数のチームで国際大会出場の経験がある実力者。
有利な対面の際にレーンを支配するのはもちろん、それ以上に不利な対面を迎えた際の耐えるレーンの作り方が非常に巧い。
豆知識
昔JGとして出場していた時期がある。
あと、試合中はとても声を出す(是非オフライン観戦で確認しよう)。めちゃくちゃムードメーカー。
名プレイ
決勝戦の最終ゲームで1 vs 2を捌くエコー!
JG:Bugi(海外チームのFlash Wolvesから移籍)
紹介
韓国人選手。2017年にLJL CS*6でデビューすると、その後LMS*7に移籍し、古豪Flash Wolvesの正ジャングラーを務める等の活躍を収める。今季から再来日し、V3 Esportsのジャングラーとして登録されている。
豆知識
かつてはIvyという名前で出場していたが、LMSへの移籍を機に現在の名前(Bugi)に改名した。
好きな料理はジャージャー麺。
名プレイ
不可視の特性を生かした、イブリンの10割コンボ!
Mid:Ace
紹介
アマチュア大会準優勝の実績を手にLJL CS*8へ出場、2019年Spring SplitからV3 EsportsのMidレーナーとして1部デビューを飾った。
豆知識
Sub Midとして、DetonatioN FocusMeに所属していた時期がある(但し出場履歴は無し)
名プレイ
自陣最奥、1v5を捌ききってネクサスを死守するアウトプレイ!*9
ADC:Archer(今季より初デビュー)
紹介
今季からプロとしてデビューする韓国人選手。
豆知識
日本語は現在練習中。
ゲーミングハウスでは2人部屋に住んでおり・・・?
Sup:Raina(Sengoku Gamingから移籍)
紹介
2019年にLJLデビュー。アリスターやスレッシュ、パイクといった仕掛けるチャンプが非常に得意。
キャリアは浅いながらも、KRサーバでもグランドマスターまで上り詰めた実績のあるまごうことなき実力者。
豆知識
過去にもらった差し入れではビーフジャーキーが特に嬉しかった。
今季は、アンケートを取った結果、髪の毛の一部を緑に染めての出場。
名プレイ
ライズのフラッシュ先を完っ璧に読んだブラウムのUlt!
3.Crest Gaming Act(昨季3位 17勝4敗 Twitter:@crest_gaming )
Top:Nap
紹介
以前はLJLCSのチームに所属し、チームを1部に引き上げては脱退していたため、「LJLへの昇格請負人」という称号を持っていた。が、2018年にはついに逃げ切れず(?)Crest Gaming Actにて1部デビュー。デビューシーズンこそ成績は振るわなかったものの、2019年はチームを春に2位、夏に3位まで引き上げる等、確かな実力を持つ。
豆知識
大のグラブル好き。試合終了直後に楽屋でやっていることも。
あと、複数のチームメイトの証言によると「全然練習しないくせにうまい」。
ポケットピックとしてオラフを持っている。どれくらいうまいかというと、↓の名プレイを見てください。
名プレイ
Nap The Solo Kill King!
JG:Yoshi(Subから昇格)
紹介
Scouting Grounds*10で見いだされ、CGAに所属した若きジャングラー。
公式戦の出場は昨年度の1試合に留まるが、キンドレッドを使った相手のゾーニング等、光るものが見えた。
豆知識
先輩にあたるhachamecha選手に触発されたのか、ややビッグマウスな面も見られる(?)
名プレイ
キンドレッドの生存能力を生かした、ギリギリまでダメージを出し切る好プレイ!
Mid:Aria(昨季まではLunaという選手名で登録)
紹介
韓国人選手。2019 Springでプロデビューしたにもかかわらず、常に安定したハイパフォーマンスを出し続ける名選手。
豆知識
プロチームを紹介する韓国のエージェンシー経由でCrest Gaming Actに入ったという珍しい経緯の持ち主。
互いの両親も認めるほど、外見がRascal JesterのArt選手とすごく似ている。*11
なんなら、公式も間違えたことがある。
識別のため、2019 Springシーズン中は「前髪に分け目が無い方」担当だった(途中までだけど)。
名プレイ
キヤナを使ってダイアナの体力をきっちりゼロまでもっていき、比類なき才能を証明していく!
ADC:Gango(海外チームのKT Rolsterから移籍)
紹介
かつては世界大会優勝チームのSamsung Whiteに所属し、2018年にはUnsold Stuff Gaming*12に所属していた彼。
翌2019年には世界的な超名門チームであるKT Rolsterのスターターの座を勝ち取り、活躍した。
今季からはUSGのBotレーナーとなり、CGAというチーム全体がGango選手を中心の一つとして動くことは間違いないだろう。
豆知識
得意チャンプはドレイヴン。
名プレイ
完璧なダメージ計算によるカイ=サのUltからのエース獲得!
Sup:Grendel
紹介
2016年にLJL CSデビューを果たした古株だが、1部デビューは遅咲きの2019 Spring。
昨季の途中でSubに回り、ハウスマネージャー業務に専念していたが、2020年からはカムバック。おかえりなさい!
豆知識
かつて相棒であったADCのArt選手(韓国人選手)が日本語に不慣れな時期にインタビューで(意見を受け入れてくれると言いたくて)「Grendelはよく従ってくれる」と発言したことから、あだ名が「忠犬」に。一時期、ソロQのサモナーネームが「ArtDog」だった。
名プレイ
味方ADCを守るために、スレッシュで完璧なQ、W、Eを見せる!
4.Burning Core(昨季4位 11勝10敗 Twitter:@burning_core)
Top:RayFarky
紹介
昨季からLJLデビューを飾った選手。
プロとしてのスターター経歴は浅いものの、ファイターを使った強気なダメージトレードから有利を取っていく姿勢はハートの強さを感じさせる。
豆知識
昨季はエイトロックスで大活躍を見せたが、実はポケットピックにダリウスを持っている。Ultでのキルラインの見極めが神懸かり。
名プレイ
エイトロックスで集団戦の全てをひっくり返す!
JG:Once
紹介
韓国人選手。PENTAGRAM*13にて2018年のSpring SplitにLJLデビュー。それまではHong Kong Attitude*14に所属する等、他地域で活躍していた。
デビューしたシーズンからLJL優勝、翌Splitも3位に導くなど、実力は確か。
豆知識
アカメが斬るが好き。その影響で、以前はツイッターでゲーム開始前に(対戦相手等に向けて)「ほうむる。」と書いていた。
名プレイ
レベル2差あるにもかかわらず、完全にキルラインが見えていたリヴェン!
Mid:Roki
紹介
著名なアマチュア大会での優勝等の実績を引っ提げ、Rampage*15にて2016年Spring Splitにプロデビュー。その後も優勝1回、準優勝1回の経歴を持ち、有力な日本人MidレーナーとしてLJLで活躍し続けている。
豆知識
得意チャンプはルブラン。デビューシーズンである2016 Spring Splitには、DetonatioN FocusMeのCeros選手を二度ソロキルする衝撃のデビューを飾った。
あと、2016年のクリスマスイブに彼女とディズニーシーでデートし、その際にアップした画像から、シーの当該場所が通称ロキポジ(Roki's Position)として界隈で親しまれている。
名プレイ
世界の名プレイランキングにも選ばれたルブランのスーパープレイ!
ADC:Yuhi
紹介
2018年にSunsisterReUnion*16でLJL CSに出場。
プロデビューは昨年からのルーキーに近い選手だが、デッドせずにダメージを出し続けるのがとにかく巧く、ブリンクを持たないチャンピオンでもギリギリの攻防戦を繰り広げる技術が持ち味。
豆知識
2019年Summer SplitでADCキンドレッドをピックしたことがある。しかも勝っている。
名プレイ
CCに捕まりながらも可能な限りダメージを出して1対1交換までもっていくカイ=サ!
Sup:Proud(海外チームのAfreeca Freecsから移籍 )
紹介
世界でも有数の韓国強豪チーム、Afreeca Freecsの選手としてLCKの出場経験もあるベテランSup。
地元の韓国だけでなく、中国に移籍した実績もある。
豆知識
好きなチャンピオンはユーミ。
ちなみに、同じく韓国人選手であるジャングラーのOnce選手とはチーム所属前から大親友の仲。
名プレイ
ゾーイがUltで飛んできたところを見逃さず、味方を経由してきっちりノックアップを入れに行くラカン!
5.Sengoku Gaming(昨季6位 7勝14敗 Twitter:@Sengoku_Gaming )
Top:apaMEN(Unsold Stuff Gamingから移籍)
紹介
LJLの中でも最古参の一人。レーン戦が非常に安定している選手として知られていたが、昨季のSpringは安定どころかほとんどの対面に常に有利を付ける形で勝ちまくっていた。
誰もが認める有力Topレーナーだが、昨季はSummer Split開催直前に身内の不幸があり、欠場。今年は昨季出場できなかった分の鬱憤を晴らしてもらいたい。
豆知識
名言「バフないねんけど」。元ネタを知らない方は、是非下ふたつの動画をご覧ください。
なお、2016年の写真ではファイティングポーズを決めていたが、このポーズ、実はあんまり好きじゃなかった模様。
名プレイ
エイトロックスを使って、ペンタキルを取った上にバロンまでスティール!
JG:Blank
紹介
韓国人選手。はっきり言って、今季もLJLに出場してくれる望みは薄いと思っていた。
心から言わせてほしい。ありがとう、Sengoku Gaming。
元SK Telecom T1*17所属。名実ともにLJL史上最強のJG。彼の紹介については、あれこれ書くよりも実績を列挙した方がよっぽど説得力を持つ。
・LCK(韓国リーグ) 2016 Spring Split 優勝
・MSI(世界大会)2016 優勝
・WCS(世界大会)2016 優勝
・LCK(韓国リーグ) 2017 Spring 優勝
・MSI(世界大会)2017 優勝
・LCK(韓国リーグ) 2017 Summer 準優勝
・WCS (世界大会)2017 準優勝
豆知識
ありえないほど緻密な精度でのアグロコントロール(自身にダメージを集めて味方を助けつつ、ギリギリで生き残る)技術を持つ。例えばこれ↓。
LCK(韓国リーグ)及びその後の国際大会を通算して、自身が出場したゲームで20連勝した記録を持つ。尊敬する選手はBengi(Blank選手と共にSK Telecom T1に所属していたジャングラー)。
あと、カラオケがうまい。日本語もだいぶうまい。
名プレイ
一人打ち上げるのはアマチュア。二人打ち上げればプロ。三人打ち上げればBlankだ!
Mid:Pirean(海外チームのSK Gamingから移籍)
紹介
色々と紹介の仕方はあるが、敢えてこう言おう。「Fakerと共にSKTのMidを務めた男」。
異様なまでのチャンピオンプールの広さ(タリヤ、リサンドラ、ライズ、ビクター、オリアナ、カルマ、ルル等、アジール、コーキ、ルブラン……その他数えきれず)を武器に、これまでLCS(北米)、LCK(韓国)、LEC(ヨーロッパ)と渡り歩いてきた強さは本物。
加えて、先程紹介したジャングラーのBlank選手ともSKTにおいて16ゲームを共闘しており、LoLというゲームにおいて非常に重要なポイントであるJG - Mid間のコミュニケーションに全く問題はないと思われる。
豆知識
SKT退団するとき、3回も引きとめられて契約更新を勧められた実力者。
コカコーラとペプシなら断然コカコーラ派。
ロッテリアとマクドナルドなら絶対マクドナルド派
ピザはパイナップルの載ったのが好き。
好きなアイドルはTWICE。
名プレイ
敵のスカーナーがフラッシュインUltを発動した瞬間にTP起動、1v3の状況下で相手をゾーニングしていくスウェイン!
ADC:Yutorimoyashi(V3 Esportsから移籍)
紹介
LJL最古参の一人。複数回の国内大会優勝を経験している確かな実力者。2019 Spring Splitを最後に引退を発表していたが、その後撤回。Burning CoreからV3 Esportsに移籍し、カムバックを果たした。
豆知識
過去にはTopを担当していた時期がある。
名前が非常に長いので、使用文字制限の都合上、チーム名が2文字のときはYutorimoyashi、3文字の時はYutorimoyasiと使い分けている。
今季のSengoku Gamingは略称が「SG」なので、Yutorimoyashiで行くようだ。
学生時代のあだ名は「のぐ」。
名プレイ
トゥルーショットバラージでスティールだYutorimoyashi!
Sup:Enty(Unsold Stuff Gamingから移籍)
紹介
年齢は若いものの、Unsold Stuff Gamingにおいて古株選手としてSupを務め続けた古参。LoLを初めてすぐにNA(北米)サーバでチャレンジャーに到達する等、早熟型の天才。スレッシュ・パイクといったフック系チャンプが非常に得意。
豆知識
韓国語が堪能で、LCK(韓国リーグ)へ留学し、Afreeca Freecsのハウスを訪問したことがある。
Supで謎のレンガーピック(しかもリデンプション積み)をし、何故か勝ったことがある。
名プレイ
パイクを使った二連フック!
6.Rascal Jester(昨季7位 4勝17敗 Twitter:@RascalJester)
Top:cogcog
紹介
LJL最古参の一人。公式戦デビューをRascal Jesterで飾り、その後さまざまなチームを渡り歩いてきた彼が、昨年ついに故郷へ凱旋した。
幅広い役割をこなす、万能型の選手。
豆知識
師匠はSengoku GamingのapaMEN選手で、Topのいろはを教わった。彼が「師匠を超えたんじゃないか」等とビッグマウスを吹くと、apaMEN選手も2019年 SpringのMVP表彰で「(cogcogは俺に対する)リスペクトが足りてない」とやり返す等、師弟の仲は健在のよう。
今季意識する選手は勿論apaMEN選手。
名プレイ
絶対に避けられないフックショット+フラッシュで相手のトリスターナを捕まえ、Ultの無敵時間でセジュアニのUltを避け、相手のバックラインを破壊しつくすカミール!
JG:hachamecha(Creast Gaming Actから移籍)
紹介
Crest Gaming(現在はCrest Gaming Actにリネーム)を率いて2017年のアマチュア大会を優勝。その勢いで2017年 Spring SplitにLJL CSに出場するも、昇格戦の壁に阻まれ続けた苦労人。
挑戦し続けた気概が2018年Summer Splitについに実を結び、1部へ昇格した。
豆知識
過去は言動が問題視され、とにかくよく燃えた(ソロQでロールを譲ってもらうのに「jgが俺よりうまいならご自由にどうぞ」と発言したりする等)。
しかしそんな過去も今は昔。2019年12月31日に入籍を果たし、たまーにのろけを発言するまでに。
名プレイ
範囲の狭いWにもかかわらず、3人同時にノックバックを入れていくタリヤ!
Mid:Ninja
紹介
2014年に海外でプロデビューした歴戦のプレイヤー。
LPL(中国リーグ)では超名門のTeam WE、LCS(北米リーグ)では1部チームのTeam EnVyUs*18の正Midレーナーを務めた経験を持つ、間違いない実力者。
豆知識
ジェイスという、およそ集団戦に向かないチャンピオンでペンタキルを取ったことのある珍しい選手。
名プレイ
豆知識にも書いた、ジェイスでの華麗な1v2の捌き!
ADC:Art(Crest Gaming Actから移籍)
紹介
韓国人選手。Aria選手と同時期の2019 SpringにLJLデビュー。それまではLMSの2部チーム、Team Afroに所属し、1部に引き上げた実績あり。
豆知識
フィリピン留学していた経験がある(なので日常会話レベルの英語ができる)。
外見がAria選手とすごく似ている。識別のため、2019 Springシーズン中は「前髪に分け目がある方」担当(でも途中からAriaも分け始めた)。
名プレイ
相手の無理な突出を絶対に見逃さない、華麗なカイ=サのダメージディール!
Sup:viviD(V3 Esportsから移籍)
紹介
韓国人選手。2016年にDetonatioN FocusMeでLJLデビュー。ブラウム等のタンキーチャンプを使わせればおそらくLJLでナンバーワン。
長らくのLJLでの活躍からInterregional Movement Policyレジデント(通称: IMP レジデント)認定を受けており、所謂「出場選手外国人は2人まで」の制約を受けない稀有な選手。(現時点で認定を受けているのはTussle選手とviviD選手のみ)
豆知識
昔はEternalと名乗っていた。笑顔が死ぬほどかわいい(筆者調べ)
名プレイ
国際戦、勝負を決定づけるブラウムの4マンノックアップ!
7.AXIZ(昨季8位 3勝18敗 Twitter:@AXIZ_gg)
Top:uinyan
紹介
2019年Spring SplitにAXIZでデビューしたルーキー。
ケネンをピックした際の見事なエンゲージ*19を見せる等、今シーズンでのさらなる成長が期待される。
豆知識
東京大学出身。2年終了段階で休学中。
オフライン会場では、ファンボからの野太い「ういにゃん!ういにゃん!」コールが聞こえることがある。
Topレーナーにもかかわらずモルデカイザーが得意で、学生リーグで暴れた。(動画をご覧ください)
名プレイ
Gariaru選手のライズと息を合わせ、ファーストブラッドを取っていくエイトロックス!(……と、ういにゃんコール)
JG:Hoglet(フリーエージェントから新規所属)
紹介
韓国人選手。APK Prince、Ever8 Winners、GC Busan Rising Star等のLCK 2部チームを渡り歩いた後、2019年のSpringは単身LLA*20に挑戦。半年の休養を経て、今季からはAXIZに所属し、LJLを戦うこととなった。
豆知識
LCKの伝説的ADCの一人、PraY選手にちょっと似ている……気がする?
名プレイ
Topガンクを察知してギリギリで少数戦に参加し、無理やりファーストブラッド&ダブルキルをもぎ取っていくレク=サイ!
Mid:Gariaru
紹介
Unsold Stuff GamingのSub Midとして2017年のSpring Splitに1部デビュー。
2018年 Spring Splitにスターターを勝ち取ると、Summer SplitにおいてUnsold Stuff Gamingを初の決勝戦進出に導く(対DetonatioN FocusMe。結果は1-3で敗退)。その時の敗北の涙は印象的。
2019年Spring SplitからAXIZに移籍。スターターとして活躍中。
豆知識
過去にFateという名前でロスター登録していた時期がある。その名の通り、ツイステッドフェイトが好き。
名プレイ
コーキの甘い立ち位置を見逃さず、きっちり10割削り切っていくサイラス!
ADC:Hide(フリーエージェントから新規所属)
紹介
韓国人選手。かつては中国の超名門EDward Gamingに所属(試合出場無し)したり、LCK 2部のWinnersで1部昇格を賭け戦っていたことも。
豆知識
現在はADCだが、WinnersではSupを務めていた。(ラカン、アリスター、タム・ケンチを使用)
そのときのみ現在と選手名が違い、Latinaと名乗っていた。
Sup:Corporal(海外チームのDire Cubsから移籍)
紹介
オーストラリアと日本の2つの国籍を持っていると思われる(公式の発表待ち)。かつてはLJLの代表チームとライバル関係にある(と筆者が勝手に思っている)OPL*21のDire Wolvesに所属していた。但し、LJLチームとの対戦経験は無し。
2019年はOPLの下部リーグ、OCSに所属するDire Cubsに所属し、チームを優勝に導きつつ、OPL所属の姉妹チームDire Wolvesでもスターターを務める等、八面六臂の活躍を見せた。
豆知識
お母さんがLOL・esportsガチ勢。
息子がLJLに所属したことで、今後はLJLも応援してくれるとか。
名プレイ
うまくタワー下に誘い込み、Lv1のBotレーン2vs2でブラウムをキル!
8.FUKUOKA SoftBank HAWKS gaming(今季初出場 Twitter:@esports_hawks)
Top:Dasher(Midから転向 Unsold Stuff Gamingから移籍)
紹介
2019年LJLデビュー。それまではLCK(韓国リーグ)2部のES Sharksで活躍。チームからも、コミュニケーション、判断力、個人技どれをとっても非常な信頼を置かれており、USGでは彼を中心としたゲームが組まれていた。
豆知識
ライズが得意で、ターゲットバン*22される回数が非常に多い。
名プレイ
ユーミとたった2人で4人の中に飛び込み、キルを回収して戻ってくるトリスターナ!
JG:Tussle(Unsold Stuff Gamingから移籍)
紹介
韓国人。LJL韓国人選手の中では最も古株の一人で、チームのリーダーを担うこともしばしば。
長らくのLJLでの活躍からInterregional Movement Policyレジデント(通称: IMP レジデント)認定を受けており、所謂「出場選手外国人は2人まで」の制約を受けない稀有な選手。(現時点で認定を受けているのはTussle選手とviviD選手のみ)
2016年まではリー・シン等のいわゆる「一人でゲームを動かすチャンプ」を好んだが、国際大会の経験を得て、2017年からはセジュアニ等のタンクチャンプやアイバーン等も使えるようになり、一気に選手としての幅が広がった。
精神的には脆くも強くもあり、すぐへこんですぐ復活する。
豆知識
既婚者プロゲーマー(妻の愛希さんと息子の希龍くんが家族)。
昔は良いプレイをした後に「This is Tussle!」と叫ぶのが口癖だった。
あと、バロンスティール*23がめちゃくちゃ得意で、スティールされるのもめちゃくちゃ得意。
名プレイ
ザックを使ったぶっとびスライムから乾坤一擲、バロンスティール!
Mid:Ramune(DetonatioN FocusMeから移籍)
紹介
昨季はDetonatioN FocusMeのSub選手登録であったが、かつては別チームのスターターとしてLJL優勝、国際戦の経験もある日本有数の実力派選手。
Crest Gaming Actのhachamecha選手と共にアマチュア大会で優勝、Rampage*24でデビューした。
豆知識
デビュー戦において使用したオリアナのUlt(ショックウェーブ)があまりにも当たらなかったせいで「Ramuneった(オリアナのUltが相手に当たらないの意)」というネタを持っている、一方で、そんな散々なデビューの末に成長したことから「主人公」という称号も。
名プレイ
アジールを使った見事なシュリーマシャッフル!
ADC:Honey(今季より初デビュー)
紹介
韓国人選手。今季より初デビューで殆ど前情報が無いが、公式サイトには「結果を出す事が全てです。良い成績が出ことができるように沢山努力します。」と意気込みが書かれており、活躍が期待される。
Pooh:(Subから昇格 Unsold Stuff Gamingから移籍)
紹介
かつてはLJL CSにおいて昇格を賭けて争っていたが、芽が出ず。
しかし、Scouting Grounds*25で見いだされ、昨季はSummer SplitからUnsold Stuff GamingのSubとして所属。
今季よりついにLJLデビューを果たした。
豆知識
現在は「Pooh」となんだかかわいい響きの選手名だが、LJL CSの頃は「HellRoad」という、ちょっとイケてる(?)感じの名前を使用していた時期も。。。
名プレイ
Wの丸呑みとイグゾーストを的確に使用し、キャリーを助けるタム・ケンチ!
9.おわりに
全スターター選手の紹介、楽しんでいただけましたか?
海外から鳴り物入りで入った実力派やScouting Grounds上がりのルーキー等、様々なバックグラウンドを持つ選手が今季もたくさん新加入し、私自身はとっても楽しみながら記事を書くことができました!
これを読んでくださっているあなたが、好きな選手の欄だけでもいいからじっくり読んでもらえていたら、更にハッピーです。
それでは、LJLが開始するまであと3日。一緒にワクワクしながら待ちましょうー!
*1:世界でも強豪と呼ばれる中国、韓国、ヨーロッパ、北米リーグのこと
*2:DetonatioN FocusMeについてはチームからの正式発表が無いものの、選手の個人配信においてロスター変更が無い旨が言及されていたため、変更無しと判断した。
*3:韓国に置かれているサーバのこと。毎年、世界大会の時期になると各国のプロプレイヤーたちが修行に来るほどにレベルが高いサーバとして有名
*4:「一般にはピックされないが、その人が使うと強い」チャンピオンの事
*5:チームメイトと共に入る寄宿舎のこと。一般に、選手達は共に寝泊まりし、机を並べて練習し、顔を突き合わせて練習のフィードバックを行う。
*6:かつて存在した、LJLの2部リーグのこと
*7:かつて存在した、台湾・香港・マカオリーグのこと。現在は東南アジア地域と合併し、PCS(Pacific Championship Series)として運営されている
*8:かつて存在した、LJLの2部リーグのこと
*9:めちゃくちゃ巧いプレイのこと。
*10:昨年から始まった、国内の有力プレイヤーを発掘する公式イベント
*11:昨季までは同じチームに所属していました。
*12:2019年までLJLに参画していたプロゲーミングチーム
*13:過去に存在したLJLのチーム
*15:過去に存在したLJLのチーム
*16:解散済のチーム
*17:これまで9回開催された、当年の世界最強チームを決めるWorld Championshipにおいて歴代最多の3回優勝を誇る、自他共に認める超名門チーム
*18:解散済の海外チーム
*19:集団戦を起こすきっかけづくり
*22:特定の選手があまりに得意で、使用されると負けてしまうためバンすること
*23:相手が取ろうとしているバロンを横取りすること
*24:過去に存在したLJLのチーム
*25:昨年から始まった、国内の有力プレイヤーを発掘する公式イベント
Fakerと共にSKTのMidを務めた男、Pirean。その来歴!
こんにちは、あきのあまきです。
皆さん、先日Sengoku Gamingが出したニュースはもう確認しましたか?
Blank選手の帰還もとんでもない大ニュース*1で、Sengoku Gamingのフロント陣の手腕に感服しきりなのですが、同時に驚いたのがPirean選手の加入でした。
Blank選手の人となりや実力については、昨シーズンのLJLを見て知らない方はいないと思いますので、本記事ではもう一人の韓国人、「Fakerと共にSKTのMidを張った男」Pirean選手の華々しいイメージとは裏腹な、決して平坦だったとは言えない来歴と、ちょっとしたこぼれ話を紹介したいと思います。
1.プロデビューからLJL移籍までの道のり
(1)2016年春、北米でのほろ苦いデビュー
Pirean選手のプロデビューは2016年春の北米(NA LCS、現在のLCS)に遡ります。
Team ImpulseのMidレーナーとしてプロの花道に立った彼。しかし、その道中は決して順風満帆なものではありませんでした。
初めてのシーズンは9位で終え、プロモーションシリーズ行き。しかし、 2部への降格を賭けた運命のApex Gaming戦は3-1で勝利し、土俵際で粘ります。
が、とんでもない方向から不幸が。春と夏の間にチームが給与不払い・プレイヤーとの契約問題によりNA LCSへの参加権を喪失。代わりにその参加権を獲得したチーム、Phoenix1へ移籍することとなります。
なんとか整った夏の舞台でしたが、彼の受難はそこで終わりませんでした。
(2)2016年夏、チームメイトのビザ問題
NA LCSへの参加権を獲得し夏のスタートを切ったPhoenix1は、しかしJG Inori選手がビザの問題により出場できなかった(急遽Zentinel選手を代役に立てた)ことで成績が低迷。途中からInori選手が合流するも十分な成果を上げられず、Pirean選手は再度プロモーションシリーズ行きを余儀なくされます。
しかし今回は調子が良かったPirean選手。余裕の3-0でEcho Foxを下し降格を免れました。
無事に1部に残ったPirean選手でしたが、翌年、初めての体験に見舞われます。
(3)2017年春、スタメンを奪われる
2016年に続きPhoenix1に所属したPirean選手でしたが、そのスタメンを同じ韓国人のRyu選手*2に奪われ、サブを埋める形に。出場機会を失い、ついに夏には同じくNA LCSに参加していたTeam EnVyUsへの移籍を決断します。
(4)2017年夏、スタメン求めて三千里
Team EnVyUsに移籍したPirean選手。当初こそ、同じMid登録されていたNisqy選手のビザ問題もありスタメンを張るも、のちに再び奪われサブへ。
その後、シーズン途中で再度Phoenix1へ移籍し、調子を落としていたRyu選手の代役を張るもチームの成績は低迷してしまいます。
更にPhoenix1は2018年のリーグ参加権を失い、Pirean選手は脱退を余儀なくされました。
ここでNA LCSと別れを告げた彼は、故郷である韓国の地を踏み、ある意味イチからの出発をやり直すこととなります。
そして、この「やり直し」が彼のプロ人生における転機でもありました。
(5)2018年春、SKTで修行!
2018年の春はLCKの名門、SKTelecom T1にサブとして登録を受けます。
試合の出場はなかったものの、チーム活動により着実に実力をつけていきました。
(Fakerの背中を見て練習するというのは、どんな気分だったんでしょうね……?)
そして夏。ついに彼に晴れ舞台が訪れます。
(6)2018年夏、LCKデビュー!
2018年夏。SKT全体が大きく調子を落とした中で、ついにチームは最大のテコ入れを行います。それがMidレーナーとしての出場機会をFaker選手とPirean選手で分け合うことでした。
この夏は計19ゲームにスタメンとして登場。チーム全体が苦しい中でも10-9の勝ち越しでシーズンを終えることができました。
2019年、この実績を元に彼は他国へ移籍。実に2015年から4年ぶりのヨーロッパのプロシーン(LEC)参加となるSK Gamingに所属することとなりました。
(7)2019年春 プロ初めてのプレイオフ進出
ヨーロッパに舞台を移したPirean選手は、SK Gamingの中心選手として活躍。シリーズを9-9の6位で終え、自身初のプレイオフ進出を勝ち取りました。(LECは10チーム中6チームがプレイオフ進出可能)
最終的にはSPLYCEに敗北しMSI出場はならなかったものの、彼にとっての具体的な成果の一つと言えるでしょう。
(8)2019年夏 SK Gamingでの活動。そして日本へ
春に続きSK Gamingで活躍したPirean選手でしたが、夏はチーム全体が少し調子を落とし、7-11で7位。ギリギリでプレイオフ進出はならず、2019年のシーズンを終えました。
そして来る2020年の春。彼は舞台を極東の地、日本のLJLへ移すこととなりました。
2.こぼれ話
(1)得意チャンピオン
特に私の印象に残っているのはタリヤです。特に2016年~2017年は多用し、プロモーションシリーズも勝ち抜いた「自信のピック」と言えるでしょう。(当時と現在ではタリヤのスキル性能が変わっているので、2020年のシーズンでピックしてくれるかというと未知数ではありますが……)
(2)チャンピオンプールの広さ
タリヤやリサンドラを筆頭に、ライズやビクター・オリアナといった純メイジ、カルマやルル等のサポートメイジ、アジールやコーキ等のDPS、果てはルブラン等のアサシンまでもが使用可能チャンプとなっており、単純なバンだけでは御しきれない広さを持っていると言えます。
(3)Blank選手との共闘
2018年夏のLCKにおいて19ゲームを戦った彼は、そのうち16ゲームにおいてBlank選手と共にスタメンを務めました。内部でのスクリムも相当積んでいるはずで、互いのコミュニケーションに不安は全く無いでしょう。
(4)その他、役立つ(?)豆知識
①SKT退団するとき、3回も引きとめられて契約更新を勧められた
②LoLを初めて最初のシーズン(シーズン2)はゴールドフィニッシュ
③コカコーラとペプシなら断然コカコーラ派
⑤豚肉と牛肉なら豚肉派
⑥パイナップルののったピザが好き
⑦好きなアイドルはTWICE
3.終わりに
*1:正直、私はシーズン10は5大リージョンに移籍すると思い込んでいました。
*2:FakerとZed vs Zedの1v1をした選手、と紹介すると、分かる人にはわかるのかしら。
*3:この点はBlank選手相手も同様の課題があります。
G2 Esportsが100パーセント優勝すると断言できる10の理由
※本記事はMerrydayさんの記事へのアンサー記事だ。
※まず最初にMerrydayさんの記事を読み、FPXというチームへの理解を深め、ひとしきり笑おう。
読んだかな?OK。
じゃあ、大変高尚なこの記事に合う、香り豊かなワイン(ボルドー西岸限定。2005年のものが望ましい)の用意は?OK。
じゃあ始めよう。
G2 Esportsが100パーセント優勝すると断言できる10の理由
(写真はLEC公式Twitterより)
1.チャンピオンプールの広さから来る圧倒的ドラフトパワー
G2のドラフトは「ルーレットで適当にピックするチャンプを決めてる」って言われるほど意味が分からない。
世界大会のグループステージでSKT相手にふらりとTopパイクをピックしたり、世界大会準決勝、Bo5の最終戦で唐突にBotシンドラをピックしたりする。
FPXが得意とするライズやグラガス、キヤナ等も問題なく使うことができ、更にはFPXに無い手札としてBotでのヤラガス構成(ヤスオ+グラガス)なんかも持っている。
加えて、世界大会の決勝だ。G2が隠し玉のピックを用意していないはずがない。準決勝では3-1でSKTに勝っちゃったからお披露目しなかっただけだ。
読者のみんなは、どうか決勝戦でティーモ・ブランドのBotデュオがザヤラカン相手にキノコの焼畑農業(キノコのついでに焼き鳥も採れる)を始めても驚かないでもらいたい。
2.FPXの全ての要、Doinbのローム封じ
Doinbのチャンピオンプールはめちゃくちゃに(マジで)広くて、リサンドラやガリオ、コーキなんかは勿論、クレッド、タロンみたいなチャンプまで使ってロームし始める。(ほかにもサイオンやらポッピーやらアーゴットやらリヴェンなんかも使えたりする。意味わかんない)
しかもFPXはチーム全体でロームを補助(ジャングル内にワードを挿したりMidレーンに寄って相手にプレッシャーをかけて下がらせたり)して、Doinbの芸術的なTopダイブ& Top Dieを演出する。G2が勝つには、このDoinbのロームを潰さなきゃ始まらない。
しかしそこはFirst Blood Kingの異名を持つJankos。得意とする序盤に強いチャンプを使いDoinbをMidタワー下に押し込めて、「はじめてのタワー下おるすばん ~Doinbくん22歳編~」を何度も放送してくれるはずだ。
3.遥か未来の先まで見通すマクロコントロール力
現状、G2のマクロコントロール力は世界最強だ。ライズのUltを有効に使い、「バロンとインヒビターのどちらを守るか」の選択を迫りつつパワースパイクまでの時間を稼いだり、常識的なオブジェクトの価値観を無視して「ネクサスを壊すために、今本当に必要なオブジェクトは何か」を判断できる。
その結果、ドラゴンをくれてやる代わりにTopのタワーを2本折ったりする。1つのオブジェクトから2つのオブジェクトを錬成する。マクロの錬金術師だ。
あと、もっと言うと、G2は予言者だ。5人が力を合わせることで、3分先の未来を見通すことができるらしい。パッショーネのボス、ディアボロは10秒先の未来が見えるから、彼の18倍だ。
だからSKTを相手にバロンをくれてやる代わりにBotインヒビターを取って勝つなんていう振る舞いができるわけだ。
未来を見通すチームに勝つには、時を止めて戦うか永遠に同じ時間の中に閉じ込めるしかない。が、G2もそれは百も承知。というわけで、G2の3つのバン枠は時空を操るチャンプ、すなわちエコー、ジリアン、バードで決まりだ。あとRiotに掛け合って、当日はストップウォッチとゾーニャも使用禁止にしてもらおう
4.大舞台への慣れ(MSI優勝チームという強み)
もう半年前なのでムンドの諸君は忘れていると思うが、G2は今年のMSI優勝チームだ。
しかも台湾という敵地(ノックアウトステージ初戦の相手が台湾から近い韓国のSKTだったから、まぁ敵地と言っていいだろう)で。
一方のFPXは今回のWCSが国際舞台初経験のメンバーが非常に多い。勿論グループステージ・ノックアウトステージを経てある程度の順応はしてきただろうが、今度ばかりは相手(?)が悪い。
なんせ世界大会の決勝だ。桁違いのプレッシャーがかかる。
ターゴンだって登れば登る程険しくなっていく。幻覚すら伴って、これまでの人生、それ自体が試される。
G2は既に一度これを経験済みだ。そして頂上に到達し、神髄たちの祝福を受けた。
つまりG2は、タリック、パンテオン、ゾーイ、ダイアナ、レオナで組まれたチームなのだ。
(え?ゾーイはターゴンを登頂してない?細かいことはまぁいいじゃないか)
もはやチャンピオンと化したG2と、いまだ登頂経験の無いFPX。WCS決勝という大舞台でどちらがパフォーマンスを出せるのかは明らかだ。
5.地元EUの現地バフ
決勝の地はパリ。つまりEUの地だ。
応援の声の7割はEUの味方で間違いない。
ちなみに残り3割のうち、1割はLPLファンの声、最後の2割はDoinbの奥さんの声だ(Doinbの本人談によると、奥さんの応援の声量は「耳がぶっ壊れるレベル」らしい)。
加えて、EUの応援団はG2にエネルギーを送る。
サモナーの必読書、フェンディッシュの古書ドラゴンボールでもおなじみの通り、ウーコン孫悟空がみんなから少しずつエネルギーを分けてもらって作った元気玉は、悪役のザック魔人ブウを倒してしまうほどの力を持つ。
つまり、G2は孫悟空で、FPXは魔人ブウなのだ。みんなの力を集めて戦うG2が負けるはずがない。
༼ つ ◕_◕ ༽つ G2 TAKE MY ENERGY ༼ つ ◕_◕ ༽つ
༼ つ ◕_◕ ༽つ G2 TAKE MY ENERGY ༼ つ ◕_◕ ༽つ
༼ つ ◕_◕ ༽つ G2 TAKE MY ENERGY ༼ つ ◕_◕ ༽つ
༼ つ ◕_◕ ༽つ G2 TAKE MY ENERGY ༼ つ ◕_◕ ༽つ
༼ つ ◕_◕ ༽つ G2 TAKE MY ENERGY ༼ つ ◕_◕ ༽つ
6.CapsがClapsになる。Crapsにはならない。
昨年のWCSではCraps(ゴミ)なときもあったCapsだが、今年のWCSはおおよそ好調を維持している。まさにClaps(拍手喝采)だ。
Claps(拍手喝采)状態のCapsであれば、Doinbに1800秒ほどスネアをかけてロームを封じ、Midに張り付けるのは訳ないことだろう。
7.G2は入念にソナタリックの準備をしている
まずは2016年に投稿されたこの動画を見てほしい。
そう、Perkzは音楽を奏でられる。
つまりG2は、今日のこの日のために3年かけてソナタリックの準備をしてきているのだ。
3年かけて熟成された、濃厚でいて軽やか、キレがありつつも芳醇なソナタリック。Bo5の最も重要な場面でピックされるに違いない。
8.フェニックスはたいてい蘇らない
Midレーナーのみんなに問いたい。
君たちがアニビアを使って、「やったー!パッシブがあったおかげで集団戦を生き残れたぞー!」という経験がどれだけあるというのか。
たいていの場合その脆い卵は、ジャーヴァンⅣ世の槍に、ジェイスのハンマーに、エイトロックスの大剣に、グラガスの腹に、ザックのケツに叩き潰されているはずだ。
フェニックス、つまりFPXはたいてい蘇らない。これは、命を懸けてアニビアが僕たちサモナーに教えてくれた真理なのだ。
9.Doinbの当日のコンディション
まずは、先日DoinbがG2のADC Perkzに宛てて投稿したこの動画を見てほしい。
@G2Perkz pic.twitter.com/EpieBifk54
— Doinb (@Doinbmid) November 6, 2019
この通り、Doinbは激しいダンスを踊ってG2を煽りまくっている。
しかし、あの華奢な体で、この命を削るような激しいダンスを踊ったDoinbの体調がすぐに戻るとは考えにくい。
特に、両腕を振りすぎだ。プロの生命線、キーボードとマウスを操る両の手がこれほど損傷を受けては、今回の決勝どころか今後のプロ生命にも関わりかねない。
10.Doinbのローム対策が簡単すぎる
これまでに散々「FPXはDoinbのチームだ」「Doinbのロームを死ぬ気で阻止しろ」「とにかくDoinbだ」「Doinbなんだ」と主張してきたが、すまない。実をいうと、Doinbのローム対策はめちゃくちゃ簡単だ。
その証拠に、もう一度Doinbの動画を見てほしい。
@G2Perkz pic.twitter.com/EpieBifk54
— Doinb (@Doinbmid) November 6, 2019
画面が2分割され、Doinbが2人映った状態で踊っている。あまりにも意味不明だ。
が、僕にはこの動画の意図がすぐに察知できた。
「2人のDoinb」という要素は、自らの分身を作るシャコのUlt(ハルシネイト)を暗示している。つまり、この動画はDoinbからG2への「決勝ではシャコを使ってキャリーしてやるからな」というピック予告に他ならない。
であれば対策は非常に簡単だ。プッシュが死ぬほど遅いシャコ相手なのだから、プッシュが早いチャンピオンを使って一生タワー下でCSを取らせればいい。タワーに焼かれゆく大量のミニオンを、右往左往しながら必死に倒していく様はまさにピエロ。
なお、Doinbは大量のミニオンすら捨ててロームする可能性がある。その場合、今度はシャコのインビジブルが非常に厄介だ。誰か、Capsに「常にオラクルエキスをガブ飲みしろ」と今すぐ伝えてくれ。
(文:あきのあまき)
【G2 vs SKT感想】G2 Esportsという名の将棋棋士。"オブジェクトの価値の固定化"という呪縛。
こんにちは、あきのあまきです。
本日は、(少し日が開いてしまいましたが)先日行われたWCS2019準決勝 G2 vs SKT戦において私が感じた事柄を書き連ねていきたいと思います。
- 1.最初に結論
- 2.将棋というゲームのルール、そして「駒割」という概念
- 3.LoLというゲームへの、将棋の概念のあてはめ
- 4.オブジェクトの価値算定の難しさと対処の方法(価値の固定化)
- 5.オブジェクトの価値算定におけるG2の特異性(未来視)
- 6.最後に
1.最初に結論
G2 vs SKT戦を経て、私はLoLというゲームの「マクロの深み」が増したと感じました。
LoLの「『より遠い未来を正確に予測した者』『その予測を基に、流動するオブジェクトの価値を正確に判断できた者』が勝つゲーム」という側面が、このG2 vs SKT戦によって一層深化したと感じたのです。*1
本記事では、この深化について、将棋を引き合いにしながら解説していきたいと思います。*2
2.将棋というゲームのルール、そして「駒割」という概念
たいていの方はご存じかと思いますが、簡単に将棋のルールを説明します。
- 将棋には、歩、香、桂、銀、金、角、飛、王の、役割が異なる8種の駒がある。*3
- 王を取られたら負け。
簡単ですね。
そして将棋には、各駒の価値を点数化した「駒割(こまわり)」という概念があります。
この駒割の点数はプロ棋士でも意見が分かれるところのようですが、一つの例では
- 歩:1点
- 香:3点
- 桂:4点
- 銀:5点
- 金:6点
- 角:8点
- 飛:10点
- 王:99,999点(取られたら負けなので)
といった感じになるようです。
ところで、 将棋において「価値の変わらない」駒は取られたら勝ち負けが決まる王しかありません。その他の駒の価値はあくまで参考値であって、場面場面で大きく変化するのです。
この記事は将棋の解説ではないので詳細説明は避けますが、将棋では「飛(10点)では相手の王を取れないけど、金(6点)なら取れてゲームに勝てる」といった場面が頻出します。この場合、本来は10点もある飛の価値は限りなくゼロに、6点しかないはずの金の価値は10点以上になっていると言えます。
3.LoLというゲームへの、将棋の概念のあてはめ
さて、上述した将棋の概念、「駒割」をLoLのオブジェクトにあてはめるとどうなるでしょうか?実際の価値算定(点数)はともかく、おおよそ以下のような感じでしょう。
- ウルフ:1点
- グロンプ:1点
……
- 赤バフ:3点
- 青バフ:3点
……
- オーシャンドレイク:5点
- クラウドドレイク:6点
- インファーナルドレイク:7点
- マウンテンドレイク:8点
- アウタータワー(Top):9点
- アウタータワー(Mid):10点
……
- バロンナッシャー:15点
- エルダードラゴン:18点
- ネクサス:99,999点
4.オブジェクトの価値算定の難しさと対処の方法(価値の固定化)
- 価値算定に費やす時間が足りない
- 価値算定という行為だけにリソースが割けない
- 情報が不足している(LoLが"情報公開ゲーム"でない)
上記の困難性に対処するため、プロチームはオブジェクトの価値を(彼我のチーム構成等を考慮に入れながら)事前にある程度固定化しておき、「優先すべきオブジェクト」を定め、ゲーム内でもプラン通り、常識通り遂行しようとします。*5
マクロなら世界一である(であった)SKTでさえ、昨日のG2 vs SKT戦を見る限りこの「呪縛」から完全には逃れられていないように感じました。*6
5.オブジェクトの価値算定におけるG2の特異性(未来視)
しかしG2は違いました。
オブジェクトの優先順位はある程度事前に定めつつも、ゲーム中に流動するオブジェクトの価値算定を的確に行い、「今本当に必要なオブジェクト(=ネクサスを取るために、今取れるオブジェクトの中で最も価値が高いもの)」の判断ができていました。
このG2とSKTの差が如実に表れた場面の一つが、Game1における「バロンとBotインヒビターの交換」だと思います。
まずは以下の動画をご覧ください。
場面はゲーム時間25:45。事前にG2のライズがBotのインヒビタータワーを大きく削ったことで、SKTはバロンを触らざるを得なくなります(触らなければG2のライズがBotのインヒビターまで攻略してしまい、最終的にバロンまでG2にとられてしまうため)。
このSKTの行動に対しG2が取った対応は「バロンファイト」ではなく「Botのインヒビター破壊」でした。
SKTは、この交換をまずまずの成果と感じたと思います。動画内でもRevolさんが仰っている通り、インナータワーを全て折ってしまえばグローバルゴールドとマッププレッシャーで差を付けることができ、SKT有利に運ぶのですから。「すぐ近くの未来」だけを見れば最善の行動だったでしょう。
しかしG2の考えは違いました。そして「SKTよりも更に遠くの未来」を見て動いていました。
G2は、バロンを取られたとしても
- Topはライズがプッシュするのでタワーを折られない。ついでにライズのLv16のパワースパイクを得る(クレッドが護衛に付き、SKTの面々が寄ってきたとしてもクレッド・ライズ共にUltで脱出する)。
- Botはスーパーミニオンが自動でレーンをプッシュするためタワーを折られない。
- ゆえに、残ったメンバーでMidのタワー防衛に全力を注げばよい。
対するG2は、バロン交換で開けたBotインヒビターの風穴に(集団戦での完勝後に)なだれ込み、このゲームを勝ち取りました。
この様に、G2はオブジェクトの「流動的な」価値を、どのチームよりも正確に、さながら将棋のプロ棋士の如く遠い未来を予測することで算定し、SKT戦での勝利を収めたのです。
6.最後に
この記事では、「何故G2だけが(従来困難だと思われていた)『価値の固定化という呪縛』から逃れられたのか?」には触れられませんでした。時間が取れたタイミングで研究課題にするかもしれません。*7
さて、来シーズンはエレメンタルドレイク取得時にマップが変化する等、現在よりも更にオブジェクトの価値の流動性が高まると予想されます。
そんな中で、今や世界最高となったG2のマクロコントロールに対抗できるチームは出てくるのか?
今年のWCS決勝がまだ残っている今からでも、ワクワクが止まりません!
(文:あきのあまき)
*1:SKTがEDG相手にマクロで10,000ゴールド差をひっくり返した試合もあるので、「本当にこのゲームで深化した?」と言われると若干の不安も抱きつつ。
*2:確定完全情報ゲームである将棋とそうでないLoLを比較するのはどうかという検証は必要な気もしますが、とりあえず分かりやすさ(価値が異なるオブジェクト(駒)が多い・ルールを知っている人が比較的多い)優先で。
*3:玉や成駒もありますが、ここでは簡単のために。
*5:例えば、Topフィオラ、JGグラガス、Midルブラン、ADCエズリアル、Supラカンの構成であれば、放置しても生き残りやすいエズリアルを置いてフィオラを育てたいため、Topのタワーは優先すべき目標になるでしょう。
*6:ある意味、この呪縛からどれだけ自由になれるか(最も価値の高いオブジェクトを取るための下準備を仕込めるか)がマクロの強さの一端なんだろうなぁ。
*7:チームの内面に相当入り込む内容になる可能性が高いので、そもそも明らかになるのかも分かんないけど……
Riot Game"s"になった日。そして宣戦布告。
昨日、League of Legendsの10周年記念が開催されました。
10周年記念版Riot Plsの動画の中で発表されたトピックスは以下の通りです。
- 10日間に分けて特別なログインボーナスを配布
- マップが10周年記念バージョンに模様替え
- ユアショップの開店(レジェンダリースキンも当たる特別版)
- 4年ぶり、全チャンプが使用可能なUltra Rapid Fireモード解禁
- Riot Games Social Impact Fund(Riot Gamesの寄付関係を取り仕切るNPO法人)の創設
- 上記創設に伴う新スキン「秩序の光カルマ」の売上の全額寄付実施
- アラビア語の順次対応開始
- プレシーズンにおけるサモナーズリフトの変更予定内容発表
- 新チャンピオン「セナ」の発表
- TFTのアップデート内容発表
- LoL及びTFTのモバイル対応発表(通常のLoLはコンシューマ機も対応)
- LoL eSports Manager(プロチームのコーチになるゲームと思われる)の発表
- タクティカルシューターゲーム(通称:Project A)の発表
- Evoで明かされていた格闘ゲーム(通称:Project L)の映像公開
- オンラインカードゲーム(League of Runterra)の発表
- MMORPG?(通称:Project F)の映像公開
- ヴァイとジンクスの幼少期を描くと思われるアニメーション作品(Riot Games Arcane)の発表
私が特に驚いたのが太字の部分。MOBA以外のゲームジャンルへの本格進出です。*1
EVO(世界最大級の格闘ゲームの祭典)で明かされていた格闘ゲーム(Project L)に続き、多方面の進出をしてきました。
本記事では「この一気呵成ともいえる進出劇の裏で、これまでRiotがどのような布石を打ってきたのか」及び「この進出の狙いは何か」を推察してみたいと思います。
1.Riotが打ってきた布石
(1)ユニバース
Riotが打った第一の布石。それは2016年に発表されたユニバースです。チャンピオン、地域に関する情報やバックストーリーとなる小説まで用意されたこのユニバースは、それまで「チャンピオンの大まかな背景」の域を脱していなかったLoLの世界観に非常な深みを与えました。
「この地域の特色は?」「なぜこのチャンプとこのチャンプは対立しているの?」といった地域・チャンプの根幹を形作る情報から、「ルシアンが持っている二丁拳銃のうち、どちらが元々セナの持っていた銃?」といった細かな設定まで全てが暗示・明示され、LoLを形成するルーンテラ世界に関する情報量が爆発的に増加したのです。
更に言えば、2018年に公開されたルーンテラマップ。これがとどめでした。
それまで主に文字情報に依存していた情報が可視化され始めたのです。
設定の深堀りによって、Riotが得たかったものは何か?
それは「League of Legendsの世界観」という名の知的財産(IP)に他なりません。
(何故この知的財産を得たかったのかについては後述します)
(2)TFT
Riotが打った第二の布石。それは今年発表された新しいゲームモード、TFTです。
TFTが発表されたとき、ほとんどのサモナーはこう思ったはずです。「新しいゲームモードって言ってるけど……いままでのLoLのゲーム要素、無くね?」
実際その通りで、当時は私も「流行りのオートチェス系ゲームにRiotも手を出したんだな」くらいにしか捉えていませんでした。
しかし、今振り返ってみてみると、TFT導入の目的の一つには「LoLの世界観は維持しつつも全くかけ離れたゲーム性を提供した場合、既存のプレイヤーはついてくるのか?」の実験の意味合いもあったと思われます。*2
そして実際TFTは非常な成功を収め、ARAM以来の常設ゲームモードに君臨したことから、Riotはプレイヤーたちが「League of Legendsという世界観に価値を見出しており、異なるゲーム性でも楽しむこと」ことに確信を抱いたでしょう。
さて、ここまでの説明で「ユニバースの登場により、LoLの世界観の構築が大きく前進し、IPに大きな価値が付与されたこと」「Riotが『プレイヤーは世界観にも価値を見出しており、異なるゲーム性でも楽しむ』のを確認できたこと」を説明しました。
次の段落では、この2つの要素がどのように「多方面のゲームジャンルに進出する」ことに絡むのかを説明します。
2.多方面への進出の狙い
(1)Blizzard社の存在
突然ですが、皆さんはBlizzard社ってご存じですか?
近年ではオンラインカードゲームの「ハースストーン」やタクティカルシューターゲームの「オーバーウォッチ」を、古くはMMORPGの先駆け的存在「ディアブロ」や名作「ワールドオブウォークラフト」等を手掛けている企業です。*3
オンラインカードゲーム、タクティカルシューターゲーム、MMORPG……そう、全てこれからRiotが進出しようとしているジャンルです。
つまり今回の進出は、RiotからBlizzardへ「今から君の主要タイトルのシェアを奪いに行くからな」という宣言なのです。
(2)何の自信があってそんな宣言ができるのか?
上述した通り、「League of Legendsという世界観のIPに大きな価値があること」及び「Riotが『プレイヤーは世界観にも価値を見出しており、異なるゲーム性でも楽しむ』のを確認できた」ことから、「他ジャンルにLoLの世界観のゲームを展開しても、十分勝算が得られる」と考えたためでしょう。
つまりRiotは、「LoLというゲーム」と「LoLの世界観」の切り離しに成功したのです。
3.Riot Game"s"になった日。そして宣戦布告。
Riot Gamesは昨日、真の意味でのRiot Game"s"となりました。
この"s"を付けるためにRiotが行ったのは「徹底した世界観の構築」、言い換えれば「ゲームを作らずしてゲームを作ること」だったというのは非常に興味深く、そして皮肉な事だと感じざるを得ません。
今回の10周年記念版Riot Plsは、全体的に和やかな雰囲気で構成されていました。しかし実際の内容は、他社に対する激烈な宣戦布告に他なりませんでした。
今後、戦いのためにどのような戦術を採るのか。Riotの動向から目が離せません。
ピッケムに迷ったらこれ見てね!締め切り直前滑り込み、あきののPick'em予想
こんにちは、久しぶりのブログ更新です。あきのです。
さてさて、今回はPick'emの締め切り直前という事で、私のPick'emを晒しつつその予想の根拠をつらつらと列挙しました。
「グループB、どの順番にしようかな~?」とか迷っているあなた。これをコピペしておけば安心です。たとえ燃えてもブランドくらいの熱さのはず。
1.グループA
1位:G2 Esports
なんといっても直近のMSI覇者。これ以上に信頼できる情報は無いでしょう。
更に、各レーンとも安定しつつチーズ戦略も隠し持てる程豊富なチャンピオンプールを持つ(TopパイクやBotシンドラ。覚えてますか?)のに加え、今シーズン最強JGの一角であるJankos選手の存在。
加えて、Botレーンでのメイジピックが有力な選択肢となりつつあることも、元MidのPerkz選手を擁するG2にとって非常な追い風です。
2位:Cloud9
地力ではGRFに劣る可能性がありますが、なんといってもC9には名コーチのReaperedがいます。
さてここで、彼がコーチに就任した2016年以降のWCSのグループステージにおける成績を見てみましょう。
2016年:SK Telecom T1、及びLMS(台湾・香港・マカオリーグ)の強豪Flash Wolvesと同組。グループステージ突破。
2017年:SK Telecom T1、及びLPL(中国リーグ)の強豪EDward Gamingと同組。グループステージ突破。
2018年:LPL(中国リーグ)の強豪Royal Never Give Up、及び2017年のWCS覇者Gen.Gと同組。グループステージ突破。
Licorice選手のゲームメイク能力やSneaky選手の安定性等、あれこれ語るよりもこの一言の方が良いでしょう。「Reaperedを信じろ」。
3位:Griffin
地力ではG2にも匹敵しうる力がありますが、LCK(韓国リーグ)内で露呈したTopレーナー2人の使い分けの問題、そして国際戦の経験が皆無に近いこと(Rift Rivalsのみ)が不安材料です。
極め付けは、WCS開幕直前のcvMaxコーチ解任。今年のKZの乱調を引き合いに出すまでもなく、内部統制の混乱はパフォーマンスに悪影響を与える可能性が高く、いくら世界最強クラスのポテンシャルを秘めたチームとはいえ、グループステージ突破のために立ちはだかる障害は多いと言わざるを得ません。
4位:Hong Kong Attitude
プレイインステージでは見事な戦いぶりを見せましたが、このグループのメンツ相手には流石に力不足感があります。
加えて、Chawyコーチのビザトラブルや昨今の香港の情勢がパフォーマンスに影響を与えないかを懸念しています。
MidのM1ssion選手が他チームのMidをいかに抑えるかが、勝利を拾う上でのカギの一つになるでしょう。
2.グループB
1位:FunPlus Phoenix
公式から「現状の最強リーグ」のお墨付きを得たLPL(中国リーグ)においての首位突破は当然評価されるべき事項です。
注目はDoinb選手。ライズでライチャスグローリーを積む等独創的なビルドを組んだり、midリヴェン、midポッピー、midケネンピック等の独創的なチャンピオンプールを持っていたり、更に唐突にスマイトをもってJGを回り始める等とにかく独創的な人物で、チームのエース的存在。
こんな感じでとにかくドラフトが読めないチームであり、短期決戦のWCSに向いていると言えます。
更にそれを支えるTian選手のジャングリング、更にはTopのGimGoon選手のガングプランクも見逃せないシーンとなるでしょう。(ちなみにGimGoon選手もポッピーがめちゃ得意)
2位:GAM Esports
2017年に「ベトナムここにあり」を世界に見せつけたJG、Levi選手がついに故郷に凱旋しました(今春まで北米、中国と渡り歩いていました)。
更にワイルドカード地域最強Top候補の一人、Zeros選手を加え、この二人がチームを引っ張っていく形となります。
加えて、Levi選手が戻ってきたことで威力を増したであろうベトナム特有のチーズ(初見殺し)戦略も見逃せないプラス要素です。
但し懸念点も。GAMはTopのダメージシェア率が25%、本来ダメージを出す係のはずのMidとADCが20%近くととにかくTop偏重なチーム。「ブリンクが多いADCがピックされやすい現状のメタに適応した戦いができるか」が課題の一つになるでしょう。
3位:Splyce
今回WCSが開かれているのはヨーロッパ。戦いなれた地元の利があります(プレイインを戦って大分緊張もほぐれたはず)。
普通であればグループステージ突破をしても全くおかしくない実力ではありますが、良くも悪くもEUの優等生(マクロで正統に勝つチーム)であり、FPXとGAMという「不良達」と同チームに入ってしまったのが運の尽き。
SPYが私の予想を裏切ってノックアウトステージに上がるか否かは、この「不良達」が荒らしまくるであろう試合にいかにゲーム内で対応できるかに懸かっていると言って良いでしょう。
4位:J Team
LMS(台湾・香港・マカオリーグ)を12-0の無敗で勝ち上がったことは評価されるべきでしょう。
しかし、全員の国際経験があまりに少なすぎる点が致命的です(公式大会で言うと、SupのKoala選手が昨年のWCSに出たのみ)。
ゲームを荒らしにかかろうにも不良達に囲まれ、勝ちを拾えそうな優等生にも地元の利があるという、チーム分けにもツキもない彼らに希望はあるでしょうか?
3.グループC
1位:SK Telecom T1
LCK1位の実力は言うまでもなく本物。
今夏のレギュラーシーズンでは11勝7敗と平凡な成績ですが、うち5敗はシーズン最序盤に喫したもので、中盤以降は10勝2敗と上げ調子。
更にはプレイオフで、Round1から優勝した(シーズンを4位で終えたSKTは、Round1→Round2→Round3→Round4と勝ち上がらなければ優勝できなかった)のはLCK史上初という記録も、SKTの復調具合を物語っていると言って良いでしょう。
ブリンクが多いADCが流行っているという現状も、「世界一の生存力」を誇るADC Teddy選手に合っているメタと言えます。
更にFakerの安定性、チーム全体としての素早い修正力、、、正直、現状ではほとんど隙と呼べる隙がありません。
唯一の懸念点はTopのKhan選手。国際戦では調子を崩す傾向にあり、もし今回もその病を発症した場合、どう乗り切るかが課題になるでしょう。
2位:Royal Never Give Up
Springでは落としていた調子も、Summerではきっちりと取り戻しました。
チームの中心プレイヤー、Uzi選手の調子も悪くありません(腕の調子は悪いようですが)。今夏の成績は32勝15敗ですが、対面とのCS数勝負では38勝9敗と、負けている試合でもきちんとゴールドが集められています。
更にUzi選手を支えるJGのKarsa選手、MidのXiaohu選手も国際経験が豊富で非常に強力。
一方で、不安材料はTopレーンにあります。この1年でTopレーナーがTianci選手、AmazingJ選手、ZZ1tai選手、Langx選手と4人(LPL以外の大会を除く)起用されており、安定感に欠けています。
加えて国際経験も薄いLangx選手がいかに国内と同様のパフォーマンスを発揮できるかが、RNGの浮沈の一端を担っています。
3位:Fnatic
MSI優勝の実績を持つG2相手に、LEC(ヨーロッパリーグ)のプレイオフで2度も2勝3敗の成績を付けた実力は評価されるべきでしょう。
加えてTop Bwipo選手、JG Broxah選手、Mid Rekkles選手、Sup Hylissang選手は昨年からずっと同じチームに所属しており、連携も抜群。
更に時差の影響がない地元開催も強みになります。
更にさらに、Mid Nemesis選手の得意チャンプのツイステッド・フェイトがピック候補になったのも非常に良い流れです。
「これだけ褒めちぎっておいて何故3位なの???」と言われるかもしれませんが、最大の懸念はNemesis選手の国際経験が少ない(大きなものではRRのみ)ことです。
特にRNG相手はBotレーンでの勝負が全てのカギを握っていますが、Xiaohu選手より先にBotへ寄ることが出来るか。RNGはそれを防ぐドラフトをするでしょう。難しいと言わざるを得ません。
4位:Clutch Gaming
TopのHuni選手は非常に強力な選手ですが、逆に言えばCGの強みはTopに集中しており、比較的対策が取りやすい相手と言えます。
加えてプレイインで勝ち星をこぼす等、安定感に欠ける印象もあり、強豪集うグループCを勝ち抜くには「もう一手」が不足しています。
4.グループD
1位:Team Liquid
直近の世界大会でiGを破り、準優勝したことを評価しています。そこからメンバーも変わっていません。(7月にアナリストは1名離脱しましたが)
全員が国際経験豊かなメンバーで固められており、また全員の実力も十二分です。
加えてダメージシェア率30%を超える中心メンバー、ADC Doublelift選手の得意チャンプであるザヤが有力なピック候補であることも追い風と言えるでしょう。
これまで幾度もWCSのグループステージに挑み、ことごとく涙を呑んできたDoublelift選手。ついに呪いを打ち破れるでしょうか。
2位:DAMWON Gaming
実力でいえばTLとも全く遜色ありません。DWGの方が上だとすら考えています。
国際経験が無いのが弱みの一つでしたが、その経験値も先週までのプレイインステージで獲得。
懸念点は、チームのダメージがあまりにNuguriに依存しすぎている点。Topレーナーのチームダメージシェア率30%はグループステージ出場チームの中で圧倒的な1位です(「お願いHuni!」のCGでさえ28%)。それでもキャリーしちゃうのがNuguri選手ではありますが。。。
加えて、ADC Nuclear選手の調子も心配です。プレイインの前半はあまりにも精彩を欠いていたこともあり、グループステージでのパフォーマンスに注目せざるを得ません。
3位:Invictus Gaming
昨年はWCS優勝も、今年のMSIでTLに負けたのがきっかけか、今夏は大きく調子を落とし9勝6敗の6位。それでも熾烈なWCS出場のチケット争奪戦を勝ち抜いたのはさすがですが、昨年程の圧倒的パワーを維持しているとはいいがたいでしょう。
更に、JGが昨年優勝時のNing選手ではなく今年8月にアカデミーチームから昇格させたLeyan選手である点。国際経験が皆無で、Mid Rookie選手との連携がきちんと機能するか不安です。
ブリンクを持つチャンプが得意なADC JackeyLove選手にとって現在のメタは追い風ですが、彼はジャングルに湧いたウルフを狩る代わりに自陣のネクサスを差し出した前科持ちなので、(いろんな意味で)油断できません。
4位:ahq e-Sports Club
さすがに可哀想です。グループDに入れられたのは不憫としか言いようがありません。皆さん、ahqの健やかな門出にお祈りを……