【あきののろるにっき#23】「好きなものを「推す」だけ。」を読んだ話。
こんにちは、LJLがスーパーウィークで少し寂しいあきのです。
最近は、LCKでDRXの試合を見ては妻に「やっぱDeftなんだよなあ」とひたすら言って呆れられています。
え?「世界で一番LoLが上手いアルパカ」のネタを知らない?是非こちらからどうぞ。
それにしても、長年にわたって世界指折りのADCとして名を馳せ続けているDeft選手が、実は最初のトライアウトではSupportとして受けていたというのはちょっと意外な事実。
さて、今回はちょっとLoLと関係無いお話。
最近読んだ本で、久しぶりにビビッと来たものがありました。
その名も「好きなものを「推す」だけ。」
LJL Finalsの合間にJiniさんの本が届きました。観戦後に読むぞー! pic.twitter.com/DAY8TGnpNc
— あきのあまき (@AkinoAmaki_LoL) 2020年5月4日
著者はJiniさん。
ゲーマー日日新聞の発行人で、文字通り古今東西の様々な(ありとあらゆる、といった方が近しいかもしれないくらい!)たくさんのゲームに関するレビュー記事を書いていらっしゃる方です。
ちなみに、Jiniさんの最近のおススメの記事(無料で読めるもの限定)はこれ。
さて、今回は、この「好きなものを「推す」だけ。」を是非皆さんにも読んでほしくて、紹介する記事を書くことにしました。
1.「好きなものを「推す」だけ。」の概要
著者のJiniさんは、「好きなものを「推す」だけ。」(以下「本書」といいます)の中で、「何かを、誰かを本気で好きになれるのは、才能だ」と言っています。
「好き」を表現するのに、「尊い」という表現を使うのもアリでしょう。短い言葉にこそ宿る魂もあります。
でも、その「好き」をもっと具体的に表現できて、そしてそれを他人と「共感」できるなら、それに勝る喜びは無いでしょう。
本書はそんな「共感」を呼び込むための手段として「推し」を勧め、「推す」にあたっての心構えや具体的な文章のテクニックを紹介してくれています。
2.何故この本に関する記事を書こうと思ったのか
LoLを推す文を書くのにとても役立ったからです。
今年の2月から本格的にこのブログを始動して、この記事で23個目なわけですが……
普段の仕事で事務文書を書くことが多い影響か、硬めの文章になりがちというのを自覚していました。
解説記事なんかはそっちの方が内容が整理しやすく読みやすいのでOKなのですが、本当に「好きっ!」って感じの文章を書くには物足りなかった。
そこで、この本に書いてあることを試してみました。
実は、それが前回の記事です。
意識して普段と文体を変え、私自身の感情も表現したことで結構反応があり、少し手ごたえも掴めました。
3.布教のための概要説明
(1)時代は「一方通行」ではなく「共有」
本書ではまず、「ネットの普及」「スマホの普及」そして「SNSの普及」により、これまで大企業による一方通行のコミュニケーションであったマーケティング活動等が、双方向で「推し」の魅力を知ってもらう「共有」の時代が来ている事について、任天堂やワークマンの事例を引き合いに紹介されています。
(2)推すための工夫
そのうえで、個人が何か・誰かを推すにあたっては、「アツく、冷静に」「複雑に、わかりやすく」「好きだからこそ、忖度なく」推しの魅力を伝えることが大切だと説きます。
特に私に刺さったのは、「感動の表現とは、理性的な行動というよりもむしろ本能的な行動だ」という点。どこかの兄貴風に言うとすれば、「推したいと心の中で思ったならッ!その時スデに行動は終わっているんだッ!」というくらい、スピード感を持って感情を表現することが大切なのだと感じました。
(3)他にもこんな事が書いてある
是非本書を直接読んでいただきたいのでこれ以上の詳述は控えますが、他にも
- 推すということを4つのプロセスに分ける
- それぞれのプロセスにおいて留意すべきことの列挙。
- 推すにあたっての心構え:3つ
- 推し文を書くにあたって、「アツく、冷静に」「複雑に、わかりやすく」「好きだからこそ、忖度なく」を実現できるテクニック:18種類
が書かれている等、何かを表現したい人(特に、私の様にどうしても硬めの文章になりがちな人や、言葉選びがいつも同じものになりがちな人)には本当におススメしたい一冊です。
興味が少しでも出た方は、是非Jiniさんのnoteからamazonのページへ飛び、購入してみてください……!
(文:あきのあまき)
【あきののろるにっき#22】僕がプロシーンの観戦にドハマりしたのは、5頭の狼のせいだった。
2016年5月。
初夏にしては汗ばむ日で、夕方近くになっても未だ続く炎天下の中、僕は庭の草刈りをしていた。
肌を焼く西日。
そして、大型バイクもかくやといった音量でうなりを上げる、使い古した草刈り機のエンジン音がうるさかった。
音を遮れればなんでもよかった僕は、ズボンのポケットに入れていたスマホでTwitchをポンと押し、イヤホンを付け、適当な配信を音声だけ聴くことにした。
日本サーバーが来る直前、2015年の冬からLoLを始めた僕。
ロールプレイングゲームのレベル上げですらすぐに音を上げる性分にとって当時のLoLのシステムはあまりに残酷で、ゲームの起動は月に一度くらいだった。
当然プロシーンなんて視聴したこともなく、日本のチーム名も全く知らない。唯一知っていたのは、心臓に毛が生えた、つぶらな瞳のロゴのチームがあるという事だけだった。何故知っていたのか、今となっては全く覚えていないけれど。
噂で、韓国のSKTelecom T1というチームが鬼の様に強く、Fakerなる選手が「不死の魔王」と呼ばれている事だけは聞きかじっていた。
そのラスボスが出ているというので、「ちょうどいいや」と視聴決定。
所詮は1時間の暇つぶし……と聴いていたら、英語実況のテンションが大暴走のフルスロットルで面白かったので、草刈り機を置いた後もPCで視聴することにした。
そこで目に飛び込んできたのは、台湾が誇る狼集団 Flash Wolvesの姿だった。
昨年度に世界一をかっさらった最強チーム、SKTとの対戦。
「調子は悪いながらもSKT持ち」の声が解説陣から上がる。
どうやら、韓国と台湾では、所属地域の時点で圧倒的な地力の差があるみたいだった。
が、ユニフォームを見た瞬間、僕の心はカシオペアに睨まれたみたいに固まってしまった。
黒いユニフォームに躍るは「我狼」。
白いユニフォームに輝くは「宅米」。
狼の方がなんだかかっこよさそうだ。
そして、事前の世評では狼の方が分が悪いというではないか。
ならば、勝て、Flash Wolves!
ーーーーしかして彼らは、見事なジャイアントキリングを巻き起こした。
その時、胸に光った誇り高き「我狼」の文字。
その光景に、僕は夢中になった。
1.弱い方を応援しちゃう性分
先程も少し漏らしてしまったが、僕はとにかく昔から「弱者が強者に勝つ」という構図が好きな人間だった。
大乱闘スマッシュブラザーズDXならピチューを使ったし、Civilization4ならアラビアを使ったし、野球なら阪神を応援していた(ほとんど伝わらないし、なんなら一部から怒られそうな例えだ)。
そんな僕が、当時世界最強と言われていたSKTとFlash Wolvesの試合を見て、Flash Wolvesを応援したのは必然だったかもしれない。
とにもかくにも、この試合を見てFlash Wolvesに興味を持った僕は、このチームと、所属地域であるLMS(台湾・香港・マカオ地域)を調べてみることにした。すると、
- Flash Wolvesは2015年以降常に地域内では上位争いに絡み続け、大抵は優勝をかっさらうという、LJLで言うところのDFMみたいな立ち位置。
- LMSは韓国(LCK)や中国(LPL)よりも強さで一段劣る。(現在の韓国と日本の中間くらいの位置)。なので、中国や北米には当然の様に負け越す。
- そのくせ、世界最強地域の韓国相手だけはやたらめったら強い。
なんだこれ。対韓国用最終兵器か?
俄然興味がわいた僕はSKTを放り投げ、MSI期間中は全力を挙げてFlash Wolvesを追うことにした。
2.対韓国最終兵器 Flash Wolves
すると、面白いくらいに北米と中国に負ける。そしてSKTに勝つ。
他のリージョン相手だと普通にやって普通に負けるくせに、SKTが相手となった途端に集団戦の精度が格段に良くなるのだ。
また、あるゲームなど、タワーとヘラルドを1つずつ渡しただけで、
・タワー11本
・インヒビター3つ
・バロン2つ
・ドラゴン6つ
を取ったりもした。
今では僕も「LoLは有利を築いているチームが更に有利を拡大していくゲームだから、ゲーム時間が延びるにしたがって有利やオブジェクト差が開いていくのは自然な事」なんてさかしらぶった事も言えるようになったが、
当時は「エコーはタンクでTopレーナー」「ガレンはアサシンJGでタリックを狩るところからジャングリングが始まる」と本気で信じていた魔境民だ。
そんな僕が「対韓国」と「対韓国以外」の変貌ぶりを見たときの興奮は、金メダルを取ったオリンピック選手もかくやといった具合であった。ほんの少し前に知ったチームに、何故か自分の思いを託してさえいた。
そして知った。「あぁ、多分、これがプロシーンを観戦するってことなんだ」
3.夢の終わり
韓国・ヨーロッパ・トルコから2勝ずつで合計6勝、中国と北米から2敗ずつで合計4敗という、とても分かりやすい6勝4敗で、Flash Wolvesはグループステージを抜けた。
(余談:Flash WolvesはG2相手に2勝している。MSI2019優勝、WCS2019準優勝を飾った今では信じられないかもしれないが、当時のG2は国際戦に極端に弱かったのだ)
Flash Wolvesは、しかして準決勝で北米代表のCounter Logic Gamingと当たってしまった。
結果は1-3で敗退。
一矢報いただけ良かったかもしれない、そんな力の差があったように感じた。
なお、この大会の優勝は、ギリギリの成績でグループステージを勝ち上がったにもかかわらず、準決勝から神がかった復調を見せて他を圧倒したSKT。
彼らの準決勝の相手がFlash Wolvesであったなら、MSI2016の世界線は変わっていた……かもしれない。
4.その後のFlash Wolves
MSI2016での輝かしい「SKTキラー」ぶりを見せつけた後、Flash Wolvesは2016年のSummerから2019年のSpringまで、LMSにおいて実に6つのSplitを連続して優勝を飾った。
しかし、度重なる名選手・名コーチの引き抜きによる人材払底、そしてLMSとLST(東南アジア)の統合が決定打となり、2019年のシーズン終了後に解散を発表した。
だが、当時のFlash Wolvesの魂は息絶えていない。
MSI2016で光を放ったプレイヤー達のうち、MidのMapleはLPLのLNG Esportsで、SupのSwordArtは同じくLPLのSuningで、JGのKarsaもLPLのTop Esportsで、いずれも超一流の選手として活躍を続けている。
LPLは試合数が多く、全試合はとても観戦出来ていないが、それでもたまに彼らの名前を見つけたとき。
僕の心のユニフォームに、あの頃の「我狼」の文字が浮かび上がってくる気がするのだ。
(文:あきのあまき)
【あきののろるにっき#21】DFMの作戦遂行力に打ち勝ったV3、チームとしての団結力【DFM vs V3解説】
こんにちは、10年ぶりくらいにFPSを触るか……と、VALORANTをやってみたらボコスカにやられたあきのです。(sry team...)
ペーパー〇ンみたいなお手軽さは全く無い、大変硬派なゲームでした(血涙)
さて今回は、先週日曜日に行われたLJL2020 Summer Split Week3の天王山、DFM vs V3のゲームを見ていきたいと思います。
序中盤に重心を寄せた構成のDFMが狙い通り序盤から大きな有利を築いた一方で、V3がどの様にしてDFMの猛攻に耐え、勝利への道筋を手繰り寄せたのかを解説します。
1.ドラフト
(1)DFMの構成
パンテオン、ツイステッド・フェイト、アッシュ、タム・ケンチという4つのグローバルUltを揃え、レベル6から中盤までにかけてのgank能力とサイドレーンへの圧力がすさまじい構成です。
一方でダメージは物足りず、集団戦でDPSを出しづらいツイステッド・フェイトとアッシュがダメージディーラーの中心。
加えて、終盤はウーコンがUltで相手のバックラインをかき乱しても強力なダメージを合わせるディーラーがいないことから、中盤までにゲームを決めきる必要があります。
(2)V3の構成
非常にバランスの良い構成で、序盤はリー・シン、ルブランのjg-midラインでのキルプレッシャー(ルブランにキルが入ればブリンクを持たないツイステッド・フェイトとアッシュの脅威になります)、中盤以降はマオカイとスレッシュを盾に、2コアアイテムを持ったアフェリオスが暴れます。
よって、序盤からルブランを活躍させればよし、失敗したとしても中盤頃まで互角~やや負け程度であれば、ダメージディーラーのキャリー力の差で非常に有利になるという、隙を生じぬ二段構え。
2.序盤:~15分 DFMが見せた作戦遂行力
序盤15分まではDFM側が狙い通りのゲームプランを実行し、着実にスノーボールの準備を整えます。
(1)5:20 Evi選手のベイト成功
ウーコンは、味方のパンテオンがすぐ近くにいる事を確認。低レベル時であれば、ウーコン&パンテオンとマオカイ&リー・シンの2v2なら勝てると判断。
敢えて不用意なスキル回しでブリンクし、ベイトを成功させます。
(2)7:30 グローバルUltのプレッシャー+TP差を活かすDFM
パンテオンとツイステッド・フェイトのグローバルUlt2つ+Topのテレポート差を活かし、DFMがドレイクを獲得します。
その間、V3は逆サイドのカウンタージャングル等、不利を取り返す行動をとれませんでした。
(3)8:50 Topの主導権を活かすDFM
ウーコンvsマオカイというTopのマッチアップにおいて、プッシュの主導権を持っているDFM。先にミニオンをタワーに押し付けたウーコンが先に寄り、人数差を作ったDFMがそのままヘラルドを獲得します。
(4)10:45 グローバルUltの活用によるタワーダイブを成功させるDFM
パンテオンとツイステッド・フェイトのグローバルUlt2つを使い、構成の狙い通りTopのタワーダイブに成功。
このgankには事前に下ごしらえがありまして、gankを成功させる約15秒前、アッシュがEをV3のBot側ジャングルに放ち視界を確保していました。
この視界に映らなかったことで、リー・シンの位置はTop側ジャングルが濃厚。
なので、ツイステッド・フェイトのUltでリー・シンの位置を捕捉し、gankのカバーがされない位置にいることを瞬時に判断したうえでダイブを決行したのでした。
(5)13:15 V3の好判断、しかしそれをひっくり返したDFMのテレポート速度
ドラゴン前での小競り合いの後、スクライヤーブルームを起動したDFM。映った視界を元にV3の面々がMidへ行ったと判断します。
その情報を受け、アッシュはBotで前のめりにファームしていましたが、V3のメンバーのうちリー・シンとアフェリオスだけはスクライヤーブルームの視界が切れた瞬間にBotへ反転、アッシュにgankを刺します。
しかし、キルを持っていないリー・シンとコアアイテムを持たないアフェリオスではやや力不足。ギリギリでアッシュを逃がした末、DFMの高速テレポートによりカウンターを決められます、V3側のテレポートが到着したのはその1.5秒後。もはや形勢は決まりきった後でした。
結果、DFMはこの集団戦の勝利により4キルと(本来取られるはずだった)ドレイクを獲得。非の打ち所がないほど、序盤のスノーボールに成功します。
(ちなみにアッシュは威嚇でEを使っていたり。リー・シンがWでブリンクしたのはEに反応した……のか?)
(6)まとめ:15分まで
序盤はDFMが狙い通りグローバルUltのプレッシャーを駆使した戦術を遂行し、一方のV3はリー・シン、ルブランのラインでのキル獲得がうまくいかないという、対照的な状況となりました。
結果、DFMは(タワーこそ取れていないものの)ドレイク2つ、グローバルゴールド差を3.5kへ拡大。きちんとやるべきことをやれたことで、以後のスノーボールに期待がかかります。
一方のV3はルブランのプレッシャーが思うように機能せず、「第二の矢」である「終盤のアフェリオスのパワースパイク」までひたすら我慢する必要が生じたことに。
3.中盤:15分~25分 長い忍耐の末、僅かなほころびを突いたV3がDFMのスノーボールを止める
(1)22:20 アフェリオスがインフィニティエッジ、ルナーンハリケーンを完成させる
Midタワーを折られようとひたすら我慢したV3。ついに労が報われ、アフェリオスに2コアアイテムが完成します。
これでようやくキャリーとしてダメージが出る状態になり、グローバルゴールドがマイナス約5.5k差という状況下であっても、当たり方によってはV3に勝機が生まれ始めました。
そのことに当然すぐ気づいたDFM。
焦りによってか、序盤では考えられなかったチームとしてのコミュニケーションエラーを何度も見せてしまいます。
(2)22:40 DFMのコミュニケーションエラーその1
Evi選手が操るウーコンが、相手が2人しか見えていない状況下にもかかわらずgank回避に必要不可欠なWのブリンクを使用してしまい、結果としてフラッシュを使用させられることに。
そしてこの隙を当然見逃さないV3。再三のエンゲージの末、ついにタム・ケンチを捕らえ、そこから4キル&バロンをもぎ取ります。
さて、ゲームの趨勢を決めたともいえるこの集団戦で最も輝いていた選手。それはV3のRaina選手でしょう。
スレッシュを使い、相手キャリーの妨害と味方のアフェリオスの防衛というバランスの難しい仕事を任された彼は、しかし期待されていた以上のパフォーマンスを発揮しました。
即ち、
①非常に見えにくい位置からアッシュにフックを当てる。
②エンゲージしてきたウーコンに対しすかさずUltを起動し、相手をゾーニング。
③前線でアッシュのダメージを受け切ったマオカイをWで救出。
④アフェリオスの近くにUltでブリンクしてきたツイステッド・フェイトをEでピール。
⑤ツイステッド・フェイトのCC付きの通常攻撃を読んで、アフェリオスが食らった瞬間にミカエル発動。(たまたま赤カードだったので不発に終わりましたが)
⑥敗走しようとするツイステッド・フェイトにフックを当てる。
という6つの活躍を、僅か1つの集団戦の中でこなしていたのです。
(3)24:45 DFMのコミュニケーションエラーその2
序盤の有利を帳消しにされたDFMは、しかしチームの構成上、自分から仕掛けるのであれば「ウーコンとパンテオンが敵のバックラインを荒らし、その間にアッシュがダメージを出しきる」しか集団戦の戦い方がありません。
そんな中、有利を取り戻そうとするDFMに二度目のコミュニケーションエラーが生まれます。
直前の戦闘でフラッシュを落としたウーコンが、Raina選手が操るスレッシュのフックを避けるためにWのブリンクを使用。Eのブリンクしか残されていない状況にもかかわらず、パンテオンがV3のバックラインに突っ込んでしまいます。
これに無理やり合わせに行こうとしたウーコンは、リー・シンのダメージとアフェリオスが事前に設置していたセントリーによって即デッド。
これで集団戦の形が崩れたDFM。なんとかダメージを出しに行こうとするアッシュとツイステッド・フェイトも、Paz選手のマオカイが即座に展開したUltのゾーニングによって全く前に出られず、パンテオンが孤立死してしまいます。
スレッシュのフック(またRaina選手!)に捕まったツイステッド・フェイト、リー・シンにinSecされたタム・ケンチも加えて計4キルを獲得したV3は、一気にタワー3本、インヒビター1つ、更にはDFMにドラゴンソウルのリーチをかけられていたドレイクまでも獲得し、盤面を一気に優勢に持っていきました。
(4)まとめ:25分まで
タワーを取られようと我慢に我慢を重ねアフェリオスの2コア完成まで待ったV3が集団戦2つでひっくり返しました。
ここからはついにV3の時間。アフェリオスのダメージは止まらなくなり、マオカイのUltによるゾーニング、スレッシュのピールとミカエル、自前のクレンズを盾に、思いっきり暴れ回ることが可能に。
4.終盤:25分~ゲームエンド
(1)27:00 DFMのコミュニケーションエラーその3
Midレーンでやや浮き気味にファームをしていたアフェリオスを見て取ったDFMは、一縷の望みを賭け、グローバルUlt4つ+TPを使った全力エンゲージを敢行します。
しかし、ここで致命的であったのがパンテオンのUltの位置でした。
ウーコンのTP、タム・ケンチのUlt、アッシュのUlt、ツイステッド・フェイトのUltは全てTop側リバーに集中していましたが、パンテオンのUltだけは完全にそっぽを向いてしまい、Midタワー付近へ着弾してしまったのです。
ブリンクを持たず、フラッシュも上がっていないアフェリオスが耐えられるCCは、ミカエルとクレンズで解除できる2つまで。事実、アフェリオスはアッシュのUltとツイステッド・フェイトのスタンカードの2つをそれらで解除しました。
パンテオンのWの対象指定スタンさえあれば……
結果として1キルも取れなかったこのエンゲージは、DFMにとって非常に悔やまれる結果となりました。
(2)37:50 パワースパイク終了後も工夫で粘り粘ったDFM、ついに力尽きる
深刻なダメージ不足の中、それでも勝ちの目を見出そうとするFMは、集団戦の戦い方に変化を加えます。
それまでは積極的にウーコン・パンテオンがエンゲージし、バックラインを荒らす方針であったのが、そのままの戦い方ではアフェリオスを溶かしきれないと判断。
ツイステッド・フェイトのスタンカードとパンテオンのWという対象指定スタン2つに加え、ウーコンのUltという合計3つのCCを「見せ球」として使い、ギリギリまで温存することでアフェリオスが前に出てダメージを出しにくい環境を作り出しました。
しかし、チームの全精力をアフェリオスに注いだ結果、最後の最後はBugi選手操るリー・シンの前からの圧力に耐えられませんでした。
inSecによりツイステッド・フェイトが、Qによってアッシュが落ち、ついにGG。
5.V3の勝因は何だったのか
このゲームにおけるV3の勝因とは一体何だったのでしょうか。
私は
「明確な目標(アフェリオスの2コアを完成させる)を決め、そこまで我慢し続けるチームとしてのメンタル力」
「相手のほんの少しのゆるみ・ミスを的確に咎める対応力」
「チャンスと認識すれば、『行くときは行く』というチーム全体の勇気」
の3つであったと考えています。
5シーズンぶりにDFMから「優勝」の2文字を奪い去るチームが、現れたかもしれません。
(文:あきのあまき)
【あきののろるにっき#20】意外と知られてない!ルーンテラ世界のトリビア【ノクサス編】
こんにちは、あきのです。
ルーンテラ世界のトリビアについて、前回の記事で「ネタが溜まったら他の地域の記事も書くかも」とか言っといて、早速書きたいネタが出てきちゃいました。
というわけでノクサス編、早速いってみましょう!
1.ノクサスのバシリスク
ノクサス軍では、様々な用途に巨大爬虫類のバシリスクを使っています。
主な調達元は、年々版図を伸ばしつつある東シュリーマのジャングル(イシュタルのあたり)。
バシリスクは年を取るごとにどんどん巨大化していくので、その年齢によって役割が異なってきます。
例えば青年期の大きさは乗用獣として丁度良く、騎乗して突撃に。画像はちょうどこのお年頃ですね。
それ以上の年齢になると、今度は巨大すぎてコントロールが効きにくくなってくるため、荷役獣として多くの軍需物資を運んだり、城を破るための破城槌としてその巨体を活かしています。
2.モルデカイザーが作った巨大城 イモータル・バスティオン
ノクサスの中心にそびえるイモータル・バスティオンは、ノクサス帝国が勃興する遥か昔にモルデカイザーが作らせた巨大城です。
ただでさえ大きな城でしたが、モルデカイザーの消滅後(後に復活するのですが……)に何百年にもわたってノクサスが改築したため、現在は当初よりも更に複雑で幾重もの層から構成されています。
ちなみに、市民は一切の立ち入りを禁じられており、破ると死罪。怖すぎる。
なお、イモータル・バスティオンの城下町も、その城と同じく非常に入り組んで複雑。
これは、権力者が暗殺や陰謀等によってころころ変わり、そのたびにどんどん新しい構造物が外周に出来ていったことが原因です。
加えて、町の建物には銃眼があったり普通の家屋も非常に堅固であったりと、(本当にそんなものが今後出てくるかは分かりませんが)ノクサス中心部を侵略する国家にとっては難攻不落のつくりと言えるでしょう。
3.ノクサスの尖兵、ウォーメーソン
ウォーメーソンというのは、道路や橋等の設計・建築ができる二人一組の斥候兼工兵で、スパイのような役割をこなす者もいます。
中には、ピルトーヴァー侵攻のために見習い工のフリをし、夜な夜な街中を歩きまわってあらゆる場所の地図を記憶して帰還した女性ウォーメーソンなんかもいたり。
こういった具合でかなりの特殊技能を求められる役割であるため、中には芸術家肌の人たちも。
例えば、ウォーメーソンに任される重要な役割の一つに「出征した土地へ、ノクサスの征服地であることを示すノクストラ(黒い門)を建てる」ことがあるのですが、芸術家肌のウォーメーソンたちは常に技術のある部下たちを使役し、また熟練の技術者を探し求めています。
また、彼らが調査し集める情報は地図や軍事情報に限らず、その地方の特産品等までもがあてはまります。そういった情報は占領後の執政に活用され、引き続きその特産品を作らせることもありますが、ノクサスの他地域との兼ね合い・効率化の中で、無理やり他の作物等を作らせることもあるのだとか。
4.ノクサスの戦争を支える鉄の産地、アイアンスパイク山脈
ノクサスの北、フレヨルドとの国境付近には、山岳要塞とも呼ばれるアイアンスパイク山脈があります。
元はデルバーホールドという王国が城を築き隆盛を誇っていましたが、ノクサスへ降伏して以降は帝国への主要な鉱物供給地として活躍。豊富な金、そして何よりも良質な鉄がノクサス軍の武器や防具の素材として活用されています。
その質の良さには思わずダリウスもニッコリ。彼が率いるノクサスの最精鋭部隊「トリファリアン・レギオン」の装備は全てここアイアンスパイク山脈の鉄が用いられているとか。
ちなみに、この山脈はアニーが生まれ育った地でもあり、彼女のともだちであるティバーズのモチーフとなった熊で、今や保護動物となっているシャドウベアの棲み処でもありました。
(文:あきのあまき)
【あきののろるにっき#19】意外と知られてない!ルーンテラ世界のトリビア【アイオニア編】
こんにちは、LJL2020 Summer Splitが始まってニッコニコのあきのです。
現状の世界最強リージョンであるLPLも神業プレイが多くて面白い(この記事を書きながら見ていたら、セトが5マンフェイスブレイカーとかいう意味わからん事してました)ですし、明日からついに始まるLCKも楽しみなんですが、やっぱり自国のリージョンは意味合いが違ってきますね。
さて、前回はプロシーンに焦点を当てた記事でしたので、今回はユニバース関連の記事を書いていこうと思います。
名付けて「意外と知られてない!ルーンテラ世界のトリビア」。
ユニバースが好きな方でも、単にユニバースだけを眺めていたらここまで知らないのでは?という公式設定をいくつかお披露目していきたいと思います。
今回はアイオニア編ですが、ネタが溜まったら(紹介したい情報が出てきたら?)他の地域の記事も書くかも。
それではいってみましょう!
1.古代アイオニアには巨人が降りてきた
神話の時代、古代アイオニアには巨人がおりました。
古代アイオニア人と空から降りてきた巨人種族。不幸にも両者の間では戦争が勃発してしまいます。
その際、巨人種族への対抗手段として古代アイオニア人は祖先に祈りを捧げ、中でも最も賢明であった者たちは霊的領域の力を手に入れました。
それが全てのヴァスタヤの祖先、ヴァスタヤ=シャイ=レイです。
結果、古代アイオニア人は巨人種族は勝利し、ヴァスタヤ=シャイ=レイは英雄として称えられました。
しかしヴァスタヤ=シャイ=レイは人々の上に立とうとはせず、調和の世界の中で、平等の立場で生きていきました。
当時の名残として、遠い山地の高地には、今も古代の戦争に使用された武器が残されています。
2.アイオニア人と樹木の関係
アイオニア人にとって樹木は敬うべき存在です。
ゆえに、樹木の魂を極力気付付けないよう、その日常生活の中でもなるべく木は伐らないことが良しとされています。
とはいえ、家を建てたりするとき、樹木そのままでは難しいですよね?
そこでアイオニア独自の職業、Woodweaverの出番。
彼らは樹木と対話し、壁なら壁のような、屋根なら屋根のような形に成長してくれるようお願いします。
さぁこれで万事解決……とはいきません。樹木もWoodweaverのお願いを聞いてはくれるのですが、一方で生きていて成長するので、建築内容に思わぬ変更が余儀なくされることもあったり。
そういった知識をもってアイオニアの建物をよーく見てみてください。屋根が有機的なカーブの描いていたりするのが見えてくるはずです。
3.ヤスオの故郷のお茶
ヤスオが生まれ育った地方には、アイオニアの世間一般ではあまり知られていないローカル特産品のお茶があります。
その名もWhite teaと言いまして、主にXaolanと呼ばれる繊細な花をつける植物を茶葉として淹れるお茶とのこと。
ヤスオ使いの方々は、Tiltする前に是非飲まれることをおススメします。
彼はアイオニアを流浪していた際、自身の師匠(ソウマ老師)の親友で、兄のヨネのことも知っていた茶屋の女主人(Jingさん。ジンじゃないよ!)から懐かしいWhite teaを振舞ってもらったこともあったりします。
ちなみにJingさんの息子の名前はBao Lanさん。(WCS優勝も達成したinvivtus GamingのSupport、Baolan選手じゃないよ!)
4.ノクサスの侵攻と、それに従ったヴァスタヤの存在
ノクサスにより侵攻された際、アイオニアは一致団結して抵抗……というわけではありませんでした。
実は、一部のヴァスタヤは、古くからの魔力の満ちた森を破壊と征服から守るため、スウェインに協力し忠誠を誓っていたのです。
彼らとの協力関係により、スウェインはアイオニアでも最も神聖な場所のひとつに数えられるプラシディウムを守るガーディアンを捕虜にしました。
後にイレリアが立ち上がり、プラシディウムの戦いにおいてスウェインの左腕を斬り落としてノクサスを撃退した後、協力していたヴァスタヤ達はアイオニアの人々によって滅亡させられたとか。
(文:あきのあまき)
【あきののろるにっき#18】Uzi選手、引退。立ちはだかったLCKの壁と、ついに掴んだ栄光。
2020年6月3日。Uzi選手が引退を発表しました。
引退理由の一つは、右腕の異変をきっかけに発覚した、2型糖尿病。
「右腕だけ見れば40代か50代」と言われるほどの症状の中、現在、彼は薬を飲みながら治療を続けていますが、服用後はほとんど何も口にできないほどの状態に陥るそう。
このままでは人々が望む「最高のパフォーマンスのUzi」を見せられないことから、引退を決意したとのこと。
「やり残したことはたくさんある」と言う彼。
「もっとやれることはあった、もっとうまくやれた」と言う彼。
曰く、LPLの星。
曰く、メカニカルモンスター。
曰く、Faker選手と並ぶLoLの二大巨頭。
そんな彼の辿ってきたプロ人生。「苦悩」と「LCKの壁」の果ての果ての果てに、遂に栄光を掴んだ彼の半生について、今回は焦点を当てたいと思います。
- 1.2013年 デビューと共にWCSへ。シルバーコレクターへの道の始まり
- 2.2014年 世界初、2年連続での世界大会決勝進出者に。そしてシルバーコレクター
- 3.2015年 移籍、初めての低迷
- 4.2016年 シルバーの呪い。古巣への復帰とLCKの壁
- 5.2017年 シルバーの呪いとLCKの壁、ここに極まる
- 6.2018年 遂に報われる年。MSI優勝と韓国へのリベンジ
- 7.2019年 病状の悪化、成績の低迷
- 8.2020年 キャリアの終わり
- 9.おわりに
1.2013年 デビューと共にWCSへ。シルバーコレクターへの道の始まり
LPLには設立当初の2013年から参加。彼のデビューはRoyal Clubというチームでした。
デビュー時の評価の高さそのままにシーズン3の国内戦を優勝したRoyal Clubは、中国1位の代表としてWCS Season3に参加。
同郷のライバルOh My God、そしてLEC(EU)の強豪Fnaticを倒して決勝に上がりましたが、Faker選手を擁するSKTelecom T1に敗北*1
ここから、彼の、長い長いシルバーコレクター人生が始まります。
2.2014年 世界初、2年連続での世界大会決勝進出者に。そしてシルバーコレクター
Royal ClubはStar Horn Royal Clubに改名。
シーズン開始時には、全幅の信頼を置いていたSupのTabe等の引退等でチームは低迷しますが、その名も偉大なinSec選手とZero選手の加入等によりやや持ち直し、最終的には国内戦で2位に君臨。再びWCSへの出場をもぎ取ります。
WCSのプレイオフでは、国内戦の決勝で敗北を喫した相手であるEDward Gaming、そして3位であったOh My Godを軒並み倒し、ついに世界で初めて「2大会連続でWCSの決勝の舞台に立った男」となります。(チームメンバーはUzi選手以外全員昨年から入れ替わっていたため、当時は彼が唯一の記録保持者でした)
しかし、そんな彼に今回立ちはだかったのはまたもやLCK(韓国)の壁、そして、現在まで定石となっている「組織的に視界を取る戦術」を確立させたチーム、Samsung Whiteでした。
善戦するも決勝戦に1-3で敗れた彼は、2大会連続で優勝を逃すという不名誉を受けることになります。
3.2015年 移籍、初めての低迷
昨年のWCSでの敗北が影響したかどうか、Uzi選手はライバルチームであったOh My Godに移籍。
しかしチームとの呼吸がうまく合わず、結局Springは(プレイオフに進出するも)国内ベスト8(LGDに0-3で敗北)、Summerも7位(VGに1-3で敗北)と低迷。自身のキャリアで初めてWCS出場を逃すことに。
4.2016年 シルバーの呪い。古巣への復帰とLCKの壁
昨年の低迷を受け、SpringはOh My GodからQiao Gu Reapersに移籍。
レギュラーシーズンの前半戦は非常に調子が良かったものの、後半から失速してしまいます。プレイオフでTeam WEに0-3で敗北し、結局4位止まり。レギュラーシーズンで優勝したにもかかわらず、MSIへの出場を逃します。
そして再び移籍を決意した彼は、Summer Splitを前に、Royal Never Give Upと名を変えた、自らを巣立たせてくれたチームに舞い戻ります。
その後は、古巣の水が合ったか一転して彼の調子も上昇。レギュラーシーズンでは圧倒的な優勝を飾ります。
が、ここでも彼がシルバーコレクターぶりを発揮。決勝戦ではまさかの0-3でEDWard Gamingに敗北し、優勝を逃すことに。
辛い記憶を植えつけられつつも、幸いにもチャンピオンシップポイントを稼いでいたRNGはWCS出場を果たせることに。出場後はレギュラーシーズン並の調子を取り戻し、グループステージではTeam SoloMid(LCS)、Splyce(LEC)を下してプレイオフに出場しました。
しかし、その行く手を阻んだのはまたもやLCK、またもやSKT、またもやFaker。準々決勝で1-3の敗北を喫し、中国へ帰る切符を用意することに。
5.2017年 シルバーの呪いとLCKの壁、ここに極まる
2017年は更にシルバーコレクターっぷりに磨きがかかった年でした。
Looper選手、Mata選手という強力なTop、Supがチームを脱退してしまうも、代わりをLetme選手とMing選手という信頼できる2人が埋め、チームは盤石……に見えました。
しかし、Spring、Summer共に「レギュラーシーズンは優勝」「プレイオフは準優勝(Summerにいたっては、EDWard Gaming相手にに2-0までリードしたにもかかわらず2-3でリバーススイープを食らう)」という、クイックシルバーサッシュ銀色に呪われているのではないかというレベルに。
ともあれ、WCSには出場したRoyal Never Give Up。苦手とするLCKのSamsung Galaxy、LEC(EU)のG2 Esportsを倒し、グループステージは首位で突破。
しかし、その行く手を阻んだのはまたもやまたもやLCK、またもやまたもやSKT、またもやまたもやFaker選手でした。(準決勝で2-3でSKTに敗北)
6.2018年 遂に報われる年。MSI優勝と韓国へのリベンジ
苦節6年。気の遠くなるような忍耐。同期選手も次々と引退していった中で、彼にも遂に報われる瞬間がやってきます。
まず、新たなロスターとしてTopにZz1tai選手、JGにFlash Wolves*2より「世界的ジャングラー」と呼ばれたKarsa選手を招き、万全の体制を整えます。
そこからは堰を切ったかのように実績を上げ始めるRNG。Springのレギュラーシーズンで優勝すると、決勝戦でEDward Gamingを破り、遂にUzi選手は2013年以来の国内戦優勝。
その勢いのまま、出場したMSIにおいて、
Top:Khan選手
JG :Cuzz&Peanut選手
Mid:Bdd選手
ADC:PraY選手
Sup:GorillA選手
という、「当時のロール別世界最強候補を集めた」といっても過言ではなかったドリームチーム、その名もKingzone DragonXを3-1で下し、MSI優勝。
更に、アジア大陸最強を賭けたイベントである2018 Asian Gamesに中国代表の一人として出場し、決勝戦では優勝候補と目された韓国を下して3-1で優勝。
WCSこそ準々決勝でG2 Esportsに敗れたものの、十分な結果を残したと言えるでしょう。
7.2019年 病状の悪化、成績の低迷
2019年。病状の悪化に伴い、ついに彼にも翳りが見え始めます。
昨年からロスターはほぼ変更が無かったものの、Springはプレイオフで6位に落ち込みます。
Summerはプレイオフで準優勝したものの、WCSでは彼のキャリアで初めてグループステージ落ちを経験。
その絶望に叩き込んだのは、またもやLCK、またもやSKT、そして、またもやFaker選手でした。
8.2020年 キャリアの終わり
そして2020年。キャリアで初めて長期の休養を取り、Springを欠場したUzi選手は、6月3日、ついに引退を発表。
曰く、Vayneの神。
曰く、1v1世界最強。
曰く、ADC世界最強。
そう呼ばれたUzi選手は、ここにプロ人生の終止符を打ちました。
9.おわりに
Uzi選手のプロ人生、いかがだったでしょうか。
少しでも彼の引退に何かを感じていただいた方は、是非この動画を見てみてください。
きっと、言い知れぬ何かを感じてもらえると思います。
(Merrydayさん、教えていただきありがとうございます)
https://t.co/UPPdoa6OlK
— Merryday (@Merryday_lmn) 2020年6月4日
Uziのインタビュー動画、絶対に見たほうがいいです。心にくるものがある。
(文:あきのあまき)
【あきののろるにっき#17】あきの的、チャンピオンイメージ洋楽集(ヴォイド、ルーンテラ編)
こんにちは、Legends of Runterraで、エズカルマデッキのあまりの弱体化にカルマアニビア構成に乗り換えたあきのです。(最近ここではLoRの話題しかしてないな……)
さて今回も、普段私が聴いている洋楽の中で「この曲、あのチャンピオンっぽい!」と感じた曲を紹介したいと思います。
長かった(?)このシリーズですが、ついに今回が最終回。最後は少し短いけど、是非楽しんでください……!
今回も全曲についてYoutubeのリンク(公式が提供している、著作権法上の懸念の無いもの)を用意しましたので、是非目を閉じてチャンピオンのイメージを思い浮かべながら聴いてみてください。
英語歌詞(今回は仏語歌詞もありますよ!)が分からなくても大丈夫。曲調だけでもそれっぽいものを選んでありますよ。
それではいってみましょう!
1.ヴォイド
(1)カイ=サ ‐ T'en va pas(Elsa)
曲名 :T'en va pas
歌手名:Elsa
唯一の仏語の曲。
落ち着いていて、また少し幼い声色ですが、幼少期のカイ=サだと思えば納得。
だって、歌詞が
「パパ、行かないで。いなくなったら私たちは生きていけない。夜が明けてもここに居て。」
「怖くてたまらない、果てしなく続く夜。パパは私を置いていったの。」
「パパ、いつか戻ってくるって信じてる」
なんですよ?
父であるカサディンが不在の中、10歳の夏にヴォイドに呑まれたカイ=サじゃないですか?
2.ルーンテラ
(1)ナミ - Orinoco Flow(Enya)
曲名 :Orinoco Flow
歌手名:Enya
『オリノコの波』。もう名前からしてナミです。
曲のテンポは海の流れのよう、そして歌詞も「北から南へ、雲海から月の孤島へ。波に乗って未踏の陸地へ、波に乗ってまだ見ぬあの地へ。波に乗って私たちは行けるわ」。
ムーンストーンを創造することのできる「月の神髄」ダイアナを探し、自ら召喚した尽きぬ水の流れに乗りながら陸地を旅するナミにぴったりの曲ですね。
(2)キンドレッド - Scarborough Fair(Simon & Garfunkel)
曲名 :Scarborough Fair
どことなく暗い曲調に死を司るキンドレッドの雰囲気を感じます。
そして何よりこの曲は、一つの曲の中に2つの歌詞が含まれているんです。
子羊と狼、2つで1つの存在であるキンドレッドにふさわしいと言えるでしょう。
3.おわりに
4回にわたって計17曲を紹介してきた、「あきの的、チャンピオンイメージ洋楽集」、いかがだったでしょうか。
この連載を書くにあたって久しぶりにたくさん洋楽を聴きなおしたので、私自身はとても楽しみながら記事を書くことができました。
1曲だけでもいいので、あなたの心に響くものがあればとっても嬉しいです……!
(文:あきのあまき)